3年ぶりのご無沙汰でした!「第19回スルッとKANSAIバスまつり」
スルッとKANSAI協議会に加盟するバス事業者が一堂に集うイベント、『第19回 スルッとKANSAIバスまつり」が、2019年6月16日京都で開催されました。
台風で2年連続中止になり、開催時期を6月に変更
このバスまつりは、これまで毎年9月に開催されてきましたが、2017年と2018年に台風の影響を受け、2年連続で中止の憂き目にあってしまいました。
そのため、台風に遭う可能性の低い6月に開催時期を前倒しすることで、開催中止になるリスクを下げることになりました。今回、その判断が見事に的中し、無事開催に漕ぎつけることができました。
3年ぶり!開催を待ちわびたファンで大賑わいの会場
このような背景により、実に3年ぶりの開催となったバスまつり。開催を待ち焦がれたバスファンや乗り物ファン、さらには通りすがりの一般客や観光客により、会場となった京都市左京区の岡崎公園は、大賑わいとなりました。
関西エリアから25の事業者のバスが大集合
岡崎公園の会場内には、各事業者で活躍中のバスが所狭しと並べられていました。来場者はバスの外観を撮影したり、乗車可能なバスに乗ってみたりと、バスまつりを思い思いに楽しんでいました。
では、各事業者の出展バス(総勢25台)を簡単にご紹介します。
京阪バス
京阪バスは、日野レインボーII路線バスを展示。
「京阪バス」は、京都市南区に本社を置くバス会社で創業は1922年。路線バス・高速バス・空港リムジンバスの他に、観光周遊バスなども運行しています。
京都京阪バス
京都京阪バスは、いすゞエルガの路線バスを展示。
「京都京阪バス」は京阪バスグループのひとつで、八幡市に本社があります。路線バスの他に貸切バス事業も行っています。
宇治茶バスは宇治の郷観光が楽しめる路線バス。茶畑を描いたラッピングに、入り口には茶壺・後方窓には「猪目窓(いのめまど)」をデザインしています。
京都バス
京都バスは、日野ブルーリボンハイブリッドの路線バスを展示。
「京都バス」は京阪バスグループのひとつで、京都市右京区に本社があります。
路線バスの他に貸切バス事業も行っています。路線バスは比叡山や嵯峨野、大原など、京都の有名観光スポットを網羅しています。
京都市交通局
都市バスは、インバウンド客で混雑する観光系統に投入されている、キャリーバッグ対応車のいすゞエルガ路線バスを展示。
「京都バス」は京都市右京区にあり、地下鉄とバスを利用した観光地巡りに便利なバス一日券を発売。一日券を利用することで、施設の入場料が割引になったり、荷物預かりサービスの優待などが受けられます。
高槻市交通部
高槻市営バスは、三菱ふそうエアロスターの路線バスを展示。
「高槻市交通部」は大阪府高槻市にあり、市営バスは2019年に開業65周年を迎えました。三菱ふそうエアロスターモデルの市営バストミカを発売し、イベント当日も発売されて好評でした。
両備ホールディングス
両備バスは、三菱ふそうエアロクイーンベースの豪華仕様高速夜行バス・ドリームスリーパーを展示。
「両備ホールディングス」は、バス・タクシー・フェリーなど幅広い事業を展開。大阪や岡山などで路線バス・高速バス・貸切バスなどを行っています。
ドリームスリーパーは大阪・東京間、広島・福山・東京間を運行中。業界初の扉付き完全個室が11席という、超贅沢な移動が楽しめるスペシャル仕様車です。
阪急バス
阪急バスは、三菱ふそうエアロエースの高速路線バスを展示。阪急バス創立90周年記念の復刻塗装仕様です。
「阪急バス」は大阪府豊中市に本社がある、1987年創業のバス会社。2017年7月に創業90周年を迎え、高速バスの復刻塗装「90周年記念車両」を高速バス路線で運行中です。1車両のみなので、偶然遭遇できたらラッキーですね。
淡路交通
淡路交通は、三菱ふそうエアロバスを展示。高速路線バス仕様車では珍しい中扉や側面行先表示幕を装備しています。
「淡路交通」は兵庫県洲本市に本社があるバス会社で、島内の路線バスや高速バス、貸切バスを運行中です。もともとは淡路鉄道株式会社として鉄道を運行。特別仕様の中扉付きエアロバスは、舞子・福良線で土日祝ダイヤ運行日に乗車可能だそうですよ!
