1泊2日貸切バス旅行プラン【長野・阿智村星空ツアー】後編
貸切バスを借りて、1泊2日の長野バス旅行。前編では長野でも有数の景勝地「千畳敷カール」と阿智村の「日本一の星空ナイトツアー」についてご紹介しました。
後編では編集部Iが企画した長野旅行2日目の観光スポット「マルスウイスキー醸造所」をご紹介。高速バス・路線バス・電車だと思い通りにいかない悲しい失敗談も併せてお楽しみ(?)くださいませ。
さらに駒ヶ根・伊那エリア周辺を周遊するおすすめのモデルコース、貸切バスチャーターした場合の料金相場と、注意ポイントなどもアドバイスしたいと思います。
2日目はチェックアウト後、昼神温泉の朝市へ
「おとぎ亭光風」の朝食です。ちょっとずつ盛りつけられたおかずがかわいらしい。少食の人でもぺろりといただけちゃいそうです(私は大食いなので余裕です!)。
チェックアウト後はバスの時間まで、昼神温泉の朝市を楽しみました。
昼神温泉のホテルが集まる一角で、農産物や加工品、民芸品、パン、お菓子などさまざまな特産物を扱うお店が軒を連ねます。朝6時~8時ぐらいまで開催。
この日は真っ白なナスを購入して帰りました(写真がない・・・)。ちなみに個人的に長野の特産物で好きなのは「うえだ緑大根」。大根おろしにして天ぷらとかおそばとかの薬味にすると、悶絶するほどおいしいです。
飯田駅まで路線バスで移動
昼神温泉ガイドセンター前から信南交通の乗合バスに乗り、JR飯田駅まで移動します。そこから駒ヶ根へ行き、本坊酒造のマルスウイスキー蒸留所を見学する予定です。
昼神温泉までは車で名古屋から約1時間30分、東京からは約3時間ぐらいでしょうか。上諏訪駅と中津川駅から直行バスがあり、これらを利用すると30分~40分ぐらいで移動できます。本数がそれぞれ1日・1往復で予約制なので気を付けましょう。
路線バスもガイドセンター 前 (もしくは昼神温泉郷)発着は1日それぞれ4本ずつ。約45分ぐらいで飯田駅まで移動できます。ただし、土日は2本ずつになりますのでご注意を!
飯田駅で大失態!駒ヶ根駅と勘違いする
飯田駅と駒ヶ根駅を間違えるって意味わかりませんよね?私もです。
飯田駅からJR飯田線で駒ヶ根駅まで移動して、タクシーに乗るが正解だったんですが、何を勘違いしたのやら・・・。飯田駅でタクシーに乗ってしまい、しばらくして気が付きました。
急遽、近くのJR飯田線駅まで行ってもらい、そこで電車を待つことに(涙)。さすがのローカル線。1時間に1本しか運行してませんですよ。
同行者は激怒です。さらに天気が悪くなってきて雨も降りだす始末。さてこの先どうなるのでしょうか?
ジャパニーズ・ウイスキーの原点、マルスウイスキー信州蒸留所
超不機嫌の同行者とともにやってきました。マルスウイスキー信州蒸留所。ほとんど口もきかないオッサンをスルーしながら工場見学に出発します。
マルスウイスキー信州蒸留所は、駒ヶ根山麓標高798mの森の中にあります。ここではウイスキー以外に 長野県の地ビール「南信州ビール」の製造も見学も可能。
サントリーの白州工場ほど大きくはありませんが、 ウイスキー製造プラント、原酒の貯蔵庫などを自由に見学できます。
マルスウイスキーを製造しているのは本坊酒造という会社。ちょっと聞きなれないかもしれませんが、1872年鹿児島創業の歴史ある酒造です。焼酎や梅酒、ウイスキー、ブランデー、ワイン、リキュール類を扱っています。
国産ウイスキーの父として有名な竹鶴政考氏。サントリーやニッカウヰスキーの基礎を築いた人物として知られています。この竹鶴氏を英国へとスコットランドに送り出したのが「摂津酒造」社長、阿部喜兵衛氏でした。
阿部喜兵衛と竹鶴政孝の縁をつなぎ、のちに本坊酒造にて竹鶴ノートを参考にした独自のジャパニーズ・ウイスキーを本坊酒造・山梨工場で作った のが岩井喜一郎氏。つまりマルスウイスキーの生みの親になります。
岩井トラディショナルが試飲できるのはここだけ
1966年に岩井喜一郎氏が亡くなった後、ウイスキーの販売不振により製造が一時中断されてしまいます。その後1982年に地ウイスキーブームが始まり、1985年に理想的なウイスキーづくりの場所を求め、現在のマルス信州蒸留所をつくりました。
しかし、再びウイスキー需要が低迷。 1994年 に蒸留を休止し、貯蔵庫に残っていた希少な原酒の商品化をスタートさせます。
岩井喜一氏の名を冠したブレンデッドウイスキー「岩井トラディション」は2010年に発売。その翌年、19年ぶりのウイスキー蒸留を再開させます。
2013年「マルスモルテージ3プラス25 28年」がワールド・ウイスキー・アワードで世界最高賞受賞、2017年世界的ウイスキーコンテスト「アイコンズ・オブ・ウイスキー2017」で世界最優秀賞を受賞する快挙を成し遂げています。
「岩井トラディション」は限定生産品のため、入手困難。蒸留所では試飲、購入ができる可能性がありますので、興味のある方はぜひ!
