初夏の景勝地「八木ヶ鼻」頂上からの三条下田村風景

新潟へ観光バス旅行!おすすめの休憩スポット「漢学の里しただ」

道の駅「漢学の里しただ」は、新潟県三条市の国道289号沿いにあります。国道289号線は新潟市と福島県いわき市を結ぶ国道ですが、かつて、三条市(旧下田村)から福島県只見町までの県境部分を「八十里越」と呼ばれていました。

距離としては八里(約31.4㎞)ほどですが、1里が10里にも感じる険しさということでそう呼ばれるようになったそうです。司馬遼太郎の小説「峠」の舞台にもなりました。

かつて「八十里越」は会津から越後に通じる重要な道路でしたが、岩越線が大正時代に開通したことにより衰退。現在でも県境部分は一般車両が通行できない状態ですが、太平洋と日本海を結ぶ幹線ルートのひとつとして見直しが図られました。

豊かな自然環境に配慮しながら、開通を目指して工事が進められています。最近では「秘境八十里越」の工事見学できる、体感バスが運行されています。

「大漢和辞典」の編纂者、諸橋轍次の誕生の地、庭月の道の駅

三条市は日本有数の金属産業の町です。約4万年前に始めた刃ものづくりから始まり、鍛冶職人が活躍してきました。20年に一度行われる伊勢神宮の式年遷宮には三条製の和釘が使われています。

駅のある下田地区は2005年に三条市へ合併。眼前にそそり立つ八木ケ鼻、清流五十嵐川、そして遠くは粟ケ岳など、雄大な自然に囲まれています。八木ヶ鼻(やぎがはな)は高さ200mを越える石英粗面岩の断崖絶壁で、五十嵐川上流にある景勝地。古来からハヤブサの生息地として知られています。

そんな下田地区は、漢学界の最高峰を極めた「大漢和辞典」の編纂者、諸橋轍次博士の誕生の地でもあります。駅には、村の文化財でもある「諸橋轍次博士の生家」「記念館」「漢庭園」「和庭園」「交流促進センター庭月庵悟空」があり、文化の里としても親しまれています。

駅内にある農作物直売所「彩遊記」では、山菜や枝豆、スイカ、きのこ、お米、さつまいも、自然薯、笹だんごなど季節ごとの野菜や果物、加工品を多数取り揃えています。

9時~16時までの営業で飲食ブースでは紅コロ、さつまいもソフトクリーム、おにぎりなども販売。「紅コロ(さつまいもコロッケ)」は下田地区のさつまいも生産者と飲食店などが連携した開発したオリジナルのB級グルメです。

また、加工所では、下田の食材を使用して「ごんぼっ葉笹だんご」、「紅コロ」、「わらびの漬物」、「豆もち」などを製造しています。

「漢学の里しただ」のグルメ情報

●農家レストラン「庭月庵 悟空」

地元食材を使った郷土料理や手打ちそば、各種定食など下田地区ならではの味が楽しめます。土日祝日はランチバイキングがあり、地元の人からも人気です。

「八十里越え体感バス」運行を記念して「八十里御膳」がスタート。長岡藩の河井継之助が好物だった桜飯や地元の車麩などを使った彩豊かな定食です。

定番人気は手打ちそばや三条ポークを使った炙り丼など。しただ名物「手作りひこぜん」もあります。ひこぜんは、冬場、マタギが携帯食として持ち歩いた料理。炊いたご飯をわらじ形に成形し、炭火で焼いた後、エゴマ味噌を塗って炙ったもの。エゴマと味噌の香ばしい香りが人気です。

しただ産のそば粉(とよむすめ)を使った手打ちそば体験もできます。定員は10名でそばはお持ち帰り可能。(Tel:0256-47-2230まで2日前までに申込み)
[営業時間]10時30分~16時(食事は15時まで)、第3月曜日、年末年始休み
※5月、8月、10月、11月を除く
[問合せ先]Tel:0256-47-2488

「漢学の里しただ」周辺の見どころ

●諸橋轍次記念館(駅内)

漢学の里 諸橋轍次記念館
漢学の里 諸橋轍次記念館

生涯を通じ、漢学研究に心血を注いだ諸橋轍次(もろはしてつじ)氏は、明治16年6月4日旧下田村に生まれました。昭和40年には文化勲章を受章。昭和57年に100歳でなくなるまで残した著書や書籍、遺品などを所蔵・展示しています。博士の生家を含む丘の上には記念館の他、広い庭園などもつくられ、漢学の里として親しまれています。
[開館時間]9時~17時、月曜休み、12/29~1/3休館