大阪空港交通
大阪空港交通はリムジンバス運用の日野セレガを展示。
「大阪空港交通」は、大阪府豊中市に本社があるバス会社で、伊丹空港・関西国際空港と関西の主要ターミナル駅を結ぶリムジンバスを運行しています。
伊丹市交通局
伊丹市営バスは、いすゞエルガの路線バスを展示。
「伊丹市交通局」は、兵庫県伊丹市にあり、大阪伊丹空港への運行も行っています。伊丹市営バス路線でのみで利用できるプリペイド式ICカード乗車券『itappy』があります。
尼崎交通事業振興
尼崎交通事業振興は、いすゞエルガの路線バスを展示。
「尼崎交通事業振興」は、兵庫県尼崎市にあり、地元の便利な足として路線バスを運行しています。オリジナルチョロQを発売中。
奈良交通
奈良交通は、高速夜行バス特急やまと号として活躍中の日野セレガを展示。
「奈良交通」は、奈良市に本社があり、奈良県を中心に路線バス、観光バス事業を行う近鉄グループの一員。高速夜行バス「やまと号」は、奈良から新宿、横浜、京成上野、東京ディズニーリゾート(R)を結んでいます。
南海バス
南海バスは、堺シャトル便で活躍している日野ブルーリボンハイブリッドを展示。
「南海バス」は大阪府堺市に本社があり、南海電気鉄道自動車部より2001年10月に独立したバス会社。
2017年7月には世界文化遺産推薦候補に選定、2019年5月にはイコモスにより世界文化遺産への登録が勧告された「百舌鳥古墳」「仁徳天皇陵古墳」をめぐるバスも運行中です。
阪神バス
阪神バスは、エアポートリムジン用の日野セレガを展示。
「阪神バス」は、兵庫県尼崎市に本社があり、阪神電気鉄道の子会社。阪急阪神東宝グループの一員です。路線バス、高速バス、空港リムジンバス、貸切バスを運行しています。人気のユニバーサル・スタジオ・・ジャパン(TM)行きも運行中。
大阪シティバス
大阪シティバスは、いすゞエルガの路線バスを展示。同社は、大阪シティバスとしてはスルッとKANSAIバスまつりに初参加となります。
大阪市西区に本社がある「大阪シティバス」は、路線バス、貸切バス、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(TM)/IKEA鶴浜行きのシャトルバスを運行中です。5月に大阪・舞洲で開催された「2019バステクフォーラム」にも初出展していました。
以前、編集部が乗車した「大阪ワンダーループバス」「大阪ワンダークルーズ」と提携し、「大阪シティパス」を発売中。1日地下鉄乗り放題にループバス、クルーズ1rideをセットにして3,000円とお得!
近鉄バス
近鉄バスは、2階建てバスの三菱ふそうエアロキングを出展。
東大阪市小阪に本社がある「近鉄バス」。路線バス、高速バス、空港リムジンバス、貸切バスの他、大阪市内観光スポットを網羅する「OSAKA SKY VISTA」を運行中です。
「OSAKA SKY VISTA」ではバスガイドが大阪主要スポットをご紹介。団体予約や貸切運行も可能ですので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
西日本ジェイアールバス
西日本JRバスは、グランドリーム号として活躍する、いすゞガーラを展示。
大阪市此花区に本社がある「西日本ジェイアールバス」。路線バス、高速バス、貸切バスを運行。5月の大阪・舞洲開催「2019バステクフォーラム」では、2018年の同社創立30周年を記念してデビューしたニューデザインの三菱ふそう エアロエースをベースとした昼行高速車を展示していました
グランドリーム号は、新型クレイドルシート、マイカーテン、広々としたシート幅、充電し放題のAC100Vコンセント設置で注目を集めています。
神姫バス
神姫バスは、二階建てバス、ネオプランスカイライナーを展示。
「神姫バス」は兵庫県姫路市に本社があり、神姫バスグループの一つ。路線バス、高速バス、貸切バスを運行。「スカイバス神戸(SKYBUS KOBE)」は、オープントップの2階建て観光路線バスで、赤いラッピング目印。東京でも運行しているので、関東エリアの人にもおなじみですね。
「スカイバス神戸」2回乗車と「シティループ」1日乗り放題をセットにしたお得な乗車券(大人2,300円)を発売。神戸の主要スポットを回れます。
