沖縄の葬儀・納骨は本州とかなり違う!?お香典や参列のマナー
大切な人が亡くなり、最後の別れとなってしまう葬儀の時間。故人はもちろん、ご遺族に失礼のないように振舞いたいものです。
沖縄の葬儀には独特のしきたりがあり、本州出身者が参列する場合驚くことが多数あります。本州とは少し違う独自の宗教観を持つといえる沖縄は、先祖崇拝を軸においているからです。
「貸切バスの達人」にも沖縄の葬儀やお墓参り、法事でバスを借りたいという依頼がよくありますが、その内容がちょっとユニーク。
そこで今回は、沖縄在住歴5年目を迎えた元ウェディングプランナーのKEIが、沖縄の葬儀で本州と違う常識についてリサーチ!本州からの移住で沖縄県に40年以上在住している方にも取材しました。
もし、沖縄で葬儀や法事(法要)などに参列する場合に、慌てないようにその違いをご紹介していきましょう。
沖縄には檀家制度がない
沖縄と本州の葬儀において、最も異なる点が「檀家制度がない」ということ。
本州であれば、宗派や地域性により葬儀や法事を依頼するお寺が決まっています。仏壇やお墓がなく初めての葬儀となる場合でも、決まったお寺に依頼し檀家としての一歩をスタートされることとなるでしょう。
しかし、沖縄には檀家制度がないため、自分や親せきなどの都合でお寺を選んで葬儀を進めて行く事になります。
自宅から近いお寺を選ぶこともあれば、告別式に参加されるであろう人数により、お寺の広さなどを考慮し、決定することが多いようです。
沖縄の通夜にお坊さんは来ない
お通夜は葬儀と共に重要な弔事とされ、開催されることが多いですね。本州では、お坊さんを招き供養を進めてることも多く、参列者もお通夜・告別式ともに参列する方も少なくありません。
もちろん沖縄でも告別式の前に、通夜として故人とのお別れの時間を設けています。
お通夜は「「ユートゥージ」や「ユーグムイ」と言います。最も近い家族が夜を通してご遺体をそばで見守り、故人との別れを偲びます。
しかし、このお通夜にはお坊さんが来て読経することは滅多にないそう。参列者も親族や故人ととても親しかった人が中心で、「故人の死と向き合うための時間」とされているそうです。
そのため、念仏を唱えることもなく、お線香を上げる程度。
お通夜への参加は翌日の告別式の時間などの確認を目的に訪れることもあるそうです。
沖縄では告別式の前に火葬が済んでいる
本州であれば、葬儀の当日は告別式のあとに火葬することが一般的。でも沖縄では告別式の前に納棺・火葬をおこない、その後に告別式を開催することが常です。
しかし、親族などを中心に告別式前には「お別れの時間」を設けており、故人と全く会えずにお別れすることにはなりません。
また告別式への参列者がとても多く、焼香に長蛇の列ができることも珍しくないそう。
故人がとても親しい人でない場合は、開催時間の少し前か、終了時刻間際に参列し、待ち時間を調整されるかたも少なくありません。
沖縄では葬儀当日に納骨する
告別式の後は、そのまま納骨式をおこないます。
沖縄では門中墓が存在し、お墓に故人の名前を彫るなどの手間がありません。こういったお墓事情も当日の納骨が可能な理由のひとつかもしれません。
葬儀に参加しないほうが良い(参加できない)状況の人がいる
本州でも、妊娠中の人やその家族は葬儀への参加を懸念することもあります。これは沖縄も同様です。
しかし、沖縄では妊娠中やその家族に加え、家やお墓を建築中の人も参列しない方が良いとされています。さらに生まれ年によっても参列をタブーとしていることもあります。
故人と同じ干支の人も参加しないほうがいいとされています。しかし、生まれ年のタブーに関しては現代では気にしない人も増えているそうです。
この他にも、病気を患っている人、身体にでき物があるひとも不浄にまけるとされ、参列を控える習わしがあります。
沖縄では本州と香典の額が違う
沖縄では訃報は「荼毘広告」として新聞の紙面に掲載することが一般的。電話などで訃報を知らされた親族や知人、友人だけでなく、新聞で訃報を知ることも多いです。
そのため、誰でも知り得る情報が新聞に掲載されているといえます。親しさの程度に限らず、「少し知っている」程度でも葬儀に参列することも少なくないのだとか。
そのためか、沖縄のお香典は1000円〜3000円が一般的。多くの参列者が駆けつけるため、「重ならないように」と多くの金額を包んではいけないとの考えも理由のひとつのようです。
沖縄のお香典や参列のマナーまとめ
- 沖縄に檀家制度はない
- 告別式前に火葬し、式終了後は納骨する
- 同じ干支の人など、参加しないほうがいい(参加できない)習わしがある
- 香典は多く包むのは縁起が悪く、1000円〜3000円が一般的
さまざまな風習で本州とは違う習わしがある沖縄ですが、葬儀の風習にも大きな違いがあると感じました。
「郷に入れば郷に従え」のとおり、沖縄に住んでいる限り本州の価値観ではなく沖縄らしさを知っていくことも大切なことなのかもしれませんね。
この他にも、法事(法要)にまつわる沖縄ならではの風習があります。次回はその内容についてご紹介しましょう!
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