阪神・淡路大震災を語り継ぐ場所を視察、和歌山から日帰り送迎バス料金は?
社員研修や自治体の視察、ゼミ合宿、研究室の合宿プランとして、被災地の視察を希望する場合があります。そんな時は、現地出発の日帰りで計画することが多いですよね。
そんな時に便利なのが貸切バスです。現地の事情に詳しいプロの運転手付きで送迎してもらえるので、知らない土地でも安心してお任せできます。
今回は兵庫県の被災地を視察したいという要望に合わせた視察プランとして、おすすめの場所を大特集。バス料金の目安も併せてお伝えします。
阪神・淡路大震災関連施設視察モデルコース
阪神・淡路大震災が起きたのは1995年1月17日。戦後初めてといわれている大都市直下型地震は、大勢の人の命を奪い、生活基盤を大きく揺るがしました。
2023年、発生からすでに28年という歳月が流れましたが、風化させることなく次の世代へ受け継いでいくための「阪神・淡路大震災1.17のつどい」が毎年行われています。
今後も首都直下型地震が発生する可能性は十分にあるため、現地視察は有効な対策手段。現地でバスをチャーターし、効率よく巡るのがおすすめです。
今回は実際に依頼のあった和歌山県出発で神戸へ向かうモデルケースをベースに、バス料金相場を計算してみました。ぜひ参考にしていただければと思います。
<阪神・淡路大震災関連施設視察モデルコース>
▼07:00 国道424号線沿い(和歌山県・井ノ口周辺)
|途中トイレ休憩1回
▼10:30 北淡震災記念公園着、13時30分発
▼14:30 人と防災未来センター着、16時30分発
|途中トイレ休憩1回
▼19:00 国道424号線沿い(和歌山県・井ノ口周辺) 帰着
■日帰り貸切バス料金目安
(12時間・ 280㎞利用・税込)
・大型観光バス 163,086
円~
・中型観光バス 136,136
円~
・マイクロバス 116,424
円~
※利用時間が運転手1日の拘束時間上限を超えるため、ドライバー2名体制になります。
和歌山を含め、関西エリア出発の貸切バス料金の目安は以下の記事も参考にしてください。
現地視察用に貸切バスをチャーターする場合のポイント
貸切バスは乗車人数により、大型バス・中型バス・小型マイクロバスと3種類の大きさのバスがあります。それぞれを簡単に紹介しましょう。
大型バス(正座席45席・補助席8~10席)
大型バスはバスツアーなどにもよく利用されている観光バスです。正座席は45名、補助席を利用して53~55名乗車できるタイプが主流。
まれに送迎用として60人乗り大型バス(正49+補11)もありますが、スクールバスなどに利用されているため、貸切できることはあまりないのが現状です。人数が多い場合は、大型バスとマイクロバスを1台ずつレンタルするか、大型バスと中型バスを1台ずつレンタルするのがおすすめです。
中型バス(正座席27席・補助席なし)
中型バスは少ない人数で旅行にでかける際に便利な観光バスです。正座席は27名で原則的に補助席はついていません。 バスの座席数が29席を超えると、高速道路料金区分が大型バスと同じ料金になってしまうからです。
まれに送迎用として31人以上乗車できる中型バスもありますが、スクールバスなどに利用されているため、貸切が難しいのが現状です。人数が多い場合は、大型バスを1台借りるのがおすすめです。
小型マイクロバス(正座席20~21席・補助席5~6席)
小型マイクロバスは最も小さなバスのサイズ。視察や結婚式(冠婚葬祭)の送迎などでよく利用されています。 補助席を利用して25~26名乗車できるタイプが主流。
運転手なしのマイクロバスレンタルの場合、定員数は29名乗りですが、運転手付きの貸切マイクロバスは助手席を利用できないことと、バス会社ごとにオリジナルの仕様になっているので、定員数が少なくなります。
また、小型観光バスタイプも運転手付きでレンタル可能ですが、バスそのものの製造が終了しているため、所有しているバス会社が少なくなっています。借りる場合に値段が高くなる可能性もあるので、ご注意を。
マイクロバスよりもサイズの小さなコミューター(ミニバス)については、所有しているバス会社が少ないことと、バスのレンタル料金がマイクロバスと全く同じです。こちらはマイクロバスのご利用をお願いします。
貸切バスの見積り料金は、車両・運転手・ガソリン代・車両保険代を含めた金額です。それ以外の経費(高速道路通行料金、駐車場代など)は実費となりますので別途予算として考えておきましょう。
貸切できるバスの大きさ・定員数については以下を参考にしてください。
