熱海周遊観光バス「湯~遊~バス」

熱海の周遊観光バス「湯~遊~バス」はツカエル!(前編)

もういまさら、新婚旅行で熱海に行きたい!
っていう人は少数派かなとは思うけど、
団体旅行や社員旅行の行き先としては復活傾向にあるのでは?

ということで、今回は熱海を熱くレポート!

便利な周遊観光バス「湯~遊~バス」を駆使して、
熱海のおススメ観光スポットを制覇してきましたよ!

新婚旅行?社員旅行?熱海はやっぱり温泉旅行の定番!

熱海駅

こちらの「湯~遊~バス」は東海バスが運行している定期観光バス。
1日乗り放題・700円とかなりリーズナブル。

しかも、ボランティアガイドさんが同乗することもあるので、
熱海の歴史や観光スポットの見どころなんかもバッチリ解説してもらえます。

熱海の主要な観光スポットはさほど離れているわけではない
(と、思う)のですが、なんせ、坂が多く、
ブラブラ歩きも体力勝負なところがあります。

「湯~遊~バス」は、平成28年4月から土日祝運行が13便から18便に増え、
さらに機動力がUP!

しかも、「湯~遊~バス」の切符を見せると、
観光施設が割引料金で入場できるといいとこずくめ。

ぜひ、活用してみてくださいね!

とりあえず、腹ごしらえだっ

いきなりランチの話題で恐縮ですが・・・
熱海といえばやはり新鮮な魚介類。

取り急ぎ、お魚が食べられるお店を直撃します。

平和通りにある「磯丸」さんです。

まずは生しらすと生桜エビでビール!

生シラスと生桜エビ

熱海だから食べられる逸品ですね♪

あら汁と駿河湾で揚がるお魚の握りセット。

寿司屋「磯丸」

ちょっと控えめにして、夜の宴会?に備えます。
バスの時間を見計らい、再び熱海駅に戻りました。

熱海駅をいざ出発!まずは熱海城へ

熱海城までは熱海駅から「湯~遊~バス」で10個目。
約13分ぐらいです。

途中、あの有名な尾崎紅葉「金色夜叉」に出てくるお宮の松や・・・

熱海のお宮の松
お宮と寛一

サンビーチを眺めながらバスに揺られていきます。

熱海のサンビーチ
夜はライトアップされてきれい!

実は熱海、ジャカランダの街路樹が植えられています。

熱海のジャカランダは6月が花ざかり
中南米原産で「紫の桜」とも呼ばれているそう

平成2年に姉妹都市であるポルトガルのカスカイス市から2本寄贈され、
今では大きな木が29本、苗木が100本ぐらい増えているとか。

平成26年6月6日には熱海のお宮緑地に新名所
「ジャカランダ遊歩道」がオープン。
梅雨の雨が多い季節にさわやかな青紫色の花を咲かせ、
観光客の目を楽しませてくれていますよ。

2月の梅、3月の桜の時期もいいですが、
ジャカランダの花のシーズン6月もおススメです!

さて、熱海の名勝「錦ヶ浦」を通過すれば熱海城はもうすぐです。

熱海城

着きました~。

戦国時代、歴代の武将たちが水軍の根拠地として築城を希望しながら
かなわなかったと伝えられる天与の要塞地。
海抜120mの錦ヶ浦山頂にあります。

atamijyo_top

晴れた日はこんな感じで熱海港がきれいに見えます。

が、訪れた日は残念ながら曇り&雨模様・・・。

熱海城天守閣からの眺め

熱海市街・初島・大島・相模灘を一望できる、
なかなかの絶景です(うっすらとしか見えないけどね・・・)

熱海城が築城されたのは昭和34年。
天守閣の建築様式は桃山時代、慶長初期の様式にのっとった
外装5層、内部9階の高層建築です。

熱海城の足湯

展望台にはジェット足湯があり、眺望を楽しみながらリラックス。
今回は靴下脱ぐのが面倒だったんでパス・・・。

天気もいまいちだったしね。

3月下旬~4月上旬は桜祭りを開催。
熱海城は桜の名所としても有名なので、夜桜見物&熱海のライトアップを
楽しみに訪れてもいいですね!

