東京の人気スポットと観光バス駐車場情報【府中市・国分寺市・多摩市編】
多摩地域東部に位置する府中市、中部に位置する国分寺市、南部に位置する多摩市。東京のベッドタウンとして人気のエリアですから、あらためて観光に行くというイメージはないかもしれません。
古代には国府が置かれ、徳川家康の鷹狩り場として有名な府中市、東京のへそといわれる国分寺市、サンリオピューロランドやジブリの聖地として人気の高い多摩市を取り上げ、おすすめ観光スポットをご案内。貸切バスで訪れた際の駐車場についてもご紹介したいと思います。
府中市・国分寺市・多摩市の歴史と空港までのアクセス
府中市は645年の乙巳(いっし)の変以降、武蔵国の国府が置かれ、政治や経済、文化の中心地として栄えてきた歴史があります。江戸時代には宿場町として栄え、明治以降は郡役所が置かれるなど、多摩地域の中心地。
国分寺市は甲州街道の府中宿から北上する官道(東山道武蔵路)で都につながっおり、741年に聖武天皇の命により建立された国分寺(武蔵国分寺)がここにあったことでその名前が付けられています。
多摩市は都心への通勤に便利なベッドタウンとして開発・発展。多摩町から多摩市へと変わったのが1971年(昭和46年)で、市の南部地域には多摩ニュータウンが広がっています。
羽田空港まで移動する場合は、府中市内から貸切バスを利用して約42㎞、所要時間で約1時間。成田空港までなら約100㎞で2時間ぐらいです。
府中市の人気観光スポット&アクティビティ
府中市郷土の森博物館
府中市郷土の森博物館は、約14万㎡の敷地全体で府中の自然や地形、風土の特徴を表現し、野外を含めた「森」全体を博物館とした施設。
植物館本館、プラネタリウム、復元建築物、公園で構成されており、時期によってはさまざまなイベントも開催されています。旧三岡家長屋門をくぐると「ふるさと体験館」があり、昔遊びや手作りのものをつくったり、遊んだりできるので大人も子どもも楽しめます。
大國魂神社
大國魂神社は武蔵国の守り神として大國魂大神(おおくにたまのおおかみ=出雲の大国主神と御同神)を祀ったのが始まりといわれている神社で、武蔵国の総社であり、東京五社の一社でもあります。
平安末期には著名な六か所の神社(小野大神・小河大神・氷川大神・秩父大神・金佐奈大神・杉山大神)を合祀して「武蔵六所宮」と呼ばれるように。その後も武将たちの信仰も集め、徳川家康が関が原の戦いや、大坂の陣の戦勝祈願成就の御礼として馬場を献上し、本殿や拝殿、楼門を修築しています。
毎年5月に行われる例大祭「くらやみ祭」が有名で、約80万人の観光客で賑わいます。品川海上禊祓式(汐汲み・お浜降り)から最終日の神輿還御までの7日間に行われる行事は、都指定無形民俗文化財に指定。
「くらやみ祭」の由来は、深夜に街の明かりを全て消した暗闇の中で神輿渡御が行われていたことからそう呼ばれています。
上写真は歴史作家・関裕二先生の新潮講座「天武天皇と聖武天皇の夢の跡〜武蔵国国府と熊野神社古墳をめぐる旅〜」に参加した時の写真。「野口の仮屋(東京都府中市宮西町2-17-4)」とは、大國魂大神(大国主命)が初めて武蔵国(府中)を訪れた際に泊まられた野口家があった場所です。
大國魂大神(大国主命)が、ある民家に宿を乞うたところ断られ、野口家を訪ねてきました。その晩、ちょうど出産中でお産の穢れを申し出たところ、「お産は決して忌まない」と言ったので丁寧におもてなししたという伝承があるそうです。
野口家の子孫は現在も「野口酒造店」として、酒屋さんを営んでおり、「くらやみ祭」の時は神主を御祭神に見立てて、野口家当主から茶、濁酒、清酒、赤飯の順で餐応する儀式が行われています。
大國魂神社に参拝する際は、こちらにもぜひ訪れてみてください。
府中競馬場と滝神社(大國魂神社 境外末社)
府中といえば真っ先に思い出すのが府中競馬場、正式名称は東京競馬場です。1933年(昭和8年)11月に開設され、それまであった目黒競馬場から移転させたのが始まりです。
日本ダービーやジャパンカップなどのビッグレースが開催され、施設内にはフードコートやキッチンカーなどが出店。コース中央に広大な芝生エリアがあり、休日は家族連れがピクニックに訪れることも。
乗馬体験ができる乗馬センター、馬の博物館、JRA競馬博物館、ローズガーデンなどもあり、競馬を楽しむ以外にもさまざまなエンタテイメントが用意されています。
馬好き、競馬好きの方ならぜひ足を運んでほしいのが「滝神社」。
