福山自動車時計博物館には古い時計も保存

こんな博物館みたことない!触って、乗って、写真もおけー「福山自動車時計博物館」

こんにちは!今回は臨時でレポーターを務める編集部員Nです。

つい先日、私が担当するサイトマタニティフォト専門サイト「フォトハグ」という媒体で広島へ出張が決まり、編集部Iに移動手段として夜行バスの相談したところ・・・

「新幹線で行って1泊して、福山にあるおもしろそうな博物館を取材してきて!」
と、頼まれてしまいました。

N:「えーー遠いところはヤダな(バスに興味ないし)・・・」
I:「バスだけじゃなくて、時計も展示してあるらしいよ」
N:「なにっ!? じゃあ行く(時計は好き)」

ということで、日帰り出張から急きょ、1泊2日に変更して「福山自動車時計博物館」を(ついでに)取材をすることになりました!

広島出張に行ってきます

行ってきまーす!

とりあえず、呉に向かいます。

呉に向かって移動

これから貸切バスとは全く関係ない仕事なので以下、割愛・・・。

仕事終了後、ホテルへチェックイン。
福山市内で1泊し、翌日、博物館取材をします。

あれれ??へんだな・・・

出張のはずが、カバンの中になぜか、釣り竿が・・・!!

福山のホテルにチェックイン

まあ、いいか。

釣りをしろという天からの指令だ。
ありがたく従うことにしよう!
さっそく釣りポイントまで向かいました。(バスはバスでも、シーバス♪)

釣りポイントへ

釣れなかった・・・。

徳島ラーメン食べて寝る

徳島ラーメン食った→寝る→太る、終了。

バスマニアなら必ず知ってる、実は有名スポット?!おさわりし放題!めっちゃ楽しい博物館じゃぁないか!

さて、翌朝、博物館オープンと同時ぐらいに到着。

福山自動車時計博物館
バスマニアでここを知らないとモグリです!

私は知りませんでしたが、この博物館、バス好きの間ではかなり有名なところだそうです。

さっそく中へ入ってみましょう!

博物館の中の様子
館内にはヴィンテージものの車や時計、日常生活品がずらり

博物館の中にぎっちぎちに並ぶ古い車。

外の屋根付きスペースには見たこともないような古い消防車が展示されています!
これは大変貴重なものなのではないでしょうか?

博物館の外にも展示があります
外にも展示品があります

展示品はなんと!触り放題、乗り放題(一部を除く)、写真の撮り放題です。
しかも、お客さんがまだいらっしゃらなかったので、館長(能宗孝さん)自らマンツーマンで説明に来てくれて、いろいろお話をうかがうことができました。

N:
「そもそもこの博物館を始めたきっかけはなんだったんですか?」

館長:
「小さい頃から機械いじりが好きだったんですよー。
その後、昭和40年頃にアメリカ留学をしまして、現地でまだまだ乗れる高級車が、投げ捨てられているのをみてびっくりしました。

日本ではまだ1家に1台、車がない時代。
これはいかんと。

古い車を保存して、たくさんの方に親しんでもらえるようにしたいと思ったのがきっかけです。

それから、アメリカで古い和時計がミュージアムに保存されているのを見ました。

日本のものなのに、海外で大切に保存されている。
これもちょっと寂しいと思いまして、古い時計の収集も同時に始めました」

N:
「なるほどー。だから、車と時計の博物館なんですねー」

福山自動車時計博物館には古い時計も保存
館内には古い時計もたくさん

館長:
「せっかく”古き良きもの”を残していくのだから、建物や建築資材も古いものを活用して行こうと考えました。

博物館の建物は、小学校の校舎に使用されていた木材を譲ってもらい、昭和39年頃から倉庫として利用していました。

博物館はその倉庫を再利用したものです」

博物館のオープンは1989年(平成元年)7月4日。
毎年、開館日に近い土日でボンネットバス試乗会などのイベントを開催しているそうですよ~。

甦るボンネットバス

実は、福山自動車時計博物館では、古いものを展示するだけではなく、館長はじめ、高い技術力をもったスタッフにより、ボンネットバスのレストア(再生事業)も手掛けています。

全国のバス会社などから譲ってほしいと頼まれて、新しく甦ったボンネットバスは、各地で活躍中。

例えば、豊後高田市のボンネットバス・いすゞBX141(1957年式・北村製作所・2009年当館再生)
福島県・磐梯東都バス運行のいすゞBXD30(1966年式・帝国自動車工業・元 江若交通・2003年当館再生)
鳥取県・岩美町(運行管理 日本交通)のボンネットバス・いすゞBXD30(1966年式・富士重工業)
鞆鉄道のボンネットバス・いすゞBX341(1958年式,新日国工業)などなど。
見かけたという方も多いのでは?