本四海峡バス
本四海峡バスは、三菱ふそうエアロエースの高速路線バスを展示。
「本四海峡バス」は神戸市中央区に本社のある路線バス、空港リムジンバス、高速バスを運行している会社。関西方面から徳島、淡路島などを結んでいます。
山陽バス
山陽バスは、いすゞエルガを展示。
「山陽バス」は、兵庫県神戸市や明石市などで路線バス、高速バス、貸切バス、契約送迎バスを運行、山陽電気鉄道グループのひとつ。東京都立川市と神戸・大阪・京都を結ぶ高速路線バスを運行しているので、関東圏の方でも見かけたことがあるかもしれません。
和歌山バス
和歌山バスは、三菱ふそうエアロバスを展示。関空リムジンバス用途等で活躍中。
「和歌山バス」は、和歌山県北部エリアをカバーする路線バス、高速バス、空港リムジンバスを運行しているバス会社で、略称は和バス。南海電気鉄道グループの一つです。
三重交通
三重交通は、いすゞガーラの高速路線バスを展示。
「三重交通」は三重県全域と愛知県、和歌山県、奈良県の一部で路線バス、貸切バスを運行。三重交通グループ70周年を記念して、伊勢市内路線バスで「ポケモン電気バス(ベースはいすゞ自動車のエルガ)」を運行中です。
関西空港交通
「関西空港交通」は「貸切バスの達人」にも参加中。南海電鉄グループの一つで、主に関西国際空港と近畿圏、東海圏、中国・四国地方を結ぶリムジンバス、貸切バスを運行しています。
京阪京都交通
京阪京都交通は、日野ブルーリボンIIの路線バスを展示。
「京阪京都交通」は、京都府南丹地方と京都市、向日市、兵庫県丹波篠山市などで路線バス、高速バス、貸切バスを運行。京阪バスの子会社です。 略称は「京阪京都」。本社は保津川渓谷や嵯峨野トロッコ列車などでおなじみの亀岡市にあります。
江若(こうじゃく)交通
江若交通は、日野ブルーリボンを展示。平成9年製。見かける機会の減った前後2扉&ツーステップバス。
「江若交通」は、滋賀県の琵琶湖西岸を中心に路線バス、貸切バスを運行。「貸切バスの達人」にも参加しています。京阪グループの一つ。
JR大津駅、JRおごと温泉駅から「2019年比叡山プレミアムナイトバスツアー」を8月の土曜日に運行予定です。京都・滋賀の1000万ドル夜景楽しめるそうですよ!
普段はじっくり見ることができない警察車両と消防車も展示
京都府警は、人員輸送バスを展示。普段、なかなか見ることのできない車内に乗ってみることができるとあって、順番待ちの長蛇の列ができていたのが印象的でした(筆者は時間の都合で割愛しましたが、乗ってみたかったです)。
パトカーも展示され、運転席に座る体験乗車も行われていました。
また、京都市消防局は消防車を展示。ちびっ子サイズの消防服を着用する姿や、運転席に座って記念撮影するファミリーの姿もみられました。
バス関連の物販をはじめさまざまなブースが多数出展
バスや車両の展示のみならず、バス事業者や鉄道事業者の物販ブースが多数出展。
また、行政や物流、さらには寺院など、交通分野だけでなく観光等にも関連する多種様々な事業者や組織等による出展もみられました。
特設ステージではイベント開催
会場内の特設ステージでは、バス事業者によるクイズや、マスコットキャラクターが集うイベントなどが開かれ、来場者を楽しませてくれていました。
お寺にまでキャラクターがいてびっくりです。
来年も6月開催が良いと感じました
このバスまつりは、もともと雨天決行(荒天の場合は中止)を掲げて実施されているイベントです。この日も天候が目まぐるしく変わり、途中で雨が降る場面がありましたが、雨が上がったあとは晴れ間も時折のぞきました。
「バスの日」に合わせて9月開催という従来の慣例を覆し、6月に前倒しして実施した今回のバスまつりは、大賑わいで終了し、大成功を収めました。来年以降も9月ではなく、6月開催が望ましいのではと感じました。
2020年のスルッとKANSAIバスまつりにも大いに期待しましょう!!
■取材協力
「第19回スルッとKANSAIバスまつり」
スルッとKANSAI協議会
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