自転車ラックバスで神奈川・宮ヶ瀬湖1周サイクリング!
コロナから、ますます人気になっているサイクリング。自転車と鉄道のサイクルトレインはよく聞きますが、バスにも「自転車ラックバス」なるものがあります。
今回、新人学生ライターであるダイチが、導入して12年にもなる神奈中バスの「本厚木~宮ヶ瀬」間の路線バスに乗って、神奈川県の東丹沢にあるダム湖・宮ヶ瀬湖を1周サイクリングしてきました。初めてのサイクルバスです!
自転車ラックバスとは?
バスの前面、もしくは後ろに自転車を2台もしくは1台積載するもので、自転車の積み下ろしは、セルフだったり、乗務員立ち会いだったりと、さまざまです。日本全国には、いくつかの路線バスで自転車ラックバスが導入されていますが、高地の観光目的で導入されているところが多いです。
一部は、台地や山のふもとに住む住人、特に自転車通学する高校生をターゲットに、自転車積載型バスを導入しているところもあります。
コロナを経て自転車が見直されましたが、今後、こうした自転車積載型バスが増えてゆくかもしれません。
気になるタイヤ幅ですが、3インチ以下とのこと。標準的なママチャリのサイズの太さが1と8分の3インチなので、ほとんどの自転車が乗るはずです。
いざ、路線バスに乗車!本厚木駅発
今回の行程は、本厚木駅から出発です。
宮ヶ瀬のバス停終点は標高309mで、始発のここ本厚木駅はなんとたった標高18m!標高差は、約290mもあって、自転車で行くには大変なことから、自転車ラックバス路線の存在はとても嬉しいところです。
しかも、自転車料金が100円(ICカード可)というのも嬉しい価格設定。
ちなみに、自転車はレンタルでなく、自分のチャリです。輪行用自転車でないので、バス乗車のため、本厚木駅まで走りました。実は、ここまでですでにかなり疲れています。
バスに自転車を積み下ろし
神奈中バスの自転車ラックは前に設置されています。積み下ろしは、駅の駐輪場に載せるような感覚で、想像以上にらくらく簡単でした。
よく見ると、簡単な構造になっています。神奈中バスでは、基本は自分で乗せるセルフ形式なのですが、自分が自転車ラックバス初心者だとわかるのか、運転士さんが丁寧に教えてれました。
意外に利用客が少ない平日
バス乗車時間52分。平日なためか、ほとんど乗客はありません。事前予約して確実に自転車を乗せられるわけでもない、神奈中バスの自転車ラックバス。
ここまで来て定員オーバーで自転車を載せられないかもしれないと心配だったのですが、その心配もなく、終点のバス停まで自分の自転車1台だけでした。バスには2台までしか載せられないので、ファミリーやグループでの利用ができないというのも理由かもしれません。
サービス開始から12年ですが、ひっそりと自転車ラックバスを終了してしまうのではないかと、ちょっと心配です(余計なお世話)。
宮ヶ瀬湖に到着!自転車1周スタート
輪行していないので、自転車のセットをすることなく、そのまま宮ヶ瀬湖一周スタートです。簡単です。楽々です。美しい光景です。
バス降りて5分ほど進むとにヤビツ峠に向かう道があります。令和5年3月現在は通行止めでした。秦野からヤビツ峠への坂道はロードバイク界では険しい山道として有名なので、いつかは通ってみたい道です。
次回は、サイクルバスを使ってここから始点の、ヤビツ峠の峠越えサイクリングでしょうか。
宮ヶ瀬湖周辺の橋はいくつかあり、そのうちの大きい橋を紹介します。
水の郷大吊橋
宮ヶ瀬湖一番のビュースポットです。宮ヶ瀬湖といえば、ここからの眺め。撮影する人がちらほらいます。
この吊橋は、幅の狭い歩行者専用。なので、自転車は押して歩きます。
虹の大橋
奥に見えるのが虹の大橋です。
宮ヶ瀬ダム水とエネルギー館内の「レイクサイドカフェ」でランチ
名物・人気メニューの「宮ヶ瀬ダム放流カレー」があるのですが、自転車の疲れから塩分がどうしても欲しくて「梅さぬきうどん」を選びました。つゆもすべていただきます。
トンネルをいくつかくぐり、アップダウンもあり
トンネルが何箇所かあります。ここでは、トンネルを出たり、入ったりしたところで、小休憩をしながら撮影。トンネルの中の道路はそれほど狭くありません。
ダム湖の一周とはいえ、アップダウンも多少はあります。ママチャリだと、降りる人もいれば、立ちこぎで登りきる人もいるくらいな登り坂でした。
宮ヶ瀬ダムの天端(てんば)からの眺め
ダムのてっぺんを天端といいますが、宮ヶ瀬湖ダムの天端は歩いて渡ることができます。もちろん、自転車も渡れます。ダムの湖水がとても少なくなっているのが印象的でした。3月中は放流はしていないらしいです。
3月なので空が霞んでいて、ぼんやりしていましたが、方向から厚木市街(多分)が見えました。春霞がかかっていて、遠くまでは見えないです。ですが、体を使った爽快感もあってか、最高にいい眺望です。ヤッホー!
