ローマの路線バスと無賃乗車
こんにちは。ローマ在住のHです。
ローマの路線バスを経営する会社が 倒産寸前というお話をしましたが、それに一役かっているのが乗客の無賃乗車ではないでしょうか・・。
ローマの路線バスには、100分乗り放題チケットがある
ローマの路線バスは 乗車、下車する際に 乗車券のチェックはしません。路線バスの通常の乗車券は 一律100分乗り放題のチケットです。
(注:この乗車券はレジャー施設の広告が入っていますが、ないものの方が主流です。)
乗ったらすぐに、車内にある刻印機へ。チケットの表を手前に、矢印を下にして刻印します。
無賃乗車を取り締まるものの、ちゃっかり逃げおおせる人も多い
でも、実際、刻印機を使ってる人を見るのは稀です。
定期を持っている人は刻印する必要はありません。また、既に一回、100分以内に刻印した人も、次の路線バスに乗るときは刻印する必要がありません。
時々(本当に時々)バスに乗ってくる 乗車券をチェックする職員が乗車してくると、すかさずクモの子を散らすように降りていく乗客が多いです。
何度か乗車券をチェックする職員たち(複数人で行動します)が、乗っている路線バスに乗車してきたことがありますが、常習犯なのでしょう、ちゃっかり逃げていきます。
逃げ遅れて止められてる無賃乗車の乗客は、年配の女性や学生風の若者、移民風の人など国籍、性別を問わずかなりな数に上ります。
無賃乗車が発覚すると 違反チケットが切られます!
罰金の額は5日以内に支払えば54.90ユーロ(約7250円/2017年10月13日のレート)。6~60日以内なら104.90ユーロ(約13800円/2017年10月13日のレート)です。
※罰金の情報はローマのバス会社アタック社のホームぺージ(http://www.atac.roma.it/files/doc.asp?r=3428)より。
問題なのはその罰金さえも踏み倒す人がいるそうです。
中には乗車券はちゃっかり持っていて刻印はせず、乗車券チェックの職員が乗ってくると素早く刻印している乗客もいます。
刻印機が壊れている場合も多いのですが、その場合、ペンで時間と日時を乗車券の裏に書きこむ必要があります。
大抵は刻印機が壊れていると、嬉しそうな顔をして チケット代が浮いたと喜んでいる人もいますが 乗車券チェックの職員に見つかれば罰金の対象になってしまうそうです。
無賃乗車根絶への道のりは険しい!?
バスのチケットがなければ、乗れないようにしてしまえばよいのですが・・・。そういう仕様のバスにするにもお金と手間がかかりすぎる、観光客が多いので、乗るのに時間がかかると交通渋滞を巻き起こす、という理由で実施になっていないようです。
経営難打開策のため、思いきって導入すれば、乗車券の販売収入と罰金で、必ず倒産の危機を脱せると思うのですが・・・。
いつまでたっても改善する姿勢が見られないのが不思議です。まあ、長年続く倒産危機の状態なのに 倒産には至らないことの方がもっと不思議ですね。
バス会社の比較がポイント!