ローマのバス運転手もつらいよ!?ケンカっ早い人々
こんにちは、ローマ在住のHです。
ローマでも暑さがますます増して、じりじりと刺すような日差しを肌に感じる毎日です。
イタリアの人々はとにかく肌を焼きたいので、車を運転しながら、ことあるごとに腕を車の窓から出して焼いてる人を目にします。
それはローマの路線バスの運転手たちも例外ではないのですが・・・。
それはさておき、最近ローマの路線バスに乗ると上写真のようなポスターを見かけるようになりました。
バスドライバーをはじめとする、公共交通機関職員への暴力防止キャンペーンのポスターです。
路線バスや地下鉄などの仕事に携わる人への暴力事件が増加しているローマ
ここ数年、路線バスや地下鉄などの公共交通機関関係者への暴力事件が相次ぎ、特に路線バスの運転手への暴行件数が増加傾向にあります。
経営破綻が噂されるローマの路線バス会社のずさんな運営のために起こる車両の故障や、大幅な遅延などにより利用者の不満は絶えません。
その怒りのはけ口が、前線にいる運転手に向けられてしまうのでしょう。
暴力事件までに発展したいざこざは見たことはないですが、運転手と乗客との口論はよく見かけます。
感情を出して表現する国民性なのも手伝ってかなり激しい口論になることも多いです。大抵は口論でとどまり、手が出ることはないのですが・・・。
バス運転席は強化ガラスで隔てて防御するなどの工夫もチラホラ
最近は運転手の身を守るために、運転席を鉄パイプと強化ガラスで隔てる車両も出てきました。
この車両には防犯カメラも搭載されています。
ローマの路線バスには女性運転手もいるのですが、夜間勤務を減らしたり、治安の悪いゾーンを通過する路線を割り当てないなどの対策が講じられています。
暴力防止キャンペーンで、治安が改善されることを願っています
バス会社はポスターによる大々的な暴力防止キャンペーンにより、事態が改善することを切望しています。
ポスターに書かれている内容は以下の通りです。
公共交通機関職員に対する暴力は犯罪です。
公的サービス従事者への暴行は6 か月以上5 年以下の有期刑が科せられます。
とありますが、なかなか効果の程は出ていないようです。
キャンペーン中にも、ローマの路線バス内で少年たちの素行を注意した運転手が、暴行されるという事件が起きたばかりです。
バス会社は警察による巡回を要請するなどしていますが、未だに私は路線バス車両内で警官の姿を見たことはないです。
私服警官は一度、通称「スリだらけのバス」と呼ばれる、観光客とスリの多い64 番の路線バスで見たことがありますがそれっきりでした。
こういったローマの状況を目の当たりにすると、日本の治安の良さは素晴らしいなあと気づかされまず。
バス会社の比較がポイント!