帰りの下り坂は自転車
帰りは、ひたすら下り坂なので、自転車にしました。行きの上り坂も自転車で走っていたら、ヘトヘトになっていたと思います。サイクルバスの存在に感謝です。
(感想)「自転車ラックバス、とってもいい!」
バスを使った新しい旅を見つけた一日でした。自転車ラックバスは、初めて利用しましたが、簡単にバスの前に設置できるのが嬉しいですし、何より駅の隅や、バス停を降りたところで、通行の邪魔にならないよう、頑張って自転車の組み立てをしなくていいところがいいです。
2台まで搭載できるので、3人以上のグループで行けないところが残念ですが、女性でもゆっくり走ればサイクリングできるルートだと思いました。
次は、兵庫県宍粟(しそう)市の路線バスを使った自転車下り(宍粟市ぶらっと自転車下り)に行こうと思います。皆さんも、一度、自転車ラックバスをどうぞ!
宮ヶ瀬湖1周サイクリング
走行距離:11キロ
走行時間:約1時間30分(お昼入れる)
自転車ラックバス(神奈中バス)
乗車時間:52分(本厚木駅~宮ヶ瀬湖、厚20)
乗車料金:大人690円(IC682円)
積載料金:1台につき100円・予約なし
日本全国にある自転車ラックバス
(2023年3月現在・貸切バスの達人調べ)
- 千葉 館山駅発 JRバス関東
- 静岡・伊豆 河津駅~修善寺 東海バス
- 茨城・つくば市 筑波山口~つくばセンター コミニュティバス「つくバス」
- 群馬・前橋市 青柳富士見線(赤城山ふもと)と前橋榛東線(榛名山ふもと) 日本中央バス
- 愛知・豊田市 豊田市~どんぐりの湯 おいでんバス「快速いなぶ」
- 兵庫・宍粟市 山崎営業所~宮の元バス停 神姫バス
- 岡山・岡山駅~新岡山港間「自転車も乗れちゃうニャー」バス 岡山電気軌道
自転車積載に特化した貸切バスも、ぞくぞく登場中!
西日本JRバス(大阪市)、西日本鉄道(福岡市)、西鉄バス二日市(福岡県大野城市)、国際興業(東京)など、貸切サイクリングバス(自転車積載バス)も登場してきています。なかでも西日本鉄道の貸切サイクリングバスは、分解せずにそのまま乗車できるというタイプ。
また、西鉄バス二日市は、「BTB輪行箱」で観光バスのトランクに格納できるようになっています。高級ロードバイクなら、この輪行箱は嬉しいサービスです。
サイクリストグループで貸切バスをかりて、一緒にツーリングを楽しむのもおすすめです。
自転車を輪行袋に入れて、トランクルームに載せる方法をご紹介していますのえ、ぜひこちらの記事もご一読ください。
これからも私、ダイチがちょくちょく、バス旅などをレポートしていく予定です。よろしくお願いします!
バス会社の比較がポイント!