●高城城址

戦国時代に下田郷を治め、森町の元町を根拠地としていた長尾豊景により1426年に築城されたもので、現在も曲輪(くるわ)や空掘土塁、水舟などの遺構が残されています。

高城のふもとにある長禅寺からはヒメサユリの小径と呼ばれる遊歩道があり、約1時間ぐらいのハイキングコースに。
5月下旬~6月上旬までは可憐なヒメサユリが咲き誇り、「越後三条・高城ヒメサユリ祭り」が開催されます。

●大谷ダム、笠掘ダム

噴水、浮桟橋、遊歩道、大展望台等が設置されている大谷ダムは石を積み上げたロックフィル式のダムで、完成までに14年の歳月をかけて建設しました。ダム湖畔には「大谷ダムふれあい資料館」があり、完成までの軌跡を知ることができます。

笠掘ダムは奥早出栗守門県立自然公園の美しい自然を楽しめるエリアで、周辺には特別天然記念物のニホンカモシカの保護区になっています。

●八木ヶ鼻オートキャンプ場、日帰り温泉「いい湯らてい」

八木ヶ鼻を臨む五十嵐川と駒出川のほとりにあるオートキャンプ場。テントサイトの他、コテージもあります。BBQを楽しんだ後は、隣接する八木ヶ鼻温泉「いい湯らてい」で汗を流せます。

「いい湯らてい」の露天風呂からは、八木ヶ鼻はもちろん、五十嵐川、駒出川、守門川を一望でき、四季折々の美しい自然の中、のんびりと疲れを癒せます。泉質は約アルカリ性低張性高温泉で、疲労回復や神経痛、冷え症などによく聞きます。
・八木ヶ鼻オートキャンプ場
[営業期間]4月~11月
[予約・問合せ]Tel:090-7199-9547(八木ケ鼻オートキャンプ場管理組合)
・いい湯らてい
[営業時間]10時~22時、毎月第三水曜日休み
[問合せ]Tel:0256-41-3011

●清流五十嵐川、守門川

鮎釣り、渓流釣り、カヌーを楽しむことができます。
[営業時間]10:00~22:00
[休館日]毎月第3水曜日(祝日の場合は翌日)
[入館料]大人950円、子ども600円(館内着上下、バスタオル、フェイスタオル付)

「漢学の里しただ」おすすめのお土産情報

●北五百川(きたいもがわ)の棚田米

栗ヶ岳の裾野に広がる北五百川の棚田は日本の棚田100選にも選ばれています。4月から5月にかけてはカタクリの花が一面に咲き誇り、水源の大久保までを結ぶ「北五百川棚田遊歩道」が整備され、のんびりとお散歩するのもおススメです。

北五百川の棚田は、清らかで冷たい湧水を使うため、収穫量は2割おちますが、粘りが強く甘みのあるお米がとれます。

米ぬかを肥料として使うことで、土中の微生物の動きが活発になるため、稲の生育を良くし、もちもち感や弾力などの食味アップにつながっています。NHK「キッチンが走る」で紹介されて以来人気杞憂上昇中です。

●越の紅(こしのくれない)

下田地域で栽培されている「さつまいも」のブランド名です。下田地区はサツマイモの生産量、県内No.1!赤くきめ細かな皮肌、甘く、ホクホクした食感が特徴です。

山を切り開いた畑は肥料分が少ない赤土。このため、さつまいもの中に甘みを凝縮させ、色鮮やかな紅色の皮をつくるといわれています。

人気の品種は、ベニアズマ・金時・太白・安納芋・ベニハルカ・パープルスイートロードなど。この紅紅を使った開発された紅コロ(さつまいものころっけ)は人気商品に。アイスクリームもおススメです。

●自然薯

北五百川の集落では自然薯を栽培し、特産品になっています。山間で育った自然薯は天然ものにまけないねっとり&もっちりとしたおいしさです。

●ごんぼっ葉笹だんご

山深い農村の伝統食。笹だんごは一般的によもぎを使うのですが、下田地区ではオヤマボクチの葉っぱ「ごんぼっぱ」を使います。こがねもち100%を使用。色がよく歯ごたえのある笹だんごです。道の駅では6月の毎週日曜日に「ごんぼっ葉笹だんご祭り」を開催。下田地区の団体が野外の特設テントでいつもよりも安い値段で販売しています。

information
施設名:道の駅 漢学の里しただ
アクセス:
北陸自動車道「三条燕IC」から車で45分
長岡市からR290人面峠経由、で30分
住所:新潟県三条市庭月451-1
電話:0256-47-2208
開館時間:9時~16時
休館日:第3月曜(月曜が祝日の場合は翌日休)、5月・8月・10月・11月は休みなし
駐車場:普通車170台 大型バス2台 身障者用5台
トイレ:男性用17器 女性用10器 身障者用1器
 
※最新情報は公式ホームページを参照してください

この記事を書いた人
バス観光マガジン編集部 編集ライター

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