故障車両が続出!ローマの路線バス
こんにちは。ローマ在住のHです。
ローマ市の路線バスは本当に、冗談みたいな出来事には事欠かないのですが、私を含め、毎日利用している乗客にはいささか笑い話ではすまない状況になっています。
ローマの市バスを経営するアタック社(Atac.Spa)は、最近業績が芳しくなく、倒産寸前とも聞きます。
ただし、イタリアには10~20年も倒産寸前と言われ続け、結局倒産せずに続いている会社が公私ともにたくさんあります。その代表的な会社の一つがイタリアのアリタリア航空で、常に「深刻な倒産の危機!」と騒がれ続けていますが、未だ存在しています。
ローマのアタック社もこんな感じなのですが、そのしわ寄せは利用者に来ています。
経営難による資金不足のため、新しい車両を購入することができず、車両のメンテナンスも十分でないことが問題となっています。
建前をよくするために、観光客の多い街の中心部は比較的新しい故障の少ない車両を充てていますが、郊外のバスはひどいものです。
利用者が少な目の路線のバスは、本当に故障が多く、あきれるばかりです。
我が家の近くにある路線バスの始発のバス停では、ほぼ毎日故障車両が出ており、ひどい時には2~3台立て続けに故障車両が、待機していたこともあります。
始発バス停にて、さあ出発!というときにエンストして運休になったことが、何度あったことでしょうか・・・。
信号待ちや渋滞で道の真ん中でも、動かなくなり、皆がゾロゾロ降りる羽目になったことは数知れずあります。
バスの車両メンテナンスも甘く、かなりひどいものです。降車・乗車のドアの手すりのネジが取れていてグラグラしているものや、完全にドアがしまらなくなっているもの、取れかかってガタガタ動く座席など日常茶飯事です。
数年前、私が座っていた座席の下の足元に、まさかの「穴」が空いており、走行中の道路がしっかり見えていたこともありました。
これには自分の目を疑いました。そのまま座席を離れましたが、今思うと、子供の手や足がはまり込んで大けがをする可能性も考えたら、通報するべきだと思いました。
アメリカだったら訴訟ものなのでしょうけど、裁判も結果が出るのに何年、何十年とかかるイタリア。よほどひどいケース以外は誰も訴えません。
頭の上にゆるんだ天井のパネルが落ちてきたこともあり、その時は幸いなんともなかったです。
そのパネルが落ちた旨を運転手に伝えても「メンテナンスは自分の仕事じゃないので自分は関係ない。」の一点張りで、あきれてしまいました。
それ以来、天井のパネルが緩んでないか、乗るたびにチェックしてしまいます。
ローマの市バス、これからも”興味深い”話題を提供してくれそうです。
バス会社の比較がポイント!