普通自動車と貸切バスでは目的地までの所要時間が違う!?ルート検索の落とし穴
貸切バスを利用して結婚式や合宿の送迎、観光旅行などを個人で楽しむ機会が増えました。日帰りの社員旅行や子ども会旅行などで気軽にバスを借りて出かける方も多いはず。
グーグルマップやナビタイム、カーナビなどでルート検索をすると2時間程度で到着すると紹介されているのに、バス会社に見積りを取ったら2時間ではいけませんといわれた経験はありませんか?
せっかく立てた計画が見直しになった、という声もよく聞かれます。ここで注意しなければならないのは、グーグルマップやナビタイムなどで表示される目的地までの所要時間は「目安」だということ。
しかも、ルート検索で表示される所要時間はあくまでも「普通自動車」で移動した場合であって、バスやトラックなどの大型車で移動した場合ではない、ということ。大勢のお客様を乗せて移動する貸切バスは、普通自動車よりも移動に時間がかかるのです。
普通自動車よりも貸切バスの移動時間がかかるワケ
普通自動車は車体も短くコンパクト。混雑していたらこまめに車線変更が可能です。
高速道路でバスやトラックが目の前を走っていると、追い越して走っていきませんか?
また、山道や峠道を想像してみてください。路線バスや観光バスが前を走っていると渋滞しがちですよね。
つまり、普通自動車は機動力があって、加速もスムーズなのでバスに比べたら早く目的地まで行けることが想像できます。特に一般道を走る場合、どうしてもバスは時間がかかるのです。
ルート検索したら、その移動時間を1.25倍したのが貸切バスの移動時間目安
これはあくまでも目安ですが、グーグルマップやナビタイムなどで目的地までの移動時間・距離をルート検索した場合、表示された目安時間×1.25倍したものが貸切バスの移動時間目安といわれています。
例えば、グーグルマップで東京駅から箱根湯本駅までの時間と距離を検索すると・・・。1時間25分・85㎞(東名高速・小田原厚木道路・国道271号線経由)でした。
これを貸切バスで移動した場合は、1時間50分ほどかかります。
移動ルート上に山道やすれ違いが難しい峠道などが含まれている場合は、さらに時間がかかるので要注意です。
貸切バスの移動には休憩時間も含めて計算する必要がある!
貸切バスを利用する場合、連続して運転してもよい時間が決められています。
例えば、東京駅から猪苗代湖(福島)まで行く場合は、3時間29分・283㎞(東北自動車道経由)と出てきました。
これを貸切バスで移動したとすると約4時間22分です。さらに、貸切バスを連続して良い時間は4時間までとなっており、途中で最低30分は休憩を取らなければなりません。
休憩時間を含めると、目的地に着く時間は約5時間後、ということになります。もちろんこれはあくまでも目安。
道路状況(工事や事故渋滞、上り坂、峠道など)によりまったく異なりますので、実際の所要時間はバス会社に見積りをお願いした際に計算してもらうのがベストですね。
結婚式や法事の送迎など、目的地に到着したい(出発したい)時間がある場合は、「立ち寄り先・目的地」の記入欄に「到着時間優先」「出発時間優先」というように記載すれば、バス会社の方で計算してくれます。
自分たちでバスを借りて移動する場合、目的地は同じでも普通自動車よりも時間がかかる
貸切バスの見積りをメールでお願いする場合、およその出発時間と到着時間を入力する必要があります。その場合、よく利用するのがグーグルマップやナビタイムなどのルート検索ですよね。
しかし、これらのルート検索は普通自動車で移動した場合の目安なため、バスで移動した場合よりも早く到着できる時間となっています。少し面倒ですが1時間程度ならば+15分、2時間なら+30分というよに移動時間を多めに見積もるようにしましょう。
また、移動時間が2時間を超えるようならさらに、休憩時間を10~15分プラスして考える必要があります。日帰り観光旅行を考える場合、普通自動車なら4ヶ所ぐらい観光地を気軽に周れますが、バスの場合行き先にもよりますが3ヶ所ぐらいに押さえて考えるのがポイントですね。
貸切バス行程時間を考える場合の注意点まとめ
- 普通自動車よりも貸切バスは約1.25倍移動時間がかかる
- ルート検索する場合、目安時間に×1.25倍してバスでの移動時間を割り出す
- バスを連続して運転して良い時間は4時間まで、4時間以内に最低30分の休憩時間を設ける
- 渋滞などを加味し、できれば2時間ごとに10~15分程度の休憩時間を設ける
- 貸切バスを利用する場合、移動時間+休憩時間を含めた行程を考えること
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