貸切バス料金が改定!9月下旬以降は、複数のバス会社から見積りを取らないと損をする!?「新公示運賃額」について

貸切バス料金が改定!2023年9月下旬以降は、複数のバス会社から見積りを取らないと損をする!?「新公示運賃額」について

貸切バス料金を算出するための単価が、2023年9月下旬以降から順次変更になります!今回は2023年6月27日に国土交通省から発表された「新公示運賃額」についてご紹介しましょう。

どこが大きくかわるのか。貸切バス料金はどのぐらい値上がりするのか。

気になる新しい料金制度について詳しく解説します。

現行の「貸切バス運賃・料金制度」では、バス会社の利益が確保できていなかった!?

現在は下限から上限までの単価を設定し、運輸局に届け出るしくみ

これまで、貸切バス料金を算出する際に使われてきたのは、2014年(平成26年)4月にスタートした「貸切バスの運賃・料金制度」です。

貸切バスの新運賃・料金のご案内
「貸切バスの新運賃・料金のご案内」国土交通省・関東運輸局より

高速ツアーバス事故を踏まえ、安全・安心な輸送サービスを提供するために「時間・キロ併用性運賃(時間×単価+距離×単価)」に変わりました。

時間と距離、各運輸局ごとに下限から上限までの範囲を決めて公示。各バス会社がそれを基に単価を届け出て運用してきました。

しかし、日本バス協会を通じて貸切バス事業者に行ったアンケートによると、ハイシーズンでも基準額(原価ライン)を下回った金額での契約が約7割、通常期でも約9割が基準額を下回った契約(原価割れ)になっていることが判明

現状のままではバス事業の経営を圧迫することにもなりかねないことが浮き彫りになりました。

実は「下限額」でバスを走らせた場合、原価割れになってしまう(原価ラインよりも10%安い)基準になっています。バスの利用が少なくなる時期に、少し安い金額で走らせることができるように設定された金額でした。

1年を通じて、この「下限額」で走らせ続けると実はバス会社、赤字になるという金額なのです。安全性を担保しつつ、利益が確保できるのは下限~上限の中間ぐらいの単価以上を適用した場合といわれています。

「新公示運賃額」では下限単価を引き上げ(値上げ)、「上限」をなくすことに

下限の引き上げと上限を撤廃

国土交通省では「貸切バス運賃・料金制度ワーキンググループ」フォローアップ会合を2015年2月からスタート。「貸切バスの運賃・料金制度」を実際に運用してみてどのような課題があるのかが話し合われてきました。

その結果、社会情勢や経済状況に合わせた運賃の見直しが必要であること。深刻な運転手不足、安全性能の高い新型バスへの買い替えなどを進めていくためには、運賃制度の見直しが必要であるという結論に。

これを踏まえて、2023年6月27日より国土交通省から「新公示運賃額」が発表。今までの上限~下限額を公示してきたものを、下限額のみの公示に変更となりました。

国土交通省「公示運賃の見直しについて」より抜粋
国土交通省「公示運賃の見直しについて」より抜粋

また、今までの下限額でバスを走らせると赤字になってしまうということを踏まえ、原価ラインを割り込まない(基準額)を下限額に変更。これにより、貸切バスの最低金額が10~22%程度値上がりすることになりました。

各貸切バス会社はこの基準額を下回らないよう、運輸局に「単価」を届け出て、9月末以降順次適用しています。

「上限額」が撤廃されたことで、バスの利用が増える時期やなど、需要と供給のバランスに見合った価格設定が可能に。また、社会情勢に合わせて柔軟な料金を提示することができるようになっています。

貸切バスの運賃・料金が変わりました(引用元:日本バス協会より)
貸切バスの運賃・料金が変わりました(引用元:公益社団法人 日本バス協会より)

また「新公示運賃額」を運用後、貸切バス運行のコストを踏まえ、2024年に再び見直しが図られる予定です。

(引用元:「公示運賃の見直しについて」第10回「貸切バス運賃・料金制度ワーキンググループ」フォローアップ会合・国土交通省の資料はこちら

貸切バス料金は見積りを取らないと、これまで以上に正確な金額はわからなくなりました

相見積もりをとるのが重要に

いままでの「貸切バス運賃・料金制度」では、下限~上限までの範囲が示されており、その基準よりも極端に安かったり、高かったりすることはあまりなかったと思います。

というのも、下限~上限を逸脱する金額設定をする場合、その根拠となる数字を示して運輸局に届け出て、認められる必要があったからです。

およその時間・距離を調べ、最も安い金額と最も高い金額を計算すればだいたいの値段はこのぐらいと検討をつけることができました。

しかし、今後は最低料金はわかっても、実際にバス会社が届け出ている単価はわからないため、見積りを取らない限り正確な料金は出せません

つまり、1社だけに料金を聞いただけでは、それが安いのか・高いのかわからないということ。今後は必ず複数のバス会社から見積りを取り寄せ、しっかり比較することが重要ということですね!

貸切バス料金の仕組みについてはこちら≫

9月下旬以降から貸切バスの料金は「値上げ」となります

現在、バスの利用が決まっていて見積りは取ったけどまだ予約していないという方。9月下旬以降から「貸切バス料金」が順次値上がりします

すでに利用が決まっているようなら今すぐ予約するようにしましょう。キャンセル料がかかり始まるのは、利用日の14日前からです。

結婚式の送迎や秋の連休にお出かけなど、貸切バスを利用するなら早めに契約をすませてしまうことをおススメします。

貸切バスの予約についてはこちらを参考に≫

貸切バスのことなら「貸切バスの達人」にお任せ!

「貸切バスの達人」は、バス会社から直接見積りを無料でまとめて取り寄せることができる便利サービス。1回の問合せで済むので時間も手間も節約できます。

バス会社が直接回答してくれるので、手配手数料などもかかりません。

またサイトでは、料金だけではなく、各バス会社の安全対策への取り組み(セーフティバスの有無)や実際に利用されたお客さまからの口コミなども随時更新

少し高くても安心・安全なバス会社を選びたい、評判がよく親切で誠実なバス会社を選びたい、というお客様のニーズにも応えていきます。

今までも、そしてこれからも「貸切バスの達人」をよろしくお願いします!

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この記事を書いた人
バス観光マガジン編集部

バス観光マガジンの中のヒト。貸切バスについての基礎知識やバス旅行のヒント、バスファンのための情報など、バスに関する楽しいコンテンツを日々お届けします。

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