貸切バス・送迎バスのお得な借り方・選び方
大勢の人が同時に移動できるバスは、旅行や送迎にとっても便利です。社員研修や団体旅行、遠足、冠婚葬祭の送迎など、幅広く利用されています。では実際に貸切バスを借りる場合はどうしたらいいのでしょうか。
方法は以下の3通りあります。
- 旅行会社にバスを手配してもらう
- 貸切バス会社から直接バスを借りる
- レンタカー会社でマイクロバス(車両)のみレンタルする
それではそれぞれの借り方について詳しく解説していきましょう。
旅行会社にバスを手配してもらう
旅行会社は自社でツアーを企画するなど、観光バスを使った旅行を主催。普段からバス会社とのお付き合いもあるので、「バスだけ借りたい」という要望にも応えてくれます。
もちろん、貸切バスの手配だけではなく、1泊2日旅行ならバス運転手さんが宿泊するホテル・バス駐車場の手配などの予約もまとめてお願いも可能です。観光先の選定や予約など、旅行全般の企画もOK。
バス旅行幹事さんの負担を大幅に軽減してくれますよ。
貸切バス会社から直接バスを借りる
貸切バス会社は、依頼されたスケジュールに基づき、バスを安全に時間通りに運行する会社です。旅行会社だけではなく、企業や自治体、学校、個人の方から「バスを借りたい」という要望にも応えてくれます。
ただし、旅行会社ではないので「旅行プランを立ててほしい」「バスの駐車場や運転手の宿泊ホテルを手配してほしい」という要望にはお応えしていません(旅行業のライセンスが必要なため)。
バスの運行スケジュールや駐車場の手配、観光先の予約などは幹事さんの仕事になります。
バス会社に直接バスを借りるならこちら≫
レンタカー会社でマイクロバス(車両)のみレンタルする
仲間うちに大型免許や中型免許(8t限定なし)を持っている場合、レンタカー会社からバスを借りることができます。ただし、車両の大きさはマイクロバスまでです。
法律(道路運送法第52条・自家用自動車有償貸渡しの許可基準)で、レンタカーとして貸し出しできるのは、「自家用マイクロバス(乗車定員29人以下、車両全長7m未満のもの)」と規定されているからです。
このため、大型観光バスや中型観光バスのレンタカーはありません。必ず運転手付きでバス会社から借りることになります。小型観光バスを貸し出しているところは、全国にわずか数カ所しかないのでご注意を。
貸切バスはどこから借りた方がお得で便利なの?注意点はある?
貸切バスを借りる場合、3つの方法があるとお伝えしてきました。今度はどこで貸切バスを借りるのが便利でお得なのか、注意点を含め、メリット・デメリットもお伝えします。
旅行会社から借りる
メリット
- バス旅行の企画から丸ごとお願いできる
- バスだけ借りたいという手配もOK
- バス駐車場や運転手の宿泊ホテルの手配もスムーズ
デメリット
- 旅行内容に変更があった場合のやり取りに時間がかかる
- バス旅行を丸ごとお願いした場合(受注型企画旅行)手配料金の内訳があいまいになりがち
こんな借り方がお得!便利!
●バス旅行の行き先に迷ってる
●海外からのお客様をご案内する(英語や中国語対応が必要な時)
バス会社から借りる
メリット
●バス会社と直接細かい打ち合わせができる
●安全性やサービスの良さなどをしっかり見極めて借りることができる
●バス料金の内訳が明快
デメリット
●バス旅行の場合、行き先や立ち寄り先幹事さんが自分で計画しなければならない
●宿泊を伴うバス旅行の時は、運転手の宿泊やバス駐車場の手配が必要
こんな借り方がお得!便利!
- 空港送迎や結婚式送迎など、単純な移動の場合
- 工場見学や店舗視察などで立ち寄り先やスケジュールなど、細かい打ち合わせが必要な場合
- できるだけバス旅行の費用を抑えたい場合
レンタカー会社から借りる
メリット
- 自分たちで自由に運転できるので当日スケジュール変更も可能
- 補助席や助手席も使えるので運転手を含め、最大で29名乗車可能
- レンタル料金が明快
デメリット
- 30人を超える場合はバス1台では乗り切れない
- 大勢の人の命を同時に運ぶため、運転手の負担が大きい
- マイクロバスをレンタルできる営業所が限られており、近くにない場合もある
こんな借り方がお得!便利!
