結婚式から始まった「海の家」のはなし 〜Seaside Living(逗子)〜
映画「リトルマーメード」や「マンマ・ミーア!」のように、海で結婚式を挙げられたら…ステキです。
でも現実問題として、海辺で結婚式を挙げられる場所なんて、あまり思いつきません。
ホームパーティーのような、素朴で温かい式を望むなら、なおさらです。
ところが先日「海で結婚式を開きたい」そんな思いから始まった、手作りの海の家があるという噂を耳にしました!
逗子海水浴場にある海の家Seaside Living。
建築学科出身のオーナー夫妻は、手作りで結婚式会場を作ろうと浜辺に海の家を建てました。それがこの海の家の始まりです。
日常に溶け込む海の家「Seaside Living」とは?
Seaside Livingは、普段はシャワーやフードの提供など「普通の海の家」として営業しています。でも、それだけではありません。
オーナー自身が結婚式を開いた経験を生かして、お店を貸し切って結婚式やパーティーを開くサポートもしてくれます。
これまでにも、様々なパーティーがここで開催されてきました。
そのどれもが手作り感溢れる、主催者主役の温かいもの…。
料理やお店の装飾、進行などに自分たちが関わって、家で開くような感覚でパーティーが行える場所、それが海辺ともなると、そうそうあるものではありません。
Seaside Livingのもう一つの特徴は、毎年セルフビルド、つまり自分たちの手で海の家を作っているところです。
今年もオープンに向け、建設の真っ最中。
オーナー夫妻に子供が生まれたこともあり、今年はオムツ台や小さなプールを併設したキッズスペースも作るそうです。
海辺で「パーティー」を開けるようにしたのはなぜか?
どうして自ら「手作り」するのか?
その背景には、
「本を片手にふらりと立ち寄ったり、海辺で誕生日会を開いたり・・そんな日常の中に溶け込むような、リラックスできる場所を作りたい。」
というオーナーの思いが関係しているようです。
そこで、Seaside Livingのオーナーである中田理恵さんにお話を伺いました。
Seaside Livingストーリー
Seaside Livingの始まり
建築学科出身の中田夫妻は、小さくても良いから自分たちで結婚式会場を手作りしたいと考えていました。
そんな時、理恵さんの頭に浮かんできたのが子供の頃から慣れ親しんだ「海の家」の情景です。
「自然の中、それもゆったりした時間の流れる、海という会場は魅力的!」
そう考えた中田夫妻は、早速海辺の結婚式場作りに取り掛かることにしました。
結婚式場を作る上でこだわったのは、「日差しを遮りながらも、気持ちの良い風が感じられる空間であること」「解体後の廃材を家具などに再利用できるようにすること」という2点。
この2点を叶えるために、木材には温もりが感じられる多摩産のものを選び、再利用しやすいように45mm角に切り出しました。
そしてこの木材を、海側は風が通り抜け、開放感が感じられるように広めの間隔で、反対に陸側はプライベート感を出すために、狭い間隔で組み上げていきます。
最後に、組み上がった小屋に生花や木々で装飾すれば、写真のように。
完成したSeaside Livingは、この年のSD Review(建物のドローイングと模型で評価を競うコンペ)に入選しました。
唯一無二の結婚式
野外だからといって、結婚式の内容にも手を抜きませんでした。
神父さんや聖歌隊による誓約、アコースティックバンドの生演奏。料理はコース料理を準備して、自らテーブルコーディネートもしました。
始めは驚いたり、雨天の心配をしていた友達や親も、式の後は「めずらしい体験ができた」「気持ちよかった」と、式を大満喫してくれたようです。
2年目以降のSeaside Living
海辺で結婚式を挙げた中田夫妻は、次年度もSeaside Livingを続けていくことにします。
そこには、「働き方をデザインしてみたい」「結婚式を開いた際に繋がった逗子海水浴場との縁を大切にしたい」という思いがありました。
普段は建築家として仕事をしている理恵さんは、「季節ごとに働き方を変えることは、メリハリがついて仕事に良い影響が出ている。」と言います。
また、1年目で紡いだ逗子での縁を生かし、地元の方に先生になってもらってヨガ教室やキャンドル作りなどのイベントを、始めるようになりました。
どんな海の家にしていくか、Café&DiningSAKAEさんとの出会い
どんな海の家を作っていきたいのか?
