炎上事故が多発しているローマの路線バス

今年に入って12件!?多発するローマの路線バス炎上事故

こんにちは。ローマ在住のHです。

この記事を書いた日(5月8日)にローマで路線バスが炎上する事故が2件も相次ぎました。

私が時々乗る路線のバス(63番)で、この事故が起こる前日にもこの路線に乗ったので
かなりびっくりしました。

ローマの市バスの会社であるアタック社は、町中を通らない郊外のバスに古い車両をあてがったりするのですが、この路線のバスは国会議事堂の隣を通るせいもあるのか、比較的いい車体が使われています。

実際炎上して爆発したバスの車体は、ローマの市バスでは比較的新しいモデル(メルセデス社Citaro、2003年製)の車両でした。

エンジンルームからの出火を訴えるも、なかなか停車しなかったバス

炎上した路線バスは、事故当時、満員の状態でした。

車体後方のエンジンルームがあるあたりから火が上がるのを見た乗客が、バスを停車するよう大声で運転手に呼びかけるもスルー。

前方の乗客や運転手には、火が見えていないのでそのまま走行を続けたそうです。

その後、バス車両後部にいる乗客たちの尋常でない叫びに、バスの運転手もおかしいと気づき停車してドアを開けました。

日本ではちょっと考えられない対応です・・・。

前方にいる乗客は「なぜバスが停車する必要があるのか」と降車するのを拒否する人もいたそうです。

車両後部から火が出ているのを確認した非番の軍警察の乗客が、状況のわかっていない乗客をバスから引きずり降ろさなければいけなかったそうです。

乗客避難後、みるみる炎に包まれ爆発するバス

乗客すべてが降りてから2分も立たないうちに、バスの下方からも火が出始め、だんだん強くなっていきました。

バス後方が火に包まれて炎上して間もなく、爆発がおきました。

乗客全員にケガはなかったのですが、バスが停車していた真ん前のお店にいた女性の店員さんが、外に逃げようとして顔や腕にやけどを負ってしまったそうです。

イタリア国会議事堂から500mほどしか離れておらず、テロではないかという見方もあったのですが、原因は電気配線のショートとみられています。

バス火災の原因は車両の老朽化とメンテナンス不足と言われていますが、この状況はかなり深刻です。

動画を見てみるとかなり激しく炎上し、真っ黒な煙が近隣の建物の壁に跡を残しました。

炎上、爆発する路線バスの映像(全国紙レプブリカ紙のYoutube動画より)

そして、バスの炎上事故はその日、1件だけに終わらず、ローマ郊外でもまた別のバスが全焼したそうです。

ローマバス炎上のニュースはこちらから確認できます。

この2件の炎上事故があって数時間後に、在イタリア日本大使館からの注意喚起のメールも来ました。
そのメールによると、同様のバス炎上事故は、本年だけで12件、過去2年間では48件発生しているということでした・・・。

私は路線バスを頻繁に使うので、ヒヤヒヤしながらバスに乗っています。

過去に「故障車両が続出!ローマの路線バス」という記事を書きましたが、天井のパネルが落ちてきたなんて、これに比べればまだ可愛い方ですね。

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バス観光マガジン編集部 編集ライター

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