初めての法事(法要)!準備や心得、マナーは?【服装・マナー編】
初めての法事(法要)で施主を務める場合、どのように進めたらスムーズなのか悩みますよね。服装のことや心得、マナーなど気になることがいっぱいあります。
また、参列する側も失礼のないように臨みたいものです。そこで今回は法事(法要)で気を付けたい服装や持ち物、マナーなどについて解説してきます。
1回目の法事や法要にまつわる【ことばの意味編】、2回目の法事の流れ・準備編、3回目の葬儀や法事の費用編と合わせて参考にしてください。
法事の施主心得・マナーについて
初めて法事の施主を務める場合、最も気を使わなければならないのは、法要をお願いするお坊さんへの連絡。菩提寺があれば簡単ですが、決まっていなければ探さなければなりません。
週末や祝日は日程が重なりやすいので、予定が決まったらできるだけ早く連絡をし、調整しておきましょう。
また、会食会場や引き出物(香典返し)の手配もありますので参列者の人数を早めに確定しておくことが肝心です。
参列者からいただいたお香典返しとして引き出物を準備。だいたい2,000~5,000円ぐらいの品物が相場です。
持ち帰りやすいように軽くてかさばらないもの、実用的な消耗品がおすすめ。最近では荷物にならないよう、ギフトカタログを活用する場合が増えてきました。
施主の服装は喪服が原則
最低でも三回忌までは喪服が原則。七回忌以降、身内のみで執り行うことも増えてくるかと思うので、平服(略礼装)でもよいとされています。
その場合は黒以外であっても紺やグレーなど落ち着いた色味で無地のものを選ぶこと。基本はスーツ(女性ならワンピースも可)がおすすめです。
仏式で法事(法要)を行う場合、施主の持ち物は?
法事(法要)で持参すべき持ち物は以下の通りです。
- お坊さんへのお礼(お布施)
- 御供物、お花、遺影、お位牌
- 御数珠
- 白いハンカチ
- ティッシュ
- お墓に行く場合はお線香、お供え
- 夏なら日傘、虫よけスプレー、日焼け止め
数珠は仏さま(ご先祖さま)を拝むときなどに用いられるもので、「数を念ずる」というような意味合いがあります。正式には108個の珠(煩悩の数)を2重にしたものでしたが、最近では珠数も少なく、略式になっています。
数珠の持ち方は宗派によって異なります。
どの宗派でも問題ない略式数珠の持ち方は、左手のみに数珠の輪を通して合掌する、もしくは合掌した両手に数珠の輪をかけ、房を下にたらすようにします。
席を離れるとき、椅子や畳の上に数珠を置くのは、マナー違反。必ずバッグなどにしまうようにしましょう。
また、数珠の貸し借りは原則しないのがマナーです。
施主のお焼香のマナー
お焼香の仕方も各宗派により異なります。施主は最初にお焼香しますので緊張しますね。
- 案内されたら数珠を左手に持ち、参列者に一礼して焼香台へ進む
- 本尊、遺影、位牌に合掌
- 右手で香をつまんで額のところまで押しいただき、香炉にくべる(浄土真宗は押しいただきません)
- 数珠を手に合掌
- 数珠を左手に持ち換え、参列者に一礼して席に戻る
各宗派ごとの焼香の回数は以下の通りです。
- 1回焼香(真言宗・浄土宗・浄土真宗本願寺派)
- 2回焼香(曹洞宗・臨済宗・日蓮宗・浄土真宗大谷派)
- 3回焼香(天台宗)
参列者のために送迎バスを手配する
お寺や墓所、会食会場が離れている場合、公共の交通機関で移動するのは大変です。また、会食でお酒を飲む場合、自家用車を運転するわけにもいきません。
法事(法要)を重ねるたびに、施主も参列者も年を取ります。小さいお子さん連れで参列する方がいる場合も、貸切バスでの送迎をぜひご検討ください。
「貸切バスの達人」からなら無料で、複数のバス会社に直接見積りをお願いすることができるので便利です。個人の方でも簡単に送迎バスを運転手付きで予約できますよ。
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法事(法要)でお手伝いいただいた方やお世話になった方への心付けは?
