2月末に記録的な大雪が降ったローマの様子

ローマの仰天道路事情!路線バスにも大きな被害

こんにちは!ローマ在住のHです。

2月末にローマも6年ぶりの大雪に見舞われました。普段雪が降らないローマは、まとまった積雪があるとパニックになります。

学校が閉まったり、路線バスも本数を減らす処置が取られました。

20cmほど積もったのですが、交通はマヒ、会社に行けない人々や、行かない人々(笑)も続出しました。

翌日には雪は残るものの、道路上の雪は解け、凍結している道路もほぼ皆無で路線バスの通行は通常通りとなりました。

雪が降った日よりも、溶けた後が大変!?

ところが、雪が解けて数日後。

ローマの道路のアスファルトはひび割れ、ところどころに穴が目立つようになりました。

雪が解けた数日後に道路に穴があく
ひび割れが広がる道路

ひびや穴ができる度に、つぎはぎに修復するも逆効果・・・。

雪が降らなくても、雨が降るたびにアスファルトがボロボロになっていくのですが、今回の雪で一気に損傷が激しくなりました。

ローマ市の道路アスファルト舗装などの公共工事は、一番安い見積もり書を提出した建設会社に決まります。

工事の「質」は念頭に置いていないのか、仕事の出来がひどいものが多く、数か月後にはまた修復し直す必要が出るほどです。

道路は穴だらけで危険な状態のところもあり、バスのルート変更を余儀なくされた路線が25路線にも上りました。

損傷がひどく路線バスがルート変更に
損傷のひどいアスファルト

道路の損傷がひどく、タイヤが取れてしまった路線バスも!

道路に空いた大きな穴や、浸食されて剥きだしのマンホールの上を通過。

普通の乗用車でもタイヤのホイールが変形したり、パンクしたりする被害が後を絶たず、走行中にタイヤが取れてしまった(!)路線バスもありました。

道路に空いた大穴にはまると危険

私がよく乗る路線バスもこのような大穴にはまってしまうと、窓ガラスや天井のパネルが落ちてくるのではないかという衝撃が来ます。

そこはローマの市バス運転手の腕の見せ所で、できるだけ避けますが、前輪はよくても後輪はさすがにはまってしまうことも・・・。

実際、数日前に、走行中、道路上の穴を通過した路線バスの窓ガラスが割れる事故がありました。幸い、負傷者は出なかった模様ですが危険です。

人手や資金不足でおざなりな補修が続くローマの道路事情

ローマの交通警察は穴の多い地域で、大型車に時速30km以上出さないように規制を設けていますが、パンクする車両が後を絶たないようです。

現在、ローマの道路中にできた穴をふさぐために、補修工事が行われている真っ最中ですが、人手も資金も足りなくなるほどだそうです。

とりあえず穴を埋めるための応急処置もなされていますが、アバウトすぎて絶句ものです。

こちらは道路補修の応急処置をしている動画です。

工事しているすぐ横を車がかすめるように通りすぎたり、水たまりに交通警察が足を入れて一番深いところにアスファルトをのせるだけ。

日本では信じられないですが、平然とこんなことが行われています。

古代の道路の方が完璧!?なローマ

2,000年以上前の道路の方が完璧だったとイタリア人は皆、口をそろえて言います。

紀元前のオスティア・アンティーカ遺跡の道路
紀元前のオスティア・アンティーカ遺跡の道路

2,000年経っても変わらない技術を誇る古代ローマの舗装道路と、2か月も持たない現代ローマの舗装道路。なんとも皮肉な状況ですね。

観光客の多い街中では工事が優先してされるらしく、郊外の道路に見られるような状況はあまりないので、観光でローマにお越しになる方はご安心を。

この記事を書いた人
バス観光マガジン編集部 編集ライター

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