南部ルートのみの運行

意外に観光にも使える!?墨田区内循環バス

こんにちは、子連れライターKです!

今回は墨田区内循環バスに乗ってきました!

いろいろな市区町村で、自治体が運営しているバスってありますよね。
今回乗ってきたのは、それの墨田区版です。

バスの運行は京成バスが行っています。

愛称は「すみだ百景 すみまるくん、すみりんちゃん」だそうです。

こういうバスは、他の交通機関がなくて
不便な場所を結ぶためのものと思っていたので、
「取材できるような場所があるのかな?」とちょっと不安でした。
でも調べてみると、意外にも観光スポット近くにも停まるようで、
うまく使えば観光にも便利なことがわかりました!

カラフルでかわいい墨田区内循環バスに乗ってみた!

墨田区内循環バスには、3つのルートがあります。

●北西部を回る「向島・鐘ヶ淵ルート」
●北東部を回る「八広・立花ルート」
●南部を回る「両国・錦糸町ルート」

です。
それぞれシンボルカラーがあり、
北西部ルートは茜色、北東部ルートは若草色、南部ルートは江戸紫です。

どのルートも押上駅を通りますので、
まずは押上駅のバス停へ向かいました!

押上駅の改札を出ると、こんな看板があります。
「墨田区内循環バス」と書いてあって、わかりやすいですね。

押上駅
B3出口にバス乗り場の案内があります

この出口を出ると、本当にすぐにバス停でした。
東京スカイツリーのまさに足元です。

東京スカイツリー
毎度おなじみの光景ですが・・・

バス停にはルートごとに並ぶ列が決まっています。
わかりやすくていいですね。

墨田区循環バスの乗り場
行き先ごとに並ぶようになってました

最初のルートは、両国などの観光名所が多い南部ルートにします。
シンボルカラーは江戸紫なので、紫色のバスを待てばいいはず…。

と思っていたのですが、
南部ルートの出発時間にやってきたのは、こちらの黄色いバス。

あれれ?

南部ルートのみの運行
なんと、電気バスでした!

この電気バスは南部ルートのみの運行で、
しかも1日に5本しか走っていません。
こんなレアなバスにいきなりあたってしまうとは、なんという強運!?

しかし、実は落とし穴があって、
私は観光名所の多い両国へ行きたかったのに、
このバスは途中で充電をするため錦糸町止まりということでした。

強運なのかそうでないのか、よくわからなくなってきましたが、
電気バスに一度は乗ってみたいという好奇心に負けて、
とりあえず乗り込んでみます。

運賃は大人1回100円ですが、
300円で3ルートを1日乗り放題の1日乗車券がありますので、
そちらにしました。

写真が見にくくてすみませんが、
車内にこのようなディスプレイがあって、
電気が放電されているときは、放電の表示がされています。

ディスプレイ
日野自動車が開発した小型電気バス

「すみだ環境区宣言」のもと、
導入された電気バス「すみりんちゃん」。
このような小型バスは全国でも2台のみだそうで・・・
まさにレアとの遭遇ですね。

どうせ当初の目的地である両国までは行けないので、
ついでに錦糸町の手前で降りて、
カフェで朝ごはんを食べることにしました。

このカフェはどの駅からも遠いので、
今までなかなか行けなかったのですが、
循環バスだとそんなちょっと不便な場所に停まってくれるので、
いいですよね。

錦糸町のカフェ
小回りの利く循環バスは便利

おとなしくモーニングセットを待つ娘。
このあと、お店の人もびっくりするほどの食べっぷりを見せました。

ここでしっかり腹ごしらえをして、いざ出発!

今度は紫色の通常の南部ルートバスに乗り、両国近辺へ向かいました。

両国・錦糸町ルート
両国方面へ出発!

大相撲ファンにはたまらない??レアなスポット発見

降りたのは、「旧安田庭園・同愛記念病院」という停留所。

旧安田庭園を散策します。
出発地の東京スカイツリーが、もうあんなに遠くに見えます。

旧安田庭園
かつては隅田川の水を引き入れた「汐入回遊式庭園」だったそうで・・・

旧安田庭園は、落ち着いた雰囲気の広い日本庭園で、無料で入れます。
常陸国・笠間藩主・本庄因幡守宗資が築造したといわれています。

人工的な汐入回遊式庭園
現在はポンプで潮入を再現しています

どでかい灯籠。私の背よりも高いです。大迫力。

雪見灯篭
雪見灯篭だそう

旧安田庭園を抜けると、すぐそこに両国国技館があります。

両国国技館
横綱一丁目にあります

大相撲好きならたまらない場所ですね。
この日は場所中ではなかったのですが、
敷地内の相撲博物館と売店は開いていました。

遠藤関のパネル
抱っこされてみる??

