「貸切バスの達人」が紡いだ縁、福島応援定期バス便

2011年3月11日、14時46分。
三陸沖を震源地とした東日本大震災。今年で4年目を迎えます。
テレビでもその後の被災地の様子を連日報道しているので、記憶を新たにしている方も多いことでしょう。

今回、「貸切バスの達人」編集部では、3月10日(火)に神奈川県にある任意団体かながわ「福島応援」プロジェクト(以下、Kfop)さんから横浜市にあるバス会社「シティアクセス」さんへ感謝状が贈られると聞き、取材にうかがいました。

シティアクセスさんでは、福島県南相馬地区の復興ボランティア活動のため3年間、貸切バスを定期的に運行。
現在も月1回ペースでバスの運行を引き受けていらっしゃいます。

kfopによる南相馬地区でのボランティア活動の様子


kfopによる南相馬地区でのボランティア活動の様子

南相馬地区では、津波での被害はもちろんのこと、原発事故の影響もあり、現在もまだまだ復興が進んでいないのが実情。
震災以降、高速バス路線もいわき止まりとなり、ボランティア活動が思うように行えない状況が続いています。

日中住むことができず、すっかり荒れ果ててしまった室内の様子

日中住むことができず、すっかり荒れ果ててしまった室内の様子

Kfopでは、貸切バスを定期的にチャーターし、現地でのボランティア活動を続けたいと考え、
震災直後から運行を引き受けてくれるバス会社探しに奔走。
なかなか見つけられないでいたところ「貸切バスの達人」に出会ったといいます。

さっそくサイトから見積り依頼したところ、シティアクセスが運行を引き受けることに。
その後、2012年4月から現在に至るまで、のべ35回のボランティア活動の足となり、支えてきたそうです。

シティアクセス本社で行われた感謝状授与の様子

シティアクセス本社で行われた感謝状授与の様子
南相馬地区でのKfopボランティア活動記録

●南相馬地区でのKfopボランティア活動記録
(参加者の方々とシティアクセスドライバーの橋爪さん)

つい先日まで神奈川から福島県南相馬地区を最短で結ぶルートである常磐自動車道が常磐富岡IC~浪江IC間で不通(平成27年3月1日(日)に全面開通)だったため、遠回りしてバスを運行してきました。

また、昨年の4月、国交省からの通達により、貸切バス新運賃制度がスタート
安全対策のコストを考慮した料金体系に改められ、バスを走らせる距離と時間で算出することになっています。

新料金体系と迂回を余儀なくされることでバス運賃が増し、ボランティアに参加する人の負担が大変であることをうかがいました。
寄付金や支援金が活動の大きな力となっているそうです。

南相馬地区の避難指示解除準備区域や居住制限区域が平成28年4月に解除が計画されています。
今後はますますボランティアの力が必要になっていきます。

ボランティア活動の基本は「個人の自発的な意思に基づく自主的な活動であること」。
だれかに強制されたり、また、義務として行う活動ではありません。

シティアクセスで行われた感謝状授与の様子

Kfopさんの活動に共感し、何か自分でもできるお手伝いをと考えた方はぜひ、できる範囲で協力してみてはいかがでしょうか。
「貸切バスの達人」編集部でも今後の活動を見守っていきたいと思います。

【取材・写真協力:シティアクセス、Kfop】

★かながわ「福島応援」プロジェクト(Kfop)活動レポート★
●2014年12月13日 Kfop活動レポート
●2015年2月21日 Kfop活動レポート
●2015年2月22日 Kfop活動レポート

★活動に共感いただいた場合の支援について★
ボランティア活動に参加してみたい方はこちら≫

継続的に「寄付する」あるいは、「買う」ことで貢献もできます!
詳しくは上記Kfopホームページを参照してください。

■ご希望の出発地から貸切バスの手配をお手伝いします!「貸切バスの達人」

この記事を書いた人
ちくわ

旅行メディア編集長兼ライター、総合旅行業務取扱管理者、旅行会社勤務経験あり、目黒区ボランティアガイド見習い中。プライベートでも古代史オタクとして年に数回フィールドワークに出かける旅好き。時々バス愛がさく裂!?

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