1人の体験をみんなの体験に!ドライブレコーダーを活用した安全講習会
ここ数年強化されてきている貸切バスの安全対策ですが、実際に現場ではどのような取組みが行われているかを知りたいですよね?
そこで「貸切バスの達人」編集部が突撃取材!神奈川県有数の観光地、元町にあるバス会社、シティアクセスさんで12月25日(木)に安全会議を開催するということを聞き、さっそくお邪魔することにしました。
平成26年12月10日から始まった国土交通省の「年末年始の輸送等に関する安全総点検」への取組みに加え、
園児がバスの後部ドアに手の甲を挟まれるという車内事故についての情報共有を行うそう・・・。
その他、加賀町警察署による交通安全講和など、盛りだくさんな内容をバッチリ、レポートしたいと思います。
今回の安全会議では、本社並びに各営業所からもドライバーさんが多数参加。
まずは12月18日(木)園児送迎中に起きた事故の発生状況確認とその原因・対策など、今後の安全性確保のための意見交換からスタートしました。
事故当日の車載カメラの映像をプロジェクターを使って確認。
後部ドアから先生が乗り込み、運転手さんに発車OKの声をかけたわずかな瞬間に園児が手を出し、ドアに挟まれてしまった状況が映し出されていました。
幸いなことに怪我もなく、事なきを得ましたが、小さな子どもの予測できない動きには
なお一層の注意が必要であることを全員で確認。
各自、このような事故を起こさないためにはどんなことに気を付けたらいいか、ドアを閉める前の安全確認の具体例などを挙げ、活発な意見交換がされました。
これは1人のドライバーさんの体験ですが、全社で共有することで、同じような事故再発を防止し、それぞれの安全対策への取組みをより一層強化することができますね。
次は年末年始の事故防止について。飲酒はもちろん、「残酒」運転をしないよう気を付けること。
また、乗務員の健康管理やバスの整備についての注意など各担当者から発表。
例年、人や物が慌ただしく動く年末年始。
忘年会や新年会でお酒を飲む機会が増えること、最近話題になっている危険ドラックについての注意喚起が行われました。
また普段、ハンドルを握っていないドライバーが増えるため、いつも以上に安全運転を心掛けるよう確認しました。
続いて、加賀町警察署の交通課長による講和。
神奈川県内の人身事故発生状況や交通事故に関する法律改正のポイント、事故を起こしやすい心理状況などについて話を聞くことができました。
新たな法律として「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」が、平成26年5月20日から施行。
かねてから飲酒運転などによる死傷事故を起こしても「危険運転致死傷罪」の適用が見送られるケースが多々ありましたが、悪質で危険な運転者に対する厳罰化を盛り込んだ内容になっています。
警察への要望としては、ドライバーさんから悪質な乗り方をしている「自転車」についての取り締まり強化を求める意見が出されました。
確かに、最近の自転車の乗り方は悪質・・・。
歩道を猛スピードで走り抜け、ベルを鳴らされることなの日常茶飯事。
バスの昇降中、左側からすり抜けていく自転車にヒヤリとすることもしばしば・・・。
車を運転していていちばん怖いのは自転車かもしれません。
私たちも事故に巻き込まれないよう、事故を引き起こさないよう、気を付かなくてはいけませんね!
加賀町の交通課長さんの熱いお話、とても身が引き締まる思いで聞きました。
最後は全員で「事故防止の誓い十カ条」」の唱和でしめくくり。
3時間にわたって「熱い」講演と意見交換が行われた会議でした。
シティアクセスさんは、バスの安全な運行のための取組みが評価され、公益社団法人日本バス協会の「貸切バス事業者安全性評価認定」において、二つ星認定を受けています。
そんなバス会社さんが行っている安全対策とはどんな内容なのか、安全への意識をどのように高めているのか、今回の取材で知ることができました。
普段何気なく利用している貸切バスですが、こういったドライバーさんたちのたゆまぬ努力と安全への高い意識が私たちの楽しい旅を支えてくれているんですねー!
シティアクセスさん、取材のご協力ありがとうございました!
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