施主やその家族だけでは手が回らない場合、親戚やご近所の方にお手伝いいただく場合があります。そんな時はお礼として「心付け」を渡したいという方もいらっしゃることでしょう。
お手伝いの範囲にもよりますが、1,000~3,000円ぐらいをポチ袋に入れて渡すなら表書きは不要です。
会社の同僚や上司など参列者が多く、たくさんの方にお手伝いいただいた場合、代表者の方にまとめて(1人当たり1,000円ぐらい)渡します。金額が5,000円以上の場合は白封筒で、表書きは「お礼」「志」がふさわしいでしょう。
貸切バスを運転手さん付きでチャーターした場合、心付けは特に不要ですが、気持ちよく送迎いただいたのでお礼がしたいという場合は、2,000円ぐらいが相場のようです。
法事(法要)に参列する場合の服装・マナーは?
法事(法要)へのご招待を受けた場合、基本的には参加するのがマナーです。
どうしても都合がつかない場合、お香典(現金書留で送る)や供花、お供え物(ご仏前)などを送る、もしくは日を改めて弔問に伺うのもいいでしょう。
出欠の返事はできるだけ迅速に解答
法事の案内状に「〇月〇日までお返事ください」と期限が書かれているかもしれませんが、それよりも早く出欠の返事を出すのがマナーです。
施主側は会食の手配や送迎バスの予約、引き出物の準備がありますのでできる限り早めに連絡してあげましょう。
香典の金額と渡し方
法事に出席する場合、お香典を用意します。金額は故人との関係性によりますが、会食まで参加する場合は1万円程度が相場といわれています。
お香典は施主に直接お渡しするようにします。お香典袋の書き方は以下の通り。
- 一周忌までは黒白の水引(銀色だけの水引は5万円以上の高額な場合が多い)のお香典袋を選ぶ
- 仏式なら表書きは「御仏前」「御供物料」
- 水引の下に名前(フルネーム)
- お札を袋の表に対してお札が裏(人物が描かれている方が表)になるようにお金を入れる
- 中袋がある場合はその裏側、ない場合は香典袋の裏側に郵便番号、住所、氏名、金額を書く
香典袋に文字を書く場合は通常の濃さの墨でもOK(葬儀の場合は薄墨で書くのがマナーといわれています)。
お香典の金額は壱(イチ)、弐(ニ)、参(三)、阡(千)、萬(万)など漢数字で表記するのが習わしです。
香典を渡す場合はその場で袱紗(ふくさ)から取り出し、両手で差し出します。表書きが相手から見て逆にならないように注意しましょう。
ちなみに地域によっては白×黄色、白×青などの水引を使う場合もあるようです。
法事(法要)に参列する場合の服装
法事に参列する場合、三回忌までは喪服着用がマナー。「平服でおこしください」と言われた場合でも、色は黒のスーツ(女性ならワンピースも可)を選びましょう。
平服は普段着ではありませんのでご注意を。また、夏場はノースリーブなど肌の露出は避けるようにします。
こども(学生)であれば学校指定の制服。制服がない場合、色は黒や紺、グレーの服装で。男の子ならブレザーとズボン、女の子ならブレザーとスカート、あるいはワンピースがマナーです。
学校指定の靴がない場合は、白・紺・黒のスニーカーでもよいとされています。
アクセサリーや持ち物は?
