イタリア名物!?バスのストライキ
こんにちは。ローマ在住のHです。
イタリアで市バスといえば、ほとんどのイタリア人が頭に思い浮かべるものに、ストライキがあります。
イタリア語でストライキは「ショーペロ」と呼ばれ、1か月に1~3回の頻度であります。
つい先週にもショーペロがあったばかりで、その日の靴選びは長距離を歩いても楽なものにしました。
ショーペロは、労働条件の改善などのために数ある労働組合が予定して行うのですが、利用者はかなりの不便を被ります。
市バスを含む公共交通機関のショーペロには、半日、もしくは終日のものがありますが、朝夕の通勤・通学時間(ローマは始発から午前8時30分まで、午後5時から午後8時まで)は運行を確約する時間帯となっています。
ショーペロの日は、普段、公共交通機関を利用する人々もマイカーを利用することになり、渋滞が更に悪化し、結局バスも来なくなる。という悪循環で始まる朝となります。
人によっては仕事を休まざるを得なかったり、タクシーを利用しようとしても、なかなかつかまらなかったりします。
私も、勤務が夜の10時に終わり、バスの運行を確約する時間帯の外でしたので、自宅まで3kmの道のりを深夜歩いて帰った経験があります。
ショーペロに入った車両はバス前方の電光掲示板に
車庫行き(Deposito)
ショーペロ(Sciopero)
運休(Fuori servizio)
の表示が出て、運行を中止して、利用者の恨めしい視線を浴びます。
ショーペロのありなしは前日までわからない!?
ショーペロはどんどん予定され、事前に労働組合と関連機関との合意に達した場合はキャンセルされますが、前日まで分からない場合が多く、利用者はやきもきさせられます。
当日の朝、キャンセルになった場合もあり、この日、ショーペロでバスが使えないので会社に行けないと見込み、有給休暇を取った元同僚はとても悔しがっておりました。
ただ、最近はショーペロに参加しない市バス職員も増えました。ショーペロに参加すると一日分の給料が天引きされるため、このご時勢、職員もそうやすやすとショーペロできないようです。
ですので、ショーペロの日の、運行を確約する時間帯以外でもバスが運行している場合があり、利用者はいつ来るかわからないバスをひたすら待ちます。
こうして、バス停には黒山の人だかりができ、やってきたバスにすし詰め状態で乗る羽目になります。
市バス職員の権利を主張する前に、普段の義務も遂行して欲しいなあと思うのが私の本音です。
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