その志は、店名にも表されています。
「Seaside Living、家のリビングのようにくつろげる場所」
そのためには、空間だけでなく食事や雰囲気作りも重要…そう考えていた中田夫妻は、ある日横浜にあるレストランCafé&DiningSAKAEさんに出会います。
話を交わすうちに、近隣で採れた野菜をメニューに使うなど、地元を大切にする姿勢に共感を抱いた中田夫妻。
SAKAEさんをSeaside Livingの共同オーナーに招き入れることに決めました。
SAKAEさんが提供する料理は、地元の野菜がたっぷり使われた彩り豊かな品々。
理恵さんが一押しする「シーサイドプレート」では、キッシュやミートローフ、湘南鎌倉野菜のサラダなどが楽しめます。
Seaside Livingでは、こんなことができます
Seaside Livingが目指すもの、それは
友達とお茶をしたり、一人で本を読みに来たり、お酒を飲んだり。
海水浴が目的ではない人たちも、夏の浜辺が楽しいと足を運んでもらえる場所、そして、自宅にいるように、リラックスできる場所を作ること。
理恵さん自身、家族で海水浴に訪れる年齢も過ぎ、学校を卒業してサークル仲間との関わりもなくなってしまった時期、海辺にふらっと訪れることへの肩身の狭さに困っていました。
だから、Seaside Livingでは、こんなことができます。
◆ 貸切利用でのパーティー
- 結婚式や2次会(雨天時は別会場を準備)
- BBQパーティー(手ぶらBBQプランあり)
- バチェリレッテ・パーティー
- 誕生日会(誕生日ケーキも準備可能※要事前予約)
「バチェリレッテ・パーティー」とは、独身最後のパーティーのこと。
以前行われたパーディーでは、キャンドルを使ったテーブルコーディネートが大好評だったそうです。
また、広大な海の目の前なので、大人数のパーティーやイベントにもピッタリ。
パーティーの合間には、スイカ割りやビーチフラッグなど「海」のイベントが楽しめます。
◆ イベントへの参加
フラダンスやキャンドル作り、精進料理教室、キッズ水鉄砲大会など、様々なイベントやワークショップに参加することができます。
開催日時等はSeaside LivingのHPで確認してください。
また、オープン前のSeaside Living建設作業もお手伝いできる場合があるので、問い合わせてみてくださいね。
◆ ボーッとしたり、おしゃべりを楽しむ
都市部に住む人たちにとって、「海」は非日常な空間かもしれません。
でもSeaside Livingは、そんな非日常空間を、まるで家のリビングにいるようなリラックスタイムへと誘ってくれます。だから、海を眺めてボーッとするのにもうってつけ!
美味しい料理、美味しいお酒、そして笑顔の中田夫妻。
自分だけの時間を、思いおもいに楽しんでください。
◆ ランチを食べに
Cafe&DiningSAKAEさんは横浜にある本格派レストラン。
新鮮野菜を使った料理は見た目も鮮やかで、食べるのが勿体無いと感じてしまうほど。
お酒も納得の品揃えなので、デートや友達とのランチにも是非どうぞ。
取材を終えて
Seaside Livingが建ったお陰で、海水浴場は泳ぐ場だけでなく、様々な舞台へと変化しています。
「ボーッとリラックスする」
「友達と話し込む」
「ホームパーティー」
Seaside livingは、様々な海辺の楽しみ方を用意しています。
そして、そこは誰もがホッと息をつき、リラックスできる空間。
理恵さんは、言います。
「作り手もお客さんも両方が楽しめることが、良いもの作り(良い場所作り)に繋がると思います。」
「海は大好きだけど、海水浴は苦手なの・・」そんなあなたは、
Seaside Livingに、自分なりの海の楽しみ方を見つけに来てください。
■ Seaside Living店舗情報
- オープン期間:2017年7月1日(土)~9月3日(日)
- 営業時間:10:00~20:00
- ※悪天候(予報も含め)の場合、休業の可能性あり
- 住所:神奈川県逗子市新宿2-10-18(逗子海水浴場)
- 電話:080-4337-7012
- メール:seasidelivingzushi@gmail.com
- 公式サイト:seasideliving-zushi.com
※料金やサービス等は2017年当時のものです。最新の情報は公式ホームページを参照してください。
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