貸切バスの新型コロナウイルス対策とは?アビコ西武観光に取材しました!
「Go To Travel」キャンペーンががいよいよ2020年7月22日(水)に開始が決定。バスを利用した旅行を検討している方も多いのでは?
1回目は各バス会社が独自に取り組んでいる「新型コロナウイルス感染予防対策」についてご紹介。
2回目は三菱ふそうの外気導入モードの性能テストについて、3回目は日野自動車・セレガの換気性能について、4回目は日野リエッセⅡ・ヒュンダイユニバース・日野セレガRの換気性能についてご紹介しました。
今回は千葉・東京で貸切バスを運行するアビコ西武観光に御協力をいただき、バス協感染予防対策ガイドラインに基づく、コロナウイルス対策への取り組みを具体的にご紹介しましょう。
社員やドライバーの健康管理
コロナウイルス感染防止の基本である、ソーシャルディスタンスを確保する、マスク着用、手洗い・うがいの徹底を実践。アビコ西武観光では、各社員・乗務員の健康管理を以下の通り行っています。
- 普段から自分の体調を把握、だるさ、味覚・嗅覚症状といった体調の変化を重点的に確認
- 帰宅後は手や顔をすぐに洗いシャワーを浴びて着替える
- 睡眠、休養を取り、不要不急の外出を避ける
- 発熱やせき等の症状が出た場合は、速やかに会社に報告をし、2週間自宅待機し、毎日症状を必ず会社に報告
- もし悪化した場合は最寄りの新型コロナウイルス感染症相談センターに連絡
- 接触の可能性がある場合、同居家族で感染した場合も2週間自宅待機。その場合も速やかに会社に報告をし、毎日の症状を必ず報告
- 運行管理者は点呼時に翌日の運行連絡を入れるとともに、体調をドライバーと確認。もし症状が出た場合2週間の自宅待機を伝え、交替ドライバーを確認して連絡
- 事務所内で体調不良者が出た場合、速やかに会社に連絡を入れ2週間自宅待機
バスの運行前・運行後に行う点呼の工夫
貸切バスを運行する前に必ず行われるのが「点呼」。運行管理者が運転手がバスに乗務する前に、必ず対面で(宿泊旅行の場合は電話やその他の方法を使って)行われるものです。
点呼の目的は、運転手から日常点検や健康状態の報告、酒気帯びの有無などについて報告を受け、確認すること。安全確保のために必要な指示を運行管理者から運転手に伝えられます。
1日の乗務を終了した場合も同様に行われます。コロナウイルス感染予防の観点から、対面で行われる点呼もソーシャルディスタンスを保ち、行うようガイドラインで定められています。
アビコ西武観光では、以下の要領で点呼を実施しています。
- 点呼は対面では行わず対角で行い最低1m以上離れる。
- 朝点呼の流れ
1.入室前にうがい手洗い手指消毒
2.体温計にて体温計測
3.マスク着用・手袋所持のチェック
4.通常点呼をする - 帰庫後の点呼にて再度検温を実施(1日2回実施)
- バス持ち込み備品は事前に点呼者が消毒を行う
運行前・運行中のコロナウイルス対策は?
