インドで僕も考えてみた⑤いまもなおマハラジャが暮らすシティパレスへ
アンベール城を後に、バスはジャイプールの旧市街の中心にある「シティパレス」へ向かいます。
町へ入ると、ディーワーリーの祝日のお祝いで、
道端のいたるところに露店が出ていて賑やかです。
人もバスもその他の乗り物も混とんとする風景。
ディーワーリーとは、インド三大祭のひとつで、
ヒンドゥー教新年のお祝いのこと。
別名「光のフェスティバル」とも呼ばれ、
10月末から11月初めのインド暦の第七番目の月の初めの日にあたります。
女神ラクシュミーをたたえるお祭りで、
寺院にも街中に灯明が置かれ、とても華やか。
(ディーワーリの装飾)
ディーワーリーとは、サンスクリット語で「光の列、夜のイルミネーション」を意味するそうです。
バスを降り、少し歩くとシティパレスの入口、ラージェーンドラ門です。
シティパレスは1726年にこの地方のマハラジャ(地方領主)、
サワーイー・ジャイ・スィン2世によって建造された城で、
なんと現在でもその子孫のマハラジャが住んでいるとのこと。
ラージェーンドラ門を通り、
このピンクの門を潜るとその中がシティパレスの宮殿です。
の奥の白い建物が子孫であるマハラジャの住まいで、
ここは見学できませんでした。
国旗の奥の旗棒に旗が揚がっている時は
マハラジャがいらっしゃるそうですので、今日はご在室のようです。
広場の中でひときわ目を引くのがディワニカース(貴賓謁見の間)で、
この中には大きな銀の甕が2つ展示されています。
内部はイスラム教とヒンズー教が融合した建築様式となっています。
これが銀の甕。
世界一大きな銀の甕としてギネスに登録されているそうです。
この甕は、昔々マハラジャが船でイギリスに渡った際に、
飲料水としてガンジス川の水を6つの甕に入れて行った時に使ったものとのことですが、
4つは溶かして銀貨にしてしまい、現在は2つしか残っていないそうです。
中を巡ります。
柱や壁には鮮やかな絵が描かれています。
マハラジャのお住まいを反対側から。
ラージェーンドラ門を出て、次なる観光先、
ジャンタル・マンタルに向かいます。
星好きの人必見!ジャンタル・マンタル
シティパレスからジャンタル・マンタルまでは徒歩で5分ほど。
ジャンタル・マンタルは、
ジャイプールの街を築いたマハラジャの
サワーイー・ジャイ・スィン2世が造った天体観測所のことで、
2010年に世界遺産に登録されました。
天体観測所ということで、星好きな私にとっては聖地とも言える場所ですね。
入ってまず目に入るのは「ラグ・サムラート・ヤントラ」という小型の日時計で、
20秒単位で時間を計測できる精度をもっています。
この円状のものは「ナリ・ヴァラヤ・ヤントラ」という太陽の位置を観測して、
春分や秋分を正確に知るための機器です。
「ジャイ・プラカーシュ・ヤントラ」
太陽が現在どの星座上にあるかを知る観測機器で、
上部の円盤に開いた小さな穴を通った光が下の星座版に影を落とすことで、
太陽の位置を知ることができるそうです。
広々とした天文観測所内。
「ラーシ・ヴァラヤ・ヤントラ」(黄道12宮儀)
黄道12星座と同じ12基あり、
ひとつひとつが12星座の方向に向いて設置され、
星占いに使うものだそうです。
ちなみに私はかに座、
家内はしし座なので、その2つのラーシ・ヴァラヤ・ヤントラをパシャ。
ジャンタル・マンタルの中で
ひときわ大きな施設が「サムラート・ヤントラ」というこの日時計です。
入口で見たラグ・サムラート・ヤントラが20秒単位でしたが、
こちらは2秒単位で時間を計測できる高精度日時計です。
こちらは「ラーム・ヤントラ」という太陽や月、
星の方位、高度を観測する施設です。
天気もよく、白い観測機器がとても鮮やかに見ることができました。
また太古の時代にこれだけの精度の観測機器を作れた
ということにとても感動しました。
ジャンタル・マンタルの見学を終え、
バスに乗り込みます。
ここからはアグラをめざし、再び移動です。
一路バスはアグラへ、230kmの移動
ジャンタル・マンタルの見学を終え、
バスはジャイプールからアグラを目指します。
ジャイプールからアグラまでは約230キロ、
約5時間のバスの旅です。
町にはヒンズー教で崇められている牛さんたちも悠々と。
昼にも増して、町はディーワーリーの祝日のための
ごちそうの材料や飾りを買う人で溢れています。
お祭り用の装飾?
歩道と車道の区別がイマイチわからない・・・。
バスも人も自転車もバイクもぐいぐい行く感じ?
おっと満員なのか、路線バスの屋根の上にも人が。
きれいに飾り付けたトラクターでドライブ?
そして、230キロは遠く、途中で夕陽が沈むのを見ながらしばしお休みタイム・・・。
腰が痛くて目が覚めて外を見たら、もうアグラ市街に入っていました。
時間は8時過ぎ、それでもまだ町には人がたくさん繰り出しています。
ホテルに到着後、「アーユルヴェーダ」を体験。
すみません、こちらも写真がありませんので、
気持ちよかったということだけご報告します。
ただ油まみれはちょっと苦手かなぁ・・・
普段の倍以上洗髪して、明日に備えて寝たのは日付が変わる頃。
でも、明日は今回のツアーのメインである「タージ・マハル」見学。
ジャンタル・マンタルとは違った期待感になかなか寝付けませんでした。
(--続く--)
[Text&Photo by Kota]
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