そうそう、こちらの熱海城の地下には18歳以下はお出入り禁止の
「浮世絵秘画館」があります。今年大注目された「春画」もあります。
入ってみたが平日だったから、誰もいなかった・・・。

社員旅行で訪れるなら、「トリックアート迷宮館」で
アート記念写真撮影を楽しむのもおススメですよ。

再び「湯~遊~バス」で起雲閣へ

さて、金のしゃちほこのオブジェ前で
記念撮影しなさいよと激しく誘ってくださるおばさまを振り切り、再びバスへ。

今度は起雲閣に向かいます。
熱海城からは2つ目のバス停。あっという間に到着です。

熱海市指定有形文化財「起雲閣」
元は実業家根津嘉一郎、農商相・内田信也の別邸

1919(大正8)年に作られ、非公開の岩崎別荘、
今はなき住友別荘と並んで「熱海の三大別荘」といわれていました。

起雲閣のエントランス

1947(昭和22年)に旅館として生まれ変わり、
山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、舟橋聖一、武田泰淳などなど
日本を代表する文豪からも愛されてきました。

2000年(平成2年)からは熱海市の所有になっています。

玄関を入るとまず目に留まるのがこちらの座敷!
和館「麒麟・大鳳」 (きりん・たいほう)

麒麟・大鳳の座敷
鮮やかなブルーの壁が印象的

群青色の壁は、旅館となってから塗り替えられたものだそうで、
「加賀の青漆喰」と呼ばれる石川県加賀地方の伝統的な技法。
旅館を開業した「桜井兵五郎」が石川県の出身だったことから、
取り入れたといわれています(と、書いてありました)。

畳廊下の「大正ガラス」
座敷の三方を畳廊下が取り囲み、美しい庭園を眺められます

写真ではちょっとわかりにくいのですが、
微妙に歪んでいるガラスは「大正ガラス」。
当時の職人が一枚一枚流し込んで作ったもので、とても味があります。

バリアフリーな畳廊下

このように座敷と同じ高さに畳廊下で囲んだ造りを
入側造(いりかわづくり)というそう。
内田信也氏が車椅子生活を送る実母のために建てた、
まさにバリアフリー別荘ですね。

続いてこちら。

洋館「玉姫」
二代目の持ち主「根津嘉一郎」が建てた洋館「玉姫」

正面中央に暖炉を配置したヨーロッパのデザインを基本にしながら、
日本の神社仏閣によくある建築様式「折上格天上」(おりあげごうてんじょう)などが
採用されており、和洋折衷の雰囲気がユニークです。

また中国風の彫刻や、唐草模様の彫刻で飾られていたりと、
エキゾチックな中華風装飾もあります。

「玉姫」に併設されたサンルーム
玉姫の間に併設されているサンルーム

こちらのサンルームは、たくさんの日差しが取り込めるように大きな窓があり、
しかも天井はステンドグラス!
国産初のステンドグラスを製造した宇野澤辰雄氏の作品です。

「アールデコ」を基調としたデザインで、
陶芸家・池田泰山氏の作品である色鮮やかなタイルが
敷き詰められたの床が印象的です。

それでいて、天井と高窓の間には、
唐草模様を刻んだ石膏の装飾があったりと、こちらもやはりエキゾチック!
いろいろな国の要素が混ざり合う、凝った造りになっています。

自由すぎる建築様式?洋館の「玉渓」と「金剛」

2つ目の洋館「玉渓」(ぎょくけい)。

洋館「玉渓」(ぎょくけい)

ヨーロッパの山荘風のイメージです。

中世英国の「チューダー様式」、日本古来からの加工技術「名栗仕上げ」、
サンスクリット語の飾り、入口の天井には竹が使われたりと、
なかなかオリジナルなつくり。

玉渓の間・暖炉脇の柱

暖炉の脇にある立派な柱は、
古い寺や神社の柱、江戸時代の帆船の帆柱ともいわれているそう。

当時としてはとてもおしゃれなインテリアだったんでしょうね。

そして洋館「金剛」(こんごう)は2代目当主、
根津嘉一郎氏の建てた洋館。

洋館「金剛」

力強い名前とは裏腹に、エレガントな空間。

暖炉上方には洋館では珍しい螺鈿細工(らでんざいく)の装飾。
貝殻の内側の光沢部分を切り出して、
漆地や木地の彫刻された表面にはめ込む手法のことで、
スペードやハートなどの模様や、草花の模様にその細工が施されています。

独特の削り痕を施した名栗仕上げの柱などもあり、
こちらもやはり日本の伝統的な仕上げが随所にみられます。

そして、こちらに併設されているローマ風呂。

「金剛」に併設されてるローマ風呂

何度かの改築で素材は入れ替わっているそうですが、
テンドグラスの窓やテラコッタ製の湯出口などは建築当時のままだそう。

ヒンヤリ&すってんころり防止に浴槽のまわりは木製タイルを使っています。
建築当時は畳敷きの脱衣所もあったということで、
日本の良いところを融合したテルマエ・ロマエだったわけですね。
(ルシウス、見学にくるように!)