遠藤関がお姫様抱っこをしている顔出しパネル。
髪型が違う3つのバージョンがあります。

すごいな…。

日本相撲協会診療所です。

日本相撲協会診療所
内科,外科,整形外科があります

力士だけでなく、一般の人の診療も行っているそうですが、
普通の人がここで受診するには、ちょっと勇気が必要ですね。

次は隣の停留所にある回向院へ向かいます。

ちょうどバスが目の前で出てしまい、
しばらく待たなかければならなかったので、歩いてしまいました。
たいした距離ではありません。

勧進相撲も行われた回向院

回向院
江戸庶民から尊崇され、様々な巡拝の札所にもなったそう

回向院は日本一の無縁寺ともいわれています。

江戸時代にあった明暦の大火(振袖火事)で亡くなった方を
葬るため、将軍家綱の命により作られたのが始まり。

江戸後期になると勧進相撲がここで行われるようになり、
明治末期までの七十六年間続いたそうです。

ここは江戸時代から続く由緒ある寺院ですが、
観光スポットとして一番有名なのは鼠小僧次郎吉のお墓でしょう。

鼠小僧の墓
江戸時代より義賊として信仰されてきた鼠小僧

長年捕まらなかった鼠小僧の運にあやかるということで、
このお墓を削ってお守りとして身に付けておくといいそうです。

といっても、お墓を実際に削られると困るので、
代わりに手前にある石を削ります。

ご利益は金運が上がるとか、志望校に落ちないとか。
この時も中学生らしき男子が2人いました。受験、がんばれ!

陽だまりでは猫がのんびりしています。

回向院の猫
日差しで暖められたプレートの上はくつろぎスペース

さて、ここで再びバスに乗って、北へ向かいます。

隅田公園はスイーツの宝庫!

隅田公園付近を散策したいので
「墨田区役所(勝海舟像入口)」という停留所で降りることにしました。

ついでに勝海舟像も見ていこうと思ったら、

見当たらない…。

しかたがないので区役所の案内の方にお聞きしました。
区役所の階段を2階に上がって建物沿いに
ちょっと曲がったところにあるとのこと。

勝海舟像”入口”ってあるから、
本当に停留所を降りてすぐのところにあると思ったのに。

まあ、それはともかく、これが勝海舟像です。

勝海舟の像
「勝海舟の銅像を建てる会」から墨田区に寄贈されたもの

娘にも見せたのですが、まったく興味なし。

それよりも像の前の微妙な段差が気に入ったようで、
上ったり下りたりをずっと繰り返していました。

遊ぶ娘
日本の夜明けには興味なし・・・

明治維新の立役者をガン無視です。

ほうっておくと延々遊び続けて先に進めないので、
抱きかかえて強制的に出発しました。

やってきたのは隅田公園です。

隅田公園
日本でも有数の桜の名所として知られています

鴨がたくさんいました。かわいい。

鴨がいる池
池でのんびり泳ぐ鴨たち

そして、公園の敷地内にある牛嶋神社へお参りします。

牛嶋神社
慈覚大師が貞観年間(859-79)に建立したと伝えられています

境内の「撫牛」。

もともとは牛のカタチのように見える自然石が奉納されていたとか
もともとは牛のカタチのように見える自然石が奉納されていたとか

文政8年(1815)ごろ奉納されたといわれています。

自分の体の悪いところをなでて、
そのあとにこの牛の同じところをなでると病気が治ると言われています。
腰痛持ちの私は腰のあたりをなでてきました。

隅田川沿いでは、菜の花が満開でした。

隅田川の菜の花
桜の時期は菜の花とのコラボも・・・

この時期は菜の花ですが、桜の時期には花見客でにぎわいます。
また、その時期には「長命寺の桜もち」にも長蛇の列ができます。

長命寺の桜もち
享保二年(1717年)創業の老舗

土手にあった桜の葉っぱを塩漬けにし、
もち菓子を包んだ「桜もち」を考案。
向島の名跡・長命寺の門前にて売り始めたところ、
花見客の間で人気を呼んだそうです。

うーん、ちょっと甘いものが食べたくなってきますね。

桜餅のはっぱ
葉っぱを外して食べるか、そのまま食べるか・・・

そういえば、近所には「言問団子」もあるなぁ。

言問団子
在原業平が東国を旅した時に読んだ和歌にちなんでつけられた名前

江戸末期創業で、
「串にささない」というお団子の原点を守り続ける老舗。

と、気を抜くとどんどん甘味ネタに走ってしまうので、
ここらで軌道修正して…。

この言問団子までくると、先ほどまでの南部ルートではなく、
北西部ルートのほうが近くなります。

ですので、
北西部ルートの「見番通り入口(桜橋東詰)」という停留所から乗車します。

押上周辺にあるおすすめ子連れスポット!