大國魂神社の境外末社で、ご祭神は加茂別雷命(かもわきいかづちのみこと)・玉依姫命(たまよりひめのみこと)・加茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)。お社の東側にある滝は、水が絶えることがないということでその名で呼ばれているそうです。
「くらやみ祭」の行事の一つ、「競馬式(こまくらべ)」に出場する馬と騎手もここで清めていたとのこと。現在の競馬式では、JRAの馬が神馬として活躍しています。
このため、JRAの騎手たちも瀧神社へ参拝しており、お社の横には有名な騎手たちのサインが奉納されているので、そちらもぜひチェックしてみましょう。
ちなみに、府中競馬場西門近くに競走馬の供養のために建てられた「馬霊塔」があり、数々のレースで活躍した名馬たちの墓石も。ここの馬頭観音は目黒から競馬場が移転してきた際に、一緒にお引越ししたものだそうですよ。
サントリー武蔵野ビール工場
サントリー武蔵野ビール工場は、松任谷由実さんの「中央フリーフェイ」で“右に見える競馬場、左はビール工場”として登場することで有名。公式ホームページからガイドツアーを予約すれば、ビールの製造工程を見学できます。
製造工程見学の後は、プレミアム・モルツの試飲もできます。工場直送ビールなどが購入できるショップでお土産を購入して帰りましょう。
国司舘と家康御殿史跡広場
「国司舘(こくしのたち)と家康御殿史跡広場」はJR府中本町駅のすぐ前に2018年(平成30年)整備された史跡広場。飛鳥~平安時代に武蔵国を収めた行政機関の長、国司の居室兼執務室があった場所です。
発掘調査成果や建築史学の比較結果に基づき、国司舘の1/10復元模型が建てられています。また、江戸時代には徳川家康が鷹狩りをする際に宿泊、休息した府中御殿が置かれた場所でもあり、歴史的に重要な場所。
VR専用スコープの貸出があり、国司舘及び家康御殿のイメージを臨場感のある映像で楽しむことができます。歴史好きなら必見のスポットです。
国史跡武蔵府中熊野神社古墳
歴史好きなら見逃せないもう一つのスポットは国史跡武蔵府府中熊野神社です。ここにあるのが国内で3例(奈良、静岡と府中)しかないといわれる「上円下方墳(じょうえんかほうふん)」と呼ばれる遺跡。
古墳時代の終わり頃に造られるようになったもので、四角い墳丘の上に丸い墳丘を重ねたような形をしています。石が葺かれているいるもののうちでは最大規模で最も古いとされています。
併設されている「国史跡武蔵府中熊野神社古墳展示館」では、古墳の実物資料や発掘された鞘尻金具のレプリカ(本物は府中市郷土の森博物館)、石室の入り口模型も展示しています。
復元された石室もあり、中に入ることもできますよ。
国分寺市の人気観光スポット&アクティビティ
東山道武蔵路跡・武蔵国分寺跡など
国分寺市の地名は741年(天平13年)に聖武天皇の国分寺建立の詔により、全国に建立された「国分寺」に由来しています。武蔵国では国分寺崖線沿いに国分寺がおかれ、その規模は全国でも最大級。
西国分寺駅を降りるとすぐ目の前に都と各国府を結ぶ古代道路・七道の一つ「東山道武蔵路跡」があります。
東山道武蔵路は上野国(現在の群馬県)から南下して武蔵国府に至る往還路(東山道の支路)。発掘調査の結果、幅12mの道路跡が台地上から谷部にかけて490mの長さで確認されています。
現在、上写真のように歩道形式で保存しているので、ぜひ駅から歩いてみましょう。
すぐそばには、谷部へ下る切り通しの部分の遺構平面レプリカを野外展示。古代の人々がこの道を行き交った様子が目に浮かぶようですね。
古代官道「東山道武蔵路」沿いの東側に僧寺、西に尼寺が建設されました。国内でも貴重な史跡として武蔵国分寺跡は国指定史跡に指定。
本尊を安置する建物「金堂跡」、経典の講義などが行われる「講堂跡」、「鐘楼跡」、「中門跡」など、かなりの規模を誇ったことがわかります。
上の写真は「金字金光明最勝王経」を安置した当時の重要な施設「七重塔」跡。3間(約10メートル)四方の礎石建物で、高さは約60メートルほどあったと推定されています。
武蔵国分尼寺は東山道武蔵路の西側に建立されました。公園として整備され、平成19年「日本の歴史公園100選」に選定。
公園には尼寺の主要伽藍の規模、基礎工事の様子を見学できるように、堀立柱堀の一部復元や、東門、中門の位置表示、尼坊の礎石復元、推定金堂跡の基壇復元、基壇版築のはぎ取り標本の観察施設などがあります。