大勢のお客様を同時に運ぶ貸切バス。車内の清掃・消毒の徹底はもちろんのこと、運行中の安全確保にも取り組まなければなりません。
以下、アビコ西武観光の取り組みについてご紹介します。
- 業務中は常にマスク・手袋着用
- 出発前にタオルが常備されているか、消毒液が少なくなっていないかを確認
- 運転席と座席の間に透明ビニールカーテンで区切り、感染予防
マイクロバスの場合は、助手席使用不可
- 除菌スプレー(微弱酸性次亜塩素酸・除菌消臭環境衛生水)を車内入口周辺に設置
- お客様の安心・安全のための取り組みチラシを車内に掲示
- エアコンを常時外気導入モードに固定し、さらに空気循環のため数箇所窓を2㎝開けて走行
悪天候の場合は外気循環を利用し、車内の空気が入れ替わるようにする
- お客様の荷物受け渡しの際は必ずマスクと手袋着用
- 荷物を入れたトランク内は業務終了後必ず消毒
- 車両点検用工具などを使用した際はこまめに手洗い手指消毒を行う
エアコンの外気導入モードを使用すれば、約5~7分程度で車内の空気が入れ替わることがわかっています。窓を閉めたままでも十分換気効果が得られますので、高速道路走行等で窓が開けられない場合でもご安心ください。
▼貸切バスの換気性能
・三菱ふそうの大型観光バスやマイクロバスの換気性能について
・日野自動車の大型観光バス(ジェイ・バス製)の換気性能について
・マイクロバス「日野リエッセⅡ(トヨタコースター)」「ヒュンダイ・ユニバース」「日野セレガR(ハイデッカータイプ)」の換気性能について
貸切バスの清掃・消毒の徹底
貸切バスの日常的な清掃はもちろん、コロナウイルス対策に有効とされる消毒薬等を使用して万全を期しています。
アビコ西武観光では、グリストールという業務用多目的強力洗浄剤を使用。脂分汚れに効果的で素早く消毒浸透分解除去ができ、清潔感の向上・保持に優れているそうです。
以下、日々の清掃・消毒に取り組んでいます
- 不特定多数の人が触れる手すりやひじ掛け、座席背面、ビニールシート、カップフォルダー、トレイ、荷棚等は毎日グリストール薄め液にて清掃(消毒)
- 定期的にカーテン洗濯(カーテンには毎日次亜塩素酸をスプレーする)
- 車内換気性能低下防止の為のフィルターの清掃、消毒を行う
- ヘッドカバーも定期的に洗濯し、毎日除菌消毒液を車内に散布する
- 毎日オゾン発生器による殺菌(除菌)脱臭(消臭)を行う
- (オゾン使用時はエンジンをかけて内気循環にて行う)
- トランク内は常に整理整頓を徹底し、消毒を行う
- 清掃中もマスク着用。マスクは使い捨て、手袋はその日に必ず洗濯
- 天井、カーテン、エアコンフィルター、ヘッドカバー清掃洗濯チェックリストを作成し、実行日と行った者を明記
- 大型バス、中型バスは担当者が定期的に行う
- マイクロバス運行管理者より指示
貸切バスをご利用いただくお客様へのお願い
アビコ西武観光をはじめ各貸切バス会社で、コロナウイルス感染予防に努めていますが、ご利用いただくお客様の協力も欠かせません。以下の点に注意して楽しく安全なバスの旅・移動を実施してください。
- バスに乗車する当日、自宅での検温等体調チェックをしましょう
- 発熱や咳などの症状がある場合は、参加を控えるようお願いします
- バス乗車時は必ずマスク着用、咳エチケットにご協力ください
- バスの乗車前後には手洗い、手指消毒
- 万が一、バス場茶中に体調が悪くなったら速やかにバスドライバーや添乗員に申し出てくさい
貸切バスを利用した後、新型コロナウイルス陽性と診断されることもあります。その場合は、各バス会社(もしくは旅行会社)へ必ず連絡をしましょう。
また、感染者発生に備え、旅行参加者名簿提出をお願いする場合があります。その時はぜひご協力をよろしくお願いします。
貸切バスの新型コロナウイルス対策「アビコ西武観光」の場合
貸切バスの新型コロナウイルス感染症対策、今回はアビコ西武観光の例をご紹介しました。バスそのものに備わっている換気機能に加え、消毒の徹底等各社それぞれ一生懸命取り組んでいます。
研修や視察、冠婚葬祭での送迎など、貸切バスは私たちの生活に欠かせない移動手段になりました。不特定多数の人と一緒に移動するリスクが軽減されると、定期送迎に貸切バスを検討する企業も増えているようです。
アフターコロナの移動や旅行を安心して楽しむために、ぜひ貸切バスをご利用ください。
★アビコ西武観光の安全対策について★
■取材協力
アビコ西武観光
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