現在、博物館に残されているナンバープレート付の3台を紹介しましょう。

下の写真のボンネットバスは、ニッサンU690(1963年式・渡辺自動車工業)。

ボンネットバスのレストア
ナンバー付のボンネットバスは現在3台

1996年12月10日に、元九州産業交通(熊本県)所有のいすゞBXD30(1963年式・松本車体製作所)を初めて再生。
その後、20台レストアしています。

こちらは、日野製ボンネットバスの保存車両最古、日野BA14(1958年式・東浦自動車工業)。
元土佐電気鉄道のボンネットバスの廃車体をレストアしたものです。

日野BA14(1958年式)

再生後、コンサートPR用にブリキのおもちゃのようなカラーリングに塗り替えたそうです。

日野BH15(1961年式)

元羽後交通のボンネットバス、日野BH15(1961年式・帝国自動車工業)。
正面の連続窓、当時は大変モダンで斬新だったようです。
実は日野のボンネットバス、保存車両4台と大変希少なもの。

レストアする前の画像はこちら!

日野ボンネットバスレストア前
(写真提供:福山自動車時計博物館)

みごとな甦りっぷりです!

こちらの3台は動態保存なので、イベントなどでパレードに参加したり、期間限定で試乗会なども行っているそう。

団体で来館する場合、事前に相談&予約すれば、バスの中を見学したり、無料で試乗もOKとのこと!
ぜひ、お願いしてみてはいかがでしょうか?

日本でも珍しい「乗って、見て、触れて、写真も撮れる、体験博物館」

商用車やバスなどは、価値があるものとはみなされにくいもの。
それが、大切に保存されているのにとてもびっくりしました。

下の写真はチチヤス(株)さんから寄贈された「トヨタBM改木炭車」です。

古い商用車も保存
トヨタBM改木炭車
(写真提供:福山自動車時計博物館)

戦時中「ガソリンの一滴は血の一滴」といわれ、石油不足の中、木炭車に改造され、牛乳配達や飼料運搬などに活躍したトラックがあったことを伝える再現車。

館外にあるバスの他、館内には乗用車やオート3輪、2輪車なども展示されています。

館長が時計の修理に戻ってしまったので

福山自動車時計博物館の館長

ここからは私が館内のご案内をしましょう!

クロスリー・レーシングカー

こちらの車は「クロスリー レーシングカー」です。
1943年(昭和18年)式でアメリカとしては異例のミニタイプ。
製造したクロスリーは、この他、セダン、ステーションワゴン、バン、スポーツモデルの車などさまざまな車を製造し、成功を収めました。

あ、あちらにアメリカからきたっぽい観光客がいるようです!
さっそく、インタビューを試みてみましょう。

N:「あのー。どちらからいらっしゃいましたか?(日本語)」

蝋人形も展示されています
プレスリーとジェームス・ディーン似の二人

アメリカ人らしき観光客:「・・・・」

N:「返事がない、屍のようだ・・・。いや、蝋人形でした」

T型フォードスピードスター

お次はT型フォード スピードスター。
年式は1915年(大正4年)で、アメリカ・フォード車のもの。
初めて大量生産できた車ということで、19年間で1,500万台もつくられたそうです。

ダットサン(日産)

そしてこちらのオープンカーは、ダットサン フェートンです。
フロントグリルが心臓のカタチをしていたことから、ハート形フェートン(4人乗りの幌付オープンカー)と呼ばれました。
1935年(昭和10年)、日産自動車の製造です。

ダットサンのハンドル

美しい!美しい!!メイド・イン・ジャパン。

ダットサン・フェアレディSPL213

ダットサン フェアレディSPL213は、ダットサン211のシャシーに架装したオープンン4シーターの輸出専用車。
1961年(昭和36年)、日産自動車製造。
主にアメリカへ輸出されたそうです。