「医王山最勝院 国分寺」「おたかの水湧水園」「史跡の駅 おたカフェ」など
医王山最勝院 国分寺は真言宗豊山派の寺院。ご本尊は薬師如来です。聖武天皇の詔で建立された武蔵国国分寺の後継寺院。
境内には万葉植物園や仁王門、薬師堂などがあります。
板金葺の屋根で、江戸時代の建築様式をよくとどめた「国分寺楼門」。三間一戸の楼門で、2階には十六羅漢像(現在13体)を安置しています。
国分寺の東側敷地一帯は史跡に指定され、国分寺市立歴史公園として整備。お鷹の道は、江戸時代に尾張徳川家の御鷹場として指定されたことから、「お鷹の道」と名付けられました。
崖線下の湧水が野川にそそぐ清流沿いの小径を遊歩道として整備。近くには「真姿の池湧水群」や「おたかの道湧水園」があります。「史跡の駅 おたカフェ」は、散策に疲れたときに気軽に休憩できる場所。
トイレ休憩や食事、お買い物などで賑わっています。
武蔵国の歴史をたどるなら、史跡武蔵国分寺跡の出土品を展示する「武蔵国分寺跡資料館」や「国分寺市文化財資料展示室」もぜひ訪れてみましょう。
「国分寺市文化財資料展示室」では、武蔵国分寺を営繕する施設(修理院 すりいん)と考えられる鍛冶工房跡が見つかった市立第四中学校内から出土した瓦、土師器、須恵器、灰釉陶器等の土器、鉄製品などを展示しています。
多摩市の人気観光スポット&アクティビティ
聖蹟桜ヶ丘
聖蹟桜ヶ丘といえば、ジブリ映画「耳をすませば」の聖地として有名。映画のモデルとなった「いろは坂」は主人公の月島雫が通った図書館があるという設定でした。
駅周辺や桜ケ丘のロータリー周辺、金毘羅宮も聖地とされており、駅で聖地めぐりが楽しめる地図などが配布されているそうですよ!
サンリオピューロランド
海外からのお客様からも人気のサンリオキャラクターたち。カワイイアトラクションやキティちゃんと記念撮影ができたり、本格的なショーが楽しめる屋内型のテーマパークとして人気を博しています。
最近では小さなお子様だけではなく、サンリオファンやアニメ好きの若い世代から支持を集めていますよ。団体向けのパーティなども企画可能ですので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
東京都立埋蔵文化財センター
4市にまたがり、開発された多摩ニュータウン。その開発過程で発掘された成果を所蔵・展示している「東京都埋蔵文化財センター」は1985年(昭和60年)に設立されました。
多摩ニュータウン遺跡内で見つかった土器や石器類の出土遺物を展示するホールや遺跡庭園「縄文の村」などがあります。
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府中市・国分寺市・多摩市周辺の観光バス乗降所&駐車場
品川区・大田区周辺は観光バスが乗降できる場所、駐車可能な台数が限られています。停められない場合は回送になります。
【観光バス駐車場】
(1)武蔵野の森公園第一駐車場・第二駐車場(要予約)
住所: 第一駐車場 東京都府中市朝日町3-5-12/第二駐車場 東京都三鷹市大沢5-7-2
駐車可能台数:-
時間:24時
料金:1時間まで1,000円、以降30分ごとに500円
※第一駐車場はマイクロバスのみ、大型バスは第二駐車場を予約すること
問合せ先:第一駐車場 0422-32-4682/第二駐車場 0422-32-4682
(2)府中市郷土の森博物館駐車場(要問合せ)
住所:東京都府中市南町6-32
駐車可能台数:6台
営業時間:9時~17時
料金:無料
問合せ先:博物館事務所 042-368-7921
(3)大國魂神社駐車場(要問合せ)
住所:東京都府中市宮町3-1
駐車可能台数:-
営業時間:6時30分~17時
※神社へ参拝される方のみ駐車可能
料金:無料
問合せ先:社務所 042-362-2130
(4)サントリービール武蔵野工場駐車場(要問合せ)
住所:東京都府中市矢崎町3-1
駐車可能台数:-
営業時間:9時30分~17時
料金:無料
※ビール工場見学の方のみ、事前に問合せが必要(駐車台数に限りがあるため)
問合せ先:042-360-9591
現地で観光時間を取りたい場合は、最寄りまで送ってもらい、バスは別の場所で待機もしくは回送となりますので、あらかじめ承知おきください。
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