お土産は「越百(コスモ)」と梅酒
工場見学の後はお楽しみの試飲タイム!マルスウイスキーやブランデーベースの竜峡梅酒などが無料で試飲できます。
岩井トラディションやマルスモルテージ越百(コスモ)、駒ケ岳などは有料で試飲可能です。同行者は不機嫌のまま。
めんどうくさいので、娘へのお土産(ウイスキーが好きではない)として「 ブランデーベースの竜峡梅酒」を購入しました。
タクシーを呼んで帰ろうと準備を始めると、急に気が変わったらしく「越百(こすも)買う!」と言い出す同行者。駒ヶ根の天気のように気分が変わるB型にはついていけません・・・。
よっぽどおいしかったんでしょうね。帰宅後、ご機嫌で飲んでました。
やや酔っぱらいながら名物「駒ヶ根ソースカツ丼」を食べる
菅の台バスセンターまでタクシーで移動。距離にして2.3㎞・約5分。料金は730円ぐらいです。ちなみに駒ヶ根駅からは5.5㎞・約13分で料金は1,810円ぐらいでした。意外と近いです。
菅の台バスセンターからは路線バスで女体入り口まで移動します。そこから高速バスのバス停「 駒ヶ根IC 」で京王バスに乗車予定。
ランチは、同行者が駒ヶ根名物「ソースカツ丼」とお蕎麦のセット、私は天丼とのセットをいただきました。
ソースカツ丼はご飯にたっぷりと乗せたキャベツと分厚いカツ、秘伝のソースをかけた駒ヶ根イチオシのグルメ。実は同行者は福島出身なんですが、会津若松にもソースカツ丼があります。どっちがおいしいか勝負だっ!
どっちもおいしいそうです。
貸切バス旅行に比べて、自由度も満足度も今一つの高速バス旅
今回、私が失敗してわるうございましたけど、やはり高速バス・路線バス・電車を乗り継いで南信州を旅するのはなかなかヘビィでした。
私がどうしても行きたかったのが「千畳敷カール」で、天気に左右されるため、駒ヶ根の近くで何か観光を入れてと考えたのが昼神温泉・阿智村の星空ツアーでした(結局、どっちも天気に左右されましたけど)。
いろいろなパッケージツアーを探したのですが、これはというのがなく、最終的に高速バスのお得チケットを利用して自分たちで企画しました。
ある程度、人数がまとまるなら絶対貸切バスが便利。電車や路線バスの時刻表をにらめっこしながらの移動は、正直気疲れしました(同行者が山の天気並みにすぐ不機嫌になるので)。
自然が豊かでおいしいものがたくさんある長野はおすすめの行き先。関東からも東海、関西ぐらいまではアクセスが意外に便利なので、ぜひ、1泊2日の貸切バス旅行を計画してみてはいかがでしょうか。
1泊2日貸切バス旅行ならこんなプランがおすすめ!
南信州にある伊那・諏訪エリア。観光のハイライトはやっぱり千畳敷カール!駒ヶ根には早太郎温泉もあり、ここを拠点に楽しむのもおすすめです。
貸切バスなら江戸時代の面影が残る「奈良井宿」へもアクセス簡単です。春は高遠の桜をぜひ見ていきましょう。
阿智村・昼神温泉を拠点なら、天竜峡で川下りを楽しむのもいいですね。中山道(木曽路)沿いの宿場町、「妻籠宿」「馬籠宿」、そして恵那峡へと足を延ばすこともできます。
編集部おすすめの1泊2日貸切バス旅行プラン2選!
