貸切バスは1日何キロまで?

貸切バスは1日何キロまで?運転手が1名か2名か、日中か深夜かでも違う運行可能な距離について

初めて貸切バスを借りてバスツアーを計画。あるいは合宿や研修などの送迎でバスを運転手付きで借りたい場合、1日どのぐらいの距離なら利用(運行)できるのか知りたいですよね。

今回は観光バスやマイクロバスなどを運転手付きでチャーターした場合、どのぐらいの距離までなら1日走らせることができるのかについて迫ります。

▼貸切バスの豆知識シリーズ
貸切バスとは?
借上げバスとは?
「観光バス」とは何か?
シャトルバスとは?
貸切バスは1日何時間まで運転してもよい?
貸切バスで移動する場合、休憩時間はどのように取る?
バスは何人から貸切できる?
バスの2024年問題とは?

貸切バスを1人の運転手で運転してもよい距離は500㎞まで

貸切バスを1人の運転手で運転してもよい距離は500㎞まで

貸切バスだけではなく、高速バスも含めて、1人の運転手(ワンマン運行)が1日(昼間の運行)に運転してよい距離は500㎞と決められています。条件によっては600㎞まで運行できる場合もありますが、原則的には500㎞と覚えておきましょう。

もし夜間運転する場合は、1人の運転手が運転してよい距離は400㎞までとなっています。夜間ワンマン運行の定義は午前2時から午前4時までの時刻をまたぐ場合です。

ワンマン夜行運行は400㎞まで

バス料金でいう早朝・深夜割増料金がかかる時間帯とは違いますのでご注意を。夜間運行は、運転手が出勤してお客様がバスに乗車する場所へ回送する時間は含めません。

ちょっとややこしいですね。

しかし、バスの夜行運行をお願いする場合、ほとんどが夜の23時ぐらいから朝の5時ぐらいの間であると考えれば、「夜行バス」を頼んだ時点で、夜行運行になると考えておけばよさそうですね。

貸切バスで交替運転手がいる場合(ツーマン運行)は、何キロまで運転可能?

貸切バスで交替運転手がいる場合(ツーマン運行)は、何キロまで運転可能?

貸切バスで夜行運行を依頼する場合、そのほとんどは長距離・長時間移動です。1人の運転手(ワンマン運行)で400㎞までしか運転できないので、交替運転手を配置して2名体制(ツーマン運行)運転するのが通常です。

一般的な高速バスでは2名の運転手が乗務し、交替で運転しながら走らせていますよね。

国土交通省自動車局「貸切バス交替運転者の配置基準(解説)」、厚生労働省「バス運転者の改善基準告示」等を見ても、運転手が2名体制になった場合、何キロまでバスを走らせてよいかという基準はかかれていません(特に制限はない)。

しかし、運転手がたとえ2名であっても1人の運転手が運転してもよい時間は9時間まで。バスを運転していない時間(回送、点検、休憩)も含めて乗務できるのは13時間で、最長でも15時間まで(2024年4月1日より)です。

2名体制の場合は拘束時間が最長で19時間まで(2024年4月1日より)となっていますので、その時間を超えるバスの運行はできません。

平均時速40㎞で移動すると考えると760㎞まで。途中高速道路を利用するとしてもせいぜい800~1,000㎞ぐらいが限界なのではないでしょうか。

東京から福岡まで高速バスが運行していますが、距離にして約1,000㎞で約14時間ほどかかります。この辺が限界と考えて差支えないでしょう。

貸切バスで東京から福岡まで夜行バスを頼みたいは可能?

貸切バスで東京から福岡まで夜行バスを頼みたいは可能

結論からいえば「可能」です。高速バスも運行しているので法律違反ではありません。

しかし、1人の運転手が運転してもよい時間が1日9時間まで、2日間平均で9時間を超えないことというルールがあります。また、運転と運転の間に連続して11時間以上の休憩を入れるのが原則。

たとえ運転手が2名体制であっても、夜行で東京から福岡に行き、その翌日にまた夜行で戻ってくるというのは現実的ではありません。また、費用面においてもかなり高額になること、バス会社が運転手を確保できないという意味でも「断られる」可能性が大です。

高速バスが運行できるのは、現地に営業所があり、東京から福岡(行き)まで運転した運転手とは別の運転手が待機できるから。貸切バスは現地に交替ドライバーがいるわけではないので、同じ運転手がまた運転して帰らなければなりません。

1人の運転手でも2人でも限界は限界

戻ってきた運転手2名とも翌日はバスを運転できない可能性が高いので、人手不足の折り、バス会社としては他にも仕事がある以上、断るという選択になるのは仕方のないことです。

長距離・長時間移動する場合は高速バスを利用する、飛行機や電車を利用し、現地でバスを借りる、というのがベストな方法。無理して貸切バスを利用しても安くなるどころか、かなり高額になってしまうので違う交通手段で検討するようにしましょう。

貸切バスは1日500㎞(夜間は400㎞)まで走らせることができる

バス旅行での休憩の取り方まとめ

貸切バスで旅行や移動する場合、1人の運転手(ワンマン)で運転してもよい距離は昼間の運行で500㎞まで、夜間は400㎞までです。また、運転してもよい時間は9時間までで、4時間以内に30分以上は休憩取る(9時間内に含む)というのがルールです。

例え交替運転手を付けて2名体制(ツーマン)で運転したとしても、1人の運転手が運転してもよいのは9時間まで(点呼や点検、回送を含めて最大で拘束時間は15時間まで)。運転時間を考慮すれば、2人で1日800㎞ぐらいまでが限界と考えておくといいのではないでしょうか。

都市間をまたぐような長距離・長時間移動は貸切バスよりも「高速バス」ですね。

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移動距離や移動時間が微妙でワンマンかツーマンか判断が付かない。スキーバスで夜行運行を頼みたいけどダメかな・・・。

そんな時はまず、見積りを取り寄せてバス会社とよく相談することです。見積りを取った後はバス会社と直接やりとりができるので、行程の相談などもすごくスムーズにできますよ。

貸切バスのご用命はぜひお任せください。

この記事を書いた人
ちくわ

旅行メディア編集長兼ライター、総合旅行業務取扱管理者、旅行会社勤務経験あり、目黒区ボランティアガイド見習い中。プライベートでも古代史オタクとして年に数回フィールドワークに出かける旅好き。時々バス愛がさく裂!?

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