カンボジアをバスが行く⑧ オークン(ありがとうございました)!
さて、いよいよカンボジア最終日の朝を迎えてしまいました。
外はあいにくの雨・・・と言っても本来雨季にも関わらず、
全行程のほとんどが晴れたのは本当にラッキーでした。
(翌年の訪問でそのしっぺ返しを受けてしまいましたが)
荷造りを終え、ホテルのロビーでチェックアウトしてバスに乗り込みます。
ヒュンダイ社製のバスともいよいよお別れ・・・。
お世話になったホテルスタッフの皆さんに車窓から手を合わせて
「オークン(ありがとうございました)!」
トンレサップ湖までは15キロ、約20分ほどの距離です。
比較的ホテルから近いのですが、
しかしながらバスから見える風景は雨、雨、雨・・・。
湖が近付いてくると、
ここは雨季を感じられるほどに水位が高くなっていました。
ご存知かもしれませんがこの湖、
雨季になると乾季の約3倍ぐらいに広がるんです。
ちなみに雨季は琵琶湖の約6倍ぐらいだそうです。
広い!
バスはトンレサップ湖に流れ込んでいる
大河の河岸にある乗船場に向います。
本日のバスはコンパクトなマイクロバスタイプ。
グリーンとベージュのツートン、アースカラーですね。
バスを降り、船着場からクルーズ船?に乗船です。
窓のないとても風通しの良い木造船、
ちょっと安定感に欠けますが、
裏を返せばスリル満点ってことでよしとしましょう。
いよいよ出港、船着場を離れ川を下り、湖を目指します。
どこからが湖かはっきりした境界がないのでわかりませんが、
しばらくは河岸に水上生活の営みを見ることができます。
住まいも、学校も、教会も全て水上施設になっており、
人々は船を使って行き来をしています。
これは水上学校です。
乾季になると水が引き、川底を歩いて通学するそうです。
小さい子もたくましく生きています。
観光客を乗せた船が近づくと小船で近付いていき、
お土産ものを売ったり、蛇を触らせたりしてお金を稼いでいます。
ちなみにだいたい何をやっても10ドルが多いです。
これは船上レストランで、
観光客(特にツアー客)が利用することが多いそうです。
ちなみに翌年行ったときはここでクメール料理のブッフェを楽しみました。
船がしばらく進むと、いつの間にか陸が見えないところにいました。
湖?どう見ても海にしか思えない壮大な風景です。
湖に出てしばらくしたらUターン。
もと来た航路を戻ります。
戻る途中、水上のお土産店に立ち寄り、
お買い物やワニ鑑賞などを楽しみました。
これ、何だかわかりますか?
日本ではなかなかお目にかかれない「さそり酒」です。(汗)
もちろん誰一人買った人はいませんでした・・・
ちなみにサソリはアミノ酸やミネラル、特に亜鉛を多く含むそうです。
中国では串焼き、日本国内では素揚げして食べられるとか。
食感は甘エビの唐揚げのようなイメージでおいしいらしいです。
知らなかった・・・。
お土産店を離れ、船は船着場を目指します。
途中、小さい女の子と男の子が船で遊んでいました。
これが生活の一部なんでしょうね。
トンレサップ水上ツアーでのお気に入りの1枚、
題して「少年と海」とでも言いましょうか。
こんな素敵な風景がカンボジアには至るところにあるんです!
この後、船着場に降り、再びシェムリアップ市内に戻りました。
飛行機の搭乗手続きまで時間があるので、
夕食後、ナイトマーケットでの自由行動。
そこでドクターフィッシュ(足の角質を食べてくれる魚)を体験しましたが、
日本で見るメダカぐらいのから、体長10センチぐらいの大きな魚まで、
ツンツンと足をつついてきます。
一緒に水槽に足を突っ込んでる女性グループは
きゃーきゃーと悲鳴を上げっぱなしでした。
ところが、悲しいことに写真が1枚もありません・・・。
カメラをバスに置いてきてしまうという大ドジこいちゃったので。
きっと、くせになるカンボジア!
シェムリアップ空港、出国手続きを終え、
搭乗口前のロビーでのんびりと、旅行を降り返っていると、
あぁもう終わりか・・・と名残惜しさがつのります。
帰りの日本航空B767-300ER、行きと同じ機体です。
というのはチャーター便なので、
飛行機もクルーも我々のツアーと同じ期間、
カンボジアに駐機、滞在されていたようです。
搭乗時刻になり、機内へ乗り込んで席に着きました。
窓から見えるシェムリアップに、カンボジア王国に「オークン」。
シェムリアップ空港を23時過ぎに離陸、
成田空港には朝6時過ぎに到着します。
計画段階ではカンボジアという国は
単に暑い、怖い、不衛生なんていう思い込みが大きかったのですが、
この6日間で「カンボジア大好き人間」へと変貌してしまいました。
確かに日本に比べればまだまだ治安が悪かったり、
食べ物にも注意は必要ですが、
それを差し引いても素晴らしい遺跡の数々、
またそこに生きる人々の活気や、
なによりも素直で屈託のない子供たちの笑顔を体感してしまうと、
また行きたいという思いでいっぱいになりますよ。
多くの人にこの国の魅力を感じていただければと思います。
カンボジア、チョムリアプ・スオ(さようなら)!
また逢う日まで!
(Text&Photo by KOTA)
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