ひとつめは、千畳敷カール観光がメインの「駒ヶ根・奈良井宿周遊プラン」。奈良井宿は、妻籠宿・馬籠宿と並び、木曽路(中山道)に残る三大宿場町として今も往年の姿を留めています。
早太郎温泉郷は、肌がすべすべになるアルカリ性単純温泉。ここには、光前寺で飼われていた山犬「早太郎(はやたろう)」の伝説( 現:静岡県磐田市の怪物を倒した) が残る場所です。
2日目に養命酒の駒ヶ根工場見学を入れていますが、マルスウイスキー信州蒸留所でもOK。光前寺は苔寺としても有名なので、時間が許せばぜひ立ち寄っていきましょう。
新宿8時出発==SAで休憩(双葉など)==千畳敷カール観光・昼食(菅の台バスセンターでバス下車・路線バスでロープウェイ往復)==「すずらんハウス」工場見学など==早太郎温泉16時着・宿泊
<2日目>
早太郎温泉9時発==養命酒 健康の森・駒ヶ根工場見学==奈良井宿散策・昼食==新宿駅18時着終了
【1泊2日旅費概算】
(1)貸切マイクロバス・20名乗車 約25,400円/名前後
(2)貸切中型バス・25名乗車 約25,000円/名前後
(3)貸切大型バス・40名乗車 約22,400円/名前後
※高速代、バス駐車場代、ロープウェイ往復代、ドライバーさんの1泊2食付き宿泊料金などの実費を含めて計算
2つ目は、阿智村の星空ツアーをメインに、2日目は中山道の宿場町「妻籠宿」を周遊するプランです。
初日は天竜川の舟下り(もしくはラフティング)を楽しみ、夜のツアーに備えます。2日目は妻籠宿を散策後、木曽福島でお昼を楽しむか、開田高原で木曽馬を見に行きお蕎麦を楽しむか、どちらもおすすめです。
宿場町に立ち寄らないのであれば、赤沢自然林を散策、柿其渓谷を散策もおすすめです。
新宿8時30分出発==SAで休憩(双葉など)==天竜川舟下り・昼食==昼神温泉15時着・阿智村星空ツアー・宿泊
<2日目>
昼神温泉9時発==妻籠宿散策==開田高原散策・昼食==新宿駅18時着終了
【1泊2日旅費概算】
(1)貸切マイクロバス・20名乗車 約35,000円/名前後
(2)貸切中型バス・25名乗車 約34,400円/名前後
(3)貸切大型バス・40名乗車 約32,000円/名前後
※高速代、バス駐車場代、天竜川下り代、ドライバーさんの1泊2食付き宿泊料金などの実費を含めて計算
こちらでご紹介したモデルコースと見積りは、宿代などを含め、あくまでも概算です。宿泊する宿や立ち寄り先などにより、金額は前後します。時期によっても異なるので、正確な金額は見積りを取りましょう。
▼貸切できる観光バスの種類一覧
貸切送迎バスの種類|大型バス|中型バス|小型バス|マイクロバス|サロンバス
<Information>
■マルスウイスキー信州蒸留所
問合せ先:0265-85-0017(9時~16時、年末年始休み)
※工場見学は要予約
■養命酒 健康の森 駒ヶ根工場
問合せ先:0265-82-3310
※工場見学は要予約
■天竜舟下り
問合せ先:0265-24-3345
※要予約
■早太郎温泉郷
問合せ先:0265-81-7700
■木曽おんたけ観光局(妻籠宿・奈良井宿・開田高原など)
問合せ先: 0264-22-4000
※料金やサービス等は2019年当時のものです。最新の情報は公式ホームページを参照してください。
1泊2日で楽しむ長野バス旅行まとめ
長野はとても広く、いろんな見どころ・観光スポットがあります。伊那市には「分杭峠」というゼロ磁場のパワースポットがあり、交通の便が悪いため、貸切バスを利用していく人が多い場所です。
登山旅行や撮影旅行、サークル合宿など、貸切バスを利用した旅行に人気の高い長野県。長野県内出発で貸切バスを利用して日帰り観光もいいですね。
「貸切バスの達人」から気軽に見積りを取り寄せてみましょう。
▶1泊2日貸切バス旅行プラン【長野・阿智村星空ツアー】前編はこちら≫
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