三菱ふそう・エアロキングの貸切バス

2階建てエアロキング借りてみる?オノエン観光バスの貸切バスコレクション

中国製バス「オノエンスター」を輸入・販売しているオノエンジニアリング。国産バスにないプレミアム仕様の観光バスを2016年に発表して、注目を集めています。

今回、オノエンスターの取材でうかがった際、レアな貸切バスを発見!

せっかく激写してきたので、ど・どぉ~んとご紹介しちゃいますよ。

えっ?国産の2階建てバス「エアロキング」が貸切できちゃう!?

エアロキングとは、三菱ふそうがかつて製造・販売していた2階建てバス。

初めてのお目見えは、1983年の東京モーターショー。その翌年から販売をスタートし、2010年に生産終了となっています。

国産の2階建てバスとしては、日野自動車も同じ年に「グランビュー」(1988年で終了)を発売。この他、日産ディーゼル(現:UDトラックス)「スペースドリーム」(1990年で終了)と日産ディーゼルがヨンケーレ・モナコが協力して製造したもの(2000年で終了)があります。

当時は2階建てバスブームということもあり、導入するバス事業者が多かったようですが、日本の道路運送車両法で「車高は3.8mまで」と制限されているため、天井が低くなるのが難点・・・。

観光バスとしては、燃料代がかさむこと、居住性がいまいちということで敬遠されるように。その反面、定員数が多く取れるので高速バスや夜行バスに大人気。現在でもまだまだ現役で頑張っている2階建てバスはたくさんあります。

ところが貸切バスとなると・・・ほとんどない(まったくない?)と聞いていたのですがありました!

オノエンジニアリング社長の小野さんは、現役を引退したエアロキングを購入し、自ら修理・塗装を手掛け、貸切バスとして運行(オノエン観光バス)しているそうです。

ラメ入りにお色直ししたエアロキング

撮影当日は快晴でうまく取れていませんが、赤のボディカラーに金色のラメがあしらわれているのがわかるでしょうか?

オノエン観光バス

バスファン(マニア)にとって、まさにお宝!1台しかないので、必ず借りれるとは限りませんが、東京発着なら貸切運行可能。バスファンツアーを小野さんに相談してみてはいかがでしょうか?

オノエン観光バスの「エアロキング」車内ツアー

それではさっそく、エアロキングの車内ツアーに出発です。

オノエン観光のエアロキング車内へ

まずはドライバーのコックピットから。

エアロキングのコックピット

シフトレバーは、三菱ふそう(当時は三菱自動車工業)が大型バスや中型バス向けに開発し、1983年に導入を始めた「FCTM」式

当時は指先ひとつでバスのシフトチェンジができるようになり画期的、と注目されたものです。

エアロキング1階部分の座席

1階部分の座席。小野さんは片側1列をソファのような仕様に変更!バスの中でちょっと打ち合わせや、休憩スペースとして活用できそうですね!ロケバスや撮影時の待機場所に便利。制作会社やTV局の皆さん、いかがですか?

エアロキング2階部分の座席

こちらは2階部分の座席。

2階席はやはり天井が低く窮屈そう

やはり、天井と座席の間が狭く、体の大きな(背の高い)男性では、少し窮屈に感じるかも・・・。

以下はバス窓NETWORK BUS「オノエンスター」の車内の様子。通常より大きめのシートが設置されていますが、天井とのスペースが広く、ゆったりして見えますね。

バス窓のオノエンスターは車内もゆったり

オノエン観光バスの「エアロキング」、いかがでしたか?トータルで40名まで乗れるそうですよ。

日野自動車のバスファンならこちらもおすすめ!

この日もう一台あったのが、日野自動車・セレガGシリーズ。

日野自動車・セレガGシリーズ

車高はスーパーハイデッカーと同じで、前面2枚窓が特徴的です。

購入したときは車体に穴が開いてボロボロの状態だったそうですが、そんな姿が想像できないくらいきれいに仕上がっています!

きれいに板金されて蘇ったセレガ

運転席が低い位置にあり、座席は高い位置に配置。

日野セレガのコックピット
日野セレガの座席

天井が高いので眺めの良さ&ゆったりとした居住性が感じられます。

車好きが高じて始めた会社「オノエン観光バス」

オノエンジニアリング社長の小野さん、もともとは平成3年に中古の車を仕入れて整備し、販売する会社をスタート。その後、平成13年に「オノエン観光バス」としてバス事業を始め、現在は一般社団法人バスユナイテッドセーフティの副理事も務めています。

オノエン観光バスは平成15年から

車好きの延長で中古のバスを仕入れて販売を始めたのが平成15年。この年、アメリカからリムジンを輸入し、営業ナンバーを付けて貸切リムジンとして運行を始めたそう。

リムジンバス
あの叶姉妹が乗ってたリムジンはこれ!

日本で営業(緑)ナンバーを付けて、貸切リムジンの運行を始めたのは小野さんが最初。叶姉妹がこれに乗ってマスコミに登場するやいなや、リムジン貸切が大流行し、次々と参入してくる会社が増えたそうです。

パリピ(パーリーピーポー)たち?の手荒い使われ方に辟易し、最近は常連さんのみ、レンタルに応じています。

オノエンジニアリングでは、板金・塗装も手掛けており、小野さんの腕を見込んでバスの修理や車検などをお願いする会社さんもたくさん。

また、アニメ「機動警察パトレイバー」の実写版映画プロジェクト、「THE NEXT GENERATION パトレイバー」で使用されている実物大「98式AVイングラム」を運ぶレイバーキャリアの制作などを担当し、自らも特車二課整備班員として出演しています!

パトレイバーデッキアップイベントも受け付けているので、興味のある方は問い合わせてみては?

もちろん観光バス「オノエンスター」を導入したいと考えているバス事業者さんもぜひ小野さんまで!

■取材・撮影協力

オノエンジニアリング(オノエン観光バス)
http://onoen.net/
東京都八王子市大塚649-7
TEL:042-677-7117

この記事を書いた人
ちくわ

旅行メディア編集長兼ライター、総合旅行業務取扱管理者、旅行会社勤務経験あり、目黒区ボランティアガイド見習い中。プライベートでも古代史オタクとして年に数回フィールドワークに出かける旅好き。時々バス愛がさく裂!?

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