- 旅行立ち寄り先を当日決めたい、スケジュールが当日変更になる場合
- 撮影などで深夜、早朝、長時間利用になる場合
貸切バスを選択するにはコツがある!人数と荷物の量がポイント
旅行会社にお願いする場合は、適切な貸切バスをお任せで手配してくれます。でも、自分たちでバス会社に直接依頼して借りる場合、どのバスを選択するべきか迷いますよね。
貸切バスは大きさ(種類)により、値段が変わります。つまり、できるだけ定員数ぎりぎりで乗れるバスを選ぶのが、レンタル費用を安くするポイントです。
貸切バスの種類と定員数
補助席を利用せずに正座席のみを利用するなら、最も乗車人数が多いのは大型の観光バスです。中型観光バスや小型観光バスには補助席がありませんので注意しましょう。
短い距離を移動するだけ、もしくは、シャトルバスのようにピストン輸送で利用したいという場合なら、補助席を利用するのも手です。この場合、最も乗車人数が多いのは大型バス、次いで中型バス、マイクロバス、小型観光バスの順になります。
大型観光バスの補助席
マイクロバスの補助席
貸切バスの種類と載せられる荷物の量
大型観光バス・中型の観光バスには貫通式のトランクルームがあります。メーカーや車種によって、トランクスペースがある車両もありますが、原則的に小型観光バス、マイクロバスにはありません。
このため、スーツケースが人数分ある、スキー・スノボー、ゴルフバッグなど荷物が多い場合は、バスの選び方に注意が必要です。
大型観光バスのトランクルーム
中型観光バスのトランクルーム
マイクロバスは座席をつぶして載せる
<車両の仕様により例外的にトランクスペースがあるケース>
小型観光バス「三菱ふそうエアロミディMJ」のみ貫通式トランクルームがある
小型観光バス「日野メルファー7」は片側だけのトランクスペースしかない
トヨタコースター(日野リエッセⅡ)の25人乗りタイプはリアトランクスペースがある
借りたいバスの種類が決まったら、見積りを取り寄せよう!人数や荷物の量がギリギリの場合は、2種類のバスで見積することも可能です。お気軽にお問い合わせください。
貸切バスの選び方でどのぐらい値段が変わる?バスの種類別料金の相場は?
東京発日帰りバス旅行(平日昼間往復で10時間・250㎞まで)の場合
バスの種類 | 乗車人数目安 (正席利用の場合) | 料金相場 (税込) |
---|---|---|
大型バス | ~45名 | 116,380円~ |
中型バス | ~27名 | 99,660円~ |
小型バス | ~25名 | 85,470円~ |
小型マイクロバス | ~20名 | 85,470円~ |
※上記料金には、バスの回送分(バス会社から出発地までの移動分)は含まれていません。
貸切バスを借りる場合、最も気になるのはレンタル費用。バス料金の算出方法は、国土交通省が2023年8月25日に公示した「新公示運賃額」により、最低基準額が決められています。
実際は各バス会社ごとに単価が異なりますので、見積りを取らない限り正確な料金はわかりません。またエリア(出発する都道府県)により最低基準額も異なります。
バス料金はバスを走らせる時間と距離とを合わせたもので計算。これに安全管理のための点呼や点検時間2時間(運行前後)を加えて算出します。
料金が高い順に大型バス・中型バス・小型バス(マイクロバス)です。ただし、利用人数が多ければ、1人当たりのコストパフォーマンスがいいのは大型バス。料金が安いからといって、マイクロバス2台で分乗していくと、高速道路代や駐車場料金などを含めて計算すると、かえって高くなる場合もありますのでご注意を。
また、高速道路代を節約しようとして、下道を利用すると、距離・時間が長くなり、かえって高くなることが多いです。その辺も含めて、バス会社と直接相談するのがバスを安く借りるコツ。利用が決まったらまずは見積りを取り寄せ、比較してみましょう。
貸切バスの借り方・選び方でよくある質問
貸切バスを自分たちで借りる場合、幹事さんからよくお問い合わせいただく内容について解説します。
Q1.バス料金が法律で決められているなら、相見積りを取る必要はないのでは?
A.バス料金は時間と距離により算出します。このため、出発地から最も近い場所に車庫があるバス事業者にお願いするのが費用を抑えるコツです。また、バス会社を比較することで、担当者との相性やサービスの違い、安全意識の高さなどを確認することができます。
「貸切バスの達人」でぜひ相見積もりを取り、ベストなバス事業者を選びましょう。
Q2.バスを借りるのは初めてで、どのバス事業者を選んだらよいのかわかりません
A.「貸切バスの達人」では、各バス事業者のお客様対応や安全対策への取り組みを常にチェックしています。また、ご利用者の声についてもバス会社ごとに積極的に公開していますので、ぜひ参考になさってください。
Q3.出発場所は東京都ですが、神奈川県のバス会社の方が近い場合は、そちらでお願いできますか?
A.貸切バスは「道路運送法施行規則第5条」で営業区域が決められています。このため、東京都から出発する場合は、東京都に営業所があるバス会社に依頼しなければなりません。
例えば、町田市から出発する場合で相模原市にあるバス会社に依頼すると、「道路運送法第20条」違反になり、運行をお引き受けできませんのでご注意ください。
Q4.1泊2日のバス旅行で借りた場合、運転手の宿泊費はバス料金に含まれていますか?
A.貸切バス料金に含まれているのは、車両レンタル代、運転手代、ガソリン代、車両保険代です。1泊2日のバス旅行で運転手も宿泊する場合は、実費としてお客様にご負担いただいています。また、高速道路や有料道路代、バス駐車場代などの実費も別です。
乗務員のホテルは、お客様と同じでなくても構いません。1泊2食付きでビジネスホテルなどをご予約いただき、ご精算ください。この場合、お客様の宿泊先からできるだけ近いホテルを選ぶのが費用を抑えるコツです。ホテル・旅館によっては、乗務員用のお部屋を安い料金で設定している場合もありますので、確認してみましょう。
貸切バス 目的・用途別の使い方
■ 観光旅行
≫団体旅行で貸切観光バスの利用について
日帰り観光旅行 | 社員研修・新人研修 | 町内会旅行・自治会旅行・老人会旅行 | グループ旅行・サークル旅行・ゼミ合宿 | スポーツ合宿・音楽合宿
■ 送迎
≫送迎バス貸切手配について
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