貸切バス乗車人数比較 | 大型バスの定員 | 中型バスの定員 | 小型バスの定員 | マイクロバスの定員
阪神・淡路被災地視察おすすめスポット
阪神・淡路大震災が起きたのは1995年1月17日の早朝。すでに26年の時が流れ、神戸の町は復興を遂げていますが、まだ当時の名残やメモリアルスポットがあります。
今後も大きな震災が起きることはまず間違いありません。いざという時にどのように行動するかは、各個人の備えですが、過去の震災に学ぶことはとても大切なこと。
国や行政に任せきりにするのではなく、自治体や町単位でどのように対応するのかを視察しておくのも重要です。今回は、和歌山県発で日帰り視察が可能な場所を厳選してご紹介します。
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター
阪神・淡路大震災の歴史や記憶を語り継ぐ場所として作られた「人と防災未来センター」。実験やゲームを通して防災・減災を学ぶ体験フロアや震災関連の資料を集めた震災の記憶フロア、震災の追体験ができるシアターなど、映像やVRなどを駆使して迫力ある展示が注目されています。
10名以上、20名以上の団体の場合、語り部や防災セミナーなどの追加オプションを用意。校外学習・修学旅行の行き先としてもおすすめです。
また、自治体や町内会、企業向けの災害対策・防災政策の立案、推進に向けた災害対策専門研修も実施。防災への実践的な知識が身に付き、どのように備えたらよいかをわかりやすく体系的に学べます。
<基本情報>
人と防災未来センター
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2
問い合わせ先:078-262-5050
営業期間:9時30分~17時30分(入館は16時30分まで)、毎週月曜休み(祝日は翌日)、年末年始など
※時期により異なる
入館料:大人600円、大学生450円、高校生以下無料
※東館のみの入館料は大人300円、大学生200円、20名以上の団体は割引あり
予約:団体は要予約
バス駐車場:要予約・無料
ふたば学舎(神戸市立地域人材支援センター)
1929年に神戸市長楽尋常小学校から分離し、神戸市二葉尋常小学校として開校。戦災・震災を乗り越えてきた二葉小学校ですが、2008年に校舎としての歴史を終えました。
現在は貸し教室として地元から活用されています。
阪神・淡路大震災の時には、大規模な火災が発生。二葉小学校のすぐそばまで炎が迫ってきましたが、幸いなことに無事でした。
震災当時は避難所として活用され、現在では震災体験学習を行う場として活用されています。小中高校生を対象とした無料プログラムの他、大学生や社会人、一般の観光客向けにも震災体験学習が可能(1人あたり2,000~3,000円)。
震災時にどのように行動すべきか、備え方などを実体験に基づく実践的なプログラムですので、町内会単位での防災教育にもおすすめです。
<問合せ先>
ふたば学舎
住所:兵庫県神戸市長田区二葉町7-1-18
問い合わせ先:078-646-8128
開館時間:9時~21時(日祝日は17時まで)、月曜休館(祝日は翌日)、年末年始休み
バス駐車場:要問合せ
神戸市立こうべまちづくり会館・震災資料保管庫
こうべまちづくり会館は1993年11月にオープン。住民主体によるまちづくり活動の拠点としてつくられましたが、震災時には被災者を受け入れ、復興まちづくりの支援拠点として機能してきました。
震災体験を街歩きやクロスロードゲーム、体験談を聞くなどの防災学習が可能な「神戸で学ぶ防災学習」を、神戸防災技術者の会(K-TEC)と共同で開催。阪神・淡路大震災の記憶と教訓を伝えるとともに、被災地の支援活動や防災・減災に関することを学べる機会を提供しています。
さらに震災資料保管庫では、阪神・淡路大震災で被災し損傷した高速道路の構造物を保管・展示する大変貴重なスポットです。また、被災の概要や阪神高速道路の復旧の取組みを映像や写真パネルなどで紹介しています。
小中高校生の校外学習にはもちろん、大学の研究室や自治体、専門技術者などの視察におススメのスポットです。
<基本情報>
● こうべまちづくり会館
住所:兵庫県神戸市中央区元町通4-2-14
問い合わせ先:078-361-4523
開館:9時30分~18時、毎週水曜・年末年始休み
駐車場なし
●震災資料保管庫
※2021年10月現在は見学中止
神戸港震災メモリアルパーク