北西部ルートのバスの色は茜色。

北西ルートのバス
向島・鐘ヶ淵ルート

これに乗って押上駅まで戻ってきました。

押上駅近辺は「スカイダックバス」でも、
「スカイツリーシャトル」でも、
「東京→夢の下町」でも来ているので、
東京スカイツリーやソラマチについては少々ネタ切れです。

なので、子連れファミリー向けの別の場所をご紹介します。

押上駅から徒歩5分ほどの「わんぱく天国」。

わんぱく天国
都会の中のオアシス的遊び場

墨田区の公園で、もちろん無料です。

かなり大きなアスレチック遊具があり、
小学生くらいの子が大喜びで遊んでいます。

アスレチック
木製の遊具がいっぱい

もちろん小さい子が遊べる遊具もたくさん。
娘はきかんしゃトーマスのおもちゃが気に入ったようで、
ずっと遊んでいました。

機関車トーマスのおもちゃ
スカイツリー搭乗待ちの時間つぶしにも最適!

公園内には小山もあって、これも子どもたちが上って下りて大はしゃぎ。
娘にはちょっと階段の段差が大きすぎて難しかったので、
もう少し大きい子向けですね。

遊具いろいろ
いろんな年齢の子どもが楽しく遊べます

娘をいい感じに疲れさせたところで、
また押上駅に戻り、最後に残った北東部ルートに乗ることにします。

梅の香りとお雛祭りの雰囲気を楽しんだ北東ルート

北東部ルートは若草色のバスです。

北東ルート
八広・立花ルート

いざ、出発!

このルートには、香取神社と立花大正民家園というスポットが
あるようなので、この2つに立ち寄ることにしました。

まずは香取神社。ここには梅園があり、この日はちょうど梅が満開でした!

バスは香取神社の前を通るのですが、
車内から「わー、きれい!」と歓声があがるほどの美しさ。

香取神社
千葉県香取郡から移住した人たちの氏神として創建されたとか・・・

翌日から開かれる梅まつりのため、境内は準備に大忙しでした。

香取神社の「香梅園」
85種、120本の梅が植えられています

2月中旬から3月上旬頃に開催されています。

またバスに乗り、次は立花大正民家園を目指します。

名前の通り大正時代に建てられた趣のある民家で、
関東大震災も戦火もまぬがれたとのことです。

お庭も素敵!

大正民家園
庭園の中には「旧小山家住宅」も

建物には鍵がかかっているので、受付に声をかけて入れてもらいます。

旧小山家
墨田区指定文化財です

江戸時代からの農家と町屋の雰囲気を今に伝える貴重な建物。
内部も古い道具が残っていて興味深いです。

古い道具も残されています
大正元年 (1912年)、吾嬬村と呼ばれてた時代の暮らしがうかがえます

この日はひな祭り前だったので、
昭和初期の雛人形なども飾られていました。貴重なものですね。

昭和5年に生まれた小山家の女児の初節句に飾られた人形の他、
区民の皆様から寄贈されたものだそう・・・。

ひな祭りの展示
3月8日(火)まで、午後0時30分~午後4時30分まで展示

さて、これで今日の観光地めぐりは終わりです!
このあとは、また北東部ルートに乗って、押上駅まで戻りました。

戻ったときには、こんな珍しい柄のバスが停まっていました。

循環バスの3色が入ったバス
3ルートのカラーリングが混ざってるバス

あとで調べてみると、区内循環バスの運行ダイヤ編成上、
必要となった場合に各ルートで走る車体だそうです。

だから3色全て入っているんですね。

1日墨田区内循環バスで回ってきましたが、
意外に観光にも使えそうなことがわかりました。

特に観光スポットの多い南部ルートは、
うまく使えば観光地を効率的に回れそうです。

1日乗車券も300円と格安なので、一度ためしてみると楽しいと思います!

普段は訪れないスポット発見の楽しみもありますね。

■墨田区内循環バス「すみだ百景 すみまるくん、すみりんちゃん」
運行は京成バス。オリジナルラッピング(5種類)のバスが運行しています。

※料金やサービスは取材当時のものです。最新の情報は公式ホームページを参照してください。

この記事を書いた人
バス観光マガジン編集部 編集ライター

バス観光マガジンの中のヒト。貸切バスについての基礎知識やバス旅行のヒント、バスファンのための情報など、バスに関する楽しいコンテンツを日々お届けします。

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