トライアンフ TR4は、1963年(昭和38年)スタンダードトライアンフ(イギリス)製造。
バイクだけではなく車も作ってたんですねー。

トライアンフ(イギリス)

ミケロッティデザインによる新しいボディ。
’61年~65年1月まで40,253台が生産されています。

ベンツ・レプリカ(1928年式)

ベンツSSK・レプリカ(ガゼール)。
年式は1929年(昭和4年)で、博物館に保存されているこちらは平成元年にマイアミでボディやシャシーが作られ、カリフォルニアで組み立てられたものです。
その後、平成2年に輸入されたフォードピントのエンジン、足回りを利用しています。

ベンツのエンブレム

あっ!またまたアメリカ人発見。
どうやら、軍関係の方らしいです。

マッカーサー元帥

あのぉぉ・・・もうぉいいですね。

このほかにも貴重な車がいっぱい!

ジープスター(アメリカ・ウイリス社)
1949年(昭和24年)式、民間用ジープスター
ダイムラー・ベンツ社(西ドイツ)
1954年(昭和29年)式、メルセデスベンツ170S-D

国産の車では・・・

三菱自動車工業
1966年(昭和41年)式、三菱ミニカ360
富士重工業株式会社
1964年(昭和39年)式、スバル360 K111

こちらはちょっと珍しい、スポーツカーみたいな2人乗りキャビン!

東洋工業株式会社
1962年(昭和37年)式、マツダK360

そしてさらに貴重な再現車、マツダ号PB型三輪乗用車。
通称、三輪タクシーです。

マツダ号PB型三輪乗用車(再現車)

戦後の復興期に2年間のみ生産され、現存するオリジナル車両はないといわれている幻の1台。

マツダの三輪タクシー運転席

広島タクシーの協力の他、東洋工業にお勤めされていた試作板金担当の方などの記憶と技術を頼りに再現。
三輪トラックマツダ号LB型(1952年式)をベースに、木骨鉄板張りの車体を架装し、約半年の歳月をかけて手作りしたそうです!

う~ん。スゴイ。

この情熱、皆様にも伝わりましたでしょうか?

さて、後半では、車以外の展示物や福山自動車時計博物館を立ち寄り先に加えた楽しい広島バス旅行プランなども提案しちゃうぞー。
どうぞ、お楽しみに!

■写真提供・取材協力
福山自動車時計博物館

〒720-0073 広島県福山市北吉津町三丁目1番22号
http://blognews.facm.net/
TEL:084-922-8188

<開館時間>9時~18時、年中無休
<入館料>
大人900円、中高生600円、3歳~小学生300円
*15名以上の団体は割引あり。
*毎週土曜日は、高校生以下無料。
<アクセス>
JR福山駅北口より徒歩で約12分、タクシーで約5分
JR福山駅南口・7番バス乗り場より向陽循環線で「北吉津住宅」まで170円
山陽自動車道・福山東ICより車で約15分
<駐車場>
無料、大型バス駐車可

※団体の場合、事前に予約するとスムーズです。
また、あらかじめリクエストすれば、ボンネットバスに乗ったり、写真撮影もOK。
無料で試乗もできるので、ぜひご相談ください。

「お盆のボンネットバス試乗会」開催!!

試乗予定のバス
(写真提供: 福山自動車時計博物館)

2016年8月13日(土)~15日(月)までボンネットバスに無料で乗車できます!
(博物館への入場料は別途かかります)
試乗するバスは日野BA14(東浦自動車工業・1958年式)を予定。
(整備状況により、変更の可能性あり)
福山城跡周辺約4kmを周回する約20分のコースを運行します。

※乗車は無料ですが、別途入館料が必要
(ただし13日(土)は高校生以下は入館料無料)
※運行予定時刻は11時~16時までで随時発車(所要時間約20分)

詳しくは博物館のホームページをご覧ください!

※料金やサービス等は2016年当時のものです。最新の情報は公式ホームページを参照してください。

この記事を書いた人
バス観光マガジン編集部 編集ライター

バス観光マガジンの中のヒト。貸切バスについての基礎知識やバス旅行のヒント、バスファンのための情報など、バスに関する楽しいコンテンツを日々お届けします。

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