文豪たちが数々の名作を世に送り出した部屋

その名もずばり「初霜」文豪の間。

初霜・文豪の間

太宰治が「人間失格」を書きあげたのがこのお部屋とか。

太宰治ゆかりの間

執筆の合間、美しいお庭などを眺めながらくつろいだのでしょうか?
それとも熱海の芸者さんと?・・・のでしょうか。

尾崎紅葉の間

鮮やかな壁色のお部屋「大鳳」は「金色夜叉」の作者、尾崎紅葉の間。
このほかに坪内逍遥の間もあります。

次はお庭へでてみます。

起雲閣のお庭
池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)

散策してもよし、眺めるだけでも良し、1000坪の庭園は、
起雲閣のどの部屋、建物から眺めても、
美しく見ごたえのある眺望となるように設計されているそう。

また、ゆっくりと散策しても楽しめるつくりになっています。

鯉の泳ぐ池
起雲閣のたてものを庭から臨む

あらためて庭から、起雲閣の建物をじっくり観察するのもいいですね。

それからこの起雲閣のそばには「熱海芸妓見番」もあります。

熱海芸妓見番
(写真提供:熱海芸妓見番)

熱海は日本でも屈指の芸者街。
現在、約70の置屋があり、120名余りの芸者が所属して活躍しています。

熱海芸妓見番では「~湯めまちをどり華の舞~」というイベントを開催。
芸妓連の踊りを間近で鑑賞できるとあって、とても人気です。
毎週土日11から、1回・約30分の公演。
チャンスがあったらぜひ、見学してみてはいかが?

次回は熱海周遊バス旅、後編

アカオ・ハーブガーデンと熱海銀座、仲見世をブラブラ。
ちょっとだけ足を延ばして伊豆山神社にもいってきました!
こうご期待!

(--続く--)

■「湯~遊~バス」
熱海駅「0番」乗り場から発車。
1日乗車券なら、伊豆山神社、伊豆山温泉の路線バスも乗れます!
大人(中学生以上)1回250円、1日乗車券700円
子ども(小学生以下)1回150円、1日乗車券350円
問い合わせ先)
伊豆東海バス Tel:0557-85-0381

■熱海城・熱海トリックアート迷宮館
静岡県熱海市曽我山1993
TEL:0557-81-6206
開城時間:9時~17時(入城は16時30分まで)
入城料:熱海城・迷宮館それぞれ大人900円・子ども450円
共通券なら大人1,500円、子ども750円とお得!
「湯~遊~バス」1日乗車券を提示すると、さらに100円引きになりますよ!
<駐車場>
観光バスも駐車可、1回500円(要問合せ)

■起雲閣
静岡県熱海市昭和町4-2
Tel:0557-86-3101
開館時間:9時~17時(入館は16時30分まで)
毎週水曜日(祝日の場合は開館)・年末休み
入館料:大人510円・中高生300円・小学生無料
団体割引あり
※大型バスは駐車不可。

■熱海芸妓見番
静岡県熱海市中央町17-13・初川沿い
Tel:0557-81-3575(湯めまちをどりは要予約)

<熱海周辺の観光バス駐車場>
■東駐車場
熱海市東海岸町:お宮の松とサンビーチの間
Tel:0557-82-0451
大型バスは16時間まで30分ごとに150円(税抜)、
16時間以降は1時間ごとに150円(税抜)
10台まで駐車可、要問合せ

※熱海周辺では、観光バスが停められる一般駐車場は東駐車場のみ

※料金やサービス等は2016年当時のものです。最新の情報は公式ホームページを参照してください。

この記事を書いた人
ちくわ

旅行メディア編集長兼ライター、総合旅行業務取扱管理者、旅行会社勤務経験あり、目黒区ボランティアガイド見習い中。プライベートでも古代史オタクとして年に数回フィールドワークに出かける旅好き。時々バス愛がさく裂!?

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