時計やネックレスは光るもの(金色)は身につけない。基本はパール(二重のものは不可)で派手なデザインは避けましょう。
粒の大きさ(直径7~8ミリ程度)や長さ(40センチ前後)にも注意が必要です。
靴やバッグは光沢のあるエナメルや派手な装飾がついているものは避ける。ヒールが高すぎるもの、サンダルやミュールなどつま先が出るものはNGです。
お香典を持っていく際は、袱紗(ふくさ)に包んで持参します。袱紗の色は寒色系(紺、深緑、グレーなど)のものを選びましょう。
慶事と弔事の両方で使用することができるのは「紫」なので、1枚持っておくと便利です。
送迎バスを準備いただいた場合のマナー
人数が多い場合、地方で公共の交通手段が不便な場合、施主の方で送迎バスを手配していることが多いことでしょう。利用する場合、以下の点に注意してください。
- 送迎バス利用の有無を法事の出欠と一緒に返事
- 利用区間を連絡(行きだけ、お寺まで、お墓までなど)
- 送迎に予定していない場所に「送ってほしい」とお願いしない
貸切バスは大きさ(大型・中型・小型)により、値段が異なります。施主は利用者の人数に合わせてバスをチャーターしていますので、直前になって「やっぱり利用したい」といわれると困ってしまう場合も!
また、大人数を安全に運ぶため、貸切バスはあらかじめ決められたルートを運行しなければなりません。貸切タクシーのように当日自由に行き先を変更できないのでご注意を。
≫貸切バスで急な行き先変更はできる?前もって、旅行プランを決めておく理由
≫福島で体験した納骨が独特!葬儀や法事の送迎バスで注意したいこと
おまけ「葬儀に参列する場合」の服装・マナーは?
葬儀に参列する場合の服装やマナーについても調査してみました。急なことで慌てないよう、知っておきましょう。
お通夜・告別式に参列する場合の服装・マナー
特にお通夜に参列する時は準備が間に合わないこともしばしば。可能であれば喪服がベストですが、平服でも構わないとされています。
仕事場からお通夜に駆け付ける場合であれば、スーツやワンピースでも問題ありません。ただし、あまりにも派手な色合いやデザインであれば、一度帰って着替えるなどの配慮が必要ですね。
アクセサリーはパール以外なら外していくのがマナーです。もし、派手なネイルをしている場合は黒い手袋で隠すなどの配慮を。
告別式に参列するなら喪服がいいでしょう。
参列者のお焼香のマナー
各宗派により、お焼香の仕方が異なると施主のところで紹介しました。参列者がお焼香する場合は、施主の宗派ではなく、自分の宗派でも問題ないとされています。
- 案内されたら数珠を左手に持ち、喪主・遺族に一礼後、他の参列者にも一礼して焼香台へ進む
- 本尊、遺影、位牌に合掌
- 右手で香をつまんで額のところまで押しいただき、香炉にくべる(浄土真宗は押しいただきません)
- 数珠を手に合掌
- もう一度遺影を仰ぎ見て合掌し、ご冥福を祈る
- 数珠を左手に持ち換え、喪主・遺族、参列者に一礼して席に戻る
自分自身の宗派がわからない場合は、1回のお焼香でも心がこもっていれば大丈夫。喪主の方と同じ回数でというのもOKです。
参列者の香典の金額と渡し方
知人や友人の場合、会社の同僚や上司と故人との関係性により変わります。だいたい以下が相場のようです。
- 友人知人など:3,000~5,000円
- 上司の場合:5,000~10,000円
- 同僚や部下:5,000円。
香典に入れる金額は「偶数」、「新札」を避けるようにしましょう。
葬儀でのお香典袋の表書きは「御霊前」「御香典」が一般的。可能であれば薄墨のペンが売っていますので、そちらで文字を書くのがマナーです。
お札のしまい方や裏書などは法事のところを参照してください。
初めての法事(法要)!準備や心得、マナーは?【会食(お斎)編】まとめ
故人への敬意やご遺族の心情に寄り添った服装やマナーで臨みたいもの。わかっているようでちょっと心配な法事(法要)のマナーについてまとめてみました。。
参列者に安心して気持ちよくお越しいただけるように、貸切バスを用意しておくのも施主としての心遣いのひとつ。ご用意いただけた場合は、迷惑にならないように気をつけましょう。
■初めての法事(法要)!準備や心得、マナーは?
ことばの意味|法事の準備|葬儀・法事の費用|服装・マナー編|会食(お斎)編
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