被災したメリケン波止場の被災部のうち、約60mの区画をそのままの状態で保存・整備した公園です。神戸港の被災の状況、復旧の過程などを記録した模型や映像、写真パネルなども展示しており、当時の状況を目の当たりに体感できます。
この他にも震災で犠牲になった方々のお名前を刻んだ「慰霊と復興のモニュメント/1.17希望の灯り」、阪神淡路大震災で全壊した後、復元されたレストラン「旧神戸居留地十五番館」、神戸市内を見渡せる「神戸市役所24階展望ロビー」など、いかにして神戸の町が復興を遂げたかを実感できるスポットを合わせて見学するのもおすすめ。
また、2017年の神戸開港150周年を記念し、メリケンパーク内に「BE KOBEモニュメント」を設置。人気の撮影スポットにもなっています。
<問合せ先>
神戸震災メモリアルパーク
住所:兵庫県神戸市中央区波止場町
問い合わせ先:078-321-0085
神戸市内は観光バスが駐車できる場所が限られています。以下の駐車場・乗降場所をご利用ください。
◆ハーバーランド バス駐車場
電話もしくは、WEBにて要予約
住所:神戸市中央区東川崎町1丁目9番
電話::078-360-1007 (平日9時~17時)
営業時間:10時~22時
料金:3時間まで3,000円、以降1時間ごとに1,000円
駐車可能台数:11台
◆かもめりあバス駐車場
泊まりのみ要予約
住所:神戸市中央区波止場町6番地
電話:078-351-6310
営業時間:8時~19時(入庫は19時まで)
料金:2時間まで1,500円、以降1時間ごとに500円
※泊まりは19時~翌8時まで4,000円
駐車可能台数:20台
◆メリケンパーク臨時バス駐車場
予約不可
住所:神戸市中央区波止場町5
電話:0120-72-8924
営業時間:24時間出入庫可
料金:2時間まで1,500円、それ以降1時間ごとに500円
駐車可能台数:10台
◆ポートターミナル駐車場
電話で要予約
住所:神戸市中央区新港町4番5号
電話:078-327-3313
営業時間:24時間
料金:1日2,040円
駐車可能台数:18台
◆北野工房のまち駐車場
FAX(078-221-6869)もしくはWEBにて要予約
住所:神戸市中央区中山手通3-17-1
電話:078-221-6868
営業時間:24時間
料金:1時間まで1,600円、以降30分ごとに800円
駐車可能台数:8~16台
◆新神戸駅前駐車場
短時間利用は予約不要、1泊は要予約
住所:神戸市中央区加納町1-3-1
電話:078-241-3570
営業時間:6時~22時30分
料金:20分まで無料、1時間まで1,030円(日祝1,130円)、以降30分ごとに100円
駐車可能台数:7台
◆観光バス乗降車場(最寄り:北野異人館、生田神社など)
住所:神戸市中央区中山手通 山手幹線 東行き
※駐車不可
北淡震災記念公園・野島断層保存館
震災で現れた断層「野島断層」をそのままの姿で保存・展示した施設。断層によるさまざまな地形の変化が間近に観察できます。
震災体験館では兵庫県南部地震と東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の揺れを体験可能。活断層の真横にありながらほとんど壊れなかった地震に強い家としてメモリアルハウスがあります。
施設内には物産館やレストランも併設しているので、休憩スポットとしても活用できます。
<問合せ先>
北淡震災記念公園
住所:兵庫県淡路市小倉177
問い合わせ先:0799-82-3020
開館:9時~17時
入館料:大人730円、中高生310円、小学生260円
※団体割引あり
バス駐車場:50台分(無料)
▼関連コンテンツ
≫送迎バス貸切手配について
≫工場・店舗視察送迎におススメのバスタイプ
≫貸切バス(送迎バス)のキャンセル料は?
貸切バスは換気能力に優れた、コロナ禍でも安心・安全な移動手段!
兵庫県内には震災の経験を今に伝えるたくさんの貴重なスポットがあります。見るだけではなく、追体験・実体験を通じ、実践的な防災への備えを学べるのは大変貴重な機会です。
ぜひ、貸切バスを利用して、防災ツアーを企画してみてはいかがでしょうか。
貸切バスは、窓を開けなくても「外気導入固定運転」をすることで、約5分程度(マイクロバスで約6~7分)で車内の空気が換気できます。これは、窓が開かない新幹線と同等の換気能力を持つ移動手段。
各バス会社とも、新型コロナウイルス感染症対策に一生懸命取り組んでいますので、どうぞ安心してご利用ください。
バス会社の比較がポイント!