個人でバスを借りる!古代史オタク山梨日帰りバスツアーの旅行幹事体験談

個人でバスを借りる!古代史オタク山梨日帰りバスツアーの旅行幹事体験談

最近では自分たちでバスを借りて、旅行や送迎などに利用される方が増えてきました。旅行会社が主催するバスツアーは私もよく利用していますが、自分たちが行きたい場所を網羅しているプランって、なかなかないですよね。

実は私、以前もワイン好きの仲間とバスをチャーターしてワイナリー巡りをした経験があります。

今回は古代史オタクによる、オタクのためのバスツアーを企画。歴史作家の関裕二先生に同行いただき、山梨県へヤマトタケルゆかりのスポットを訪ねることになりました。

バスを借りるのは2回目、ということでもうベテラン(!?)じゃ。まずはバスツアー幹事としてやることをチェックしてみました。

貸切バスを個人で借りてバスツアーを企画、やることはこれ!

バスツアーのやることリスト

幹事としてやることを順を追って紹介していきます。貸切バスを借りる場合に必要なのはまずは見積りを取ること

そのために必要なのはおよその行き先と立ち寄り先を決める(見積りに必要なおよその距離と時間を出す)、参加人数を把握する(バスの大きさが決まる)、そして日程の調整です。

メンバーが参加できそうな日時決定に「調整さん」を活用

出欠管理に最適な「調整さん」
出欠確認・日程調整に最適(引用元:調整さん)

今回のバスツアーは関裕二先生のファンによる、ファンのためのツアー。まずは先生の予定をざっくりとお伺いしたところ、「5月か6月なら大丈夫かも」というお返事でした。

関先生の講座や古代史ツアーでよくお会いする皆さんとコンタクトをとり、できるだけ皆さんが参加できそうな日時をさぐります。

イベントの日時を決める際に、私の会社がよく利用しているのが「調整さん」というサイト。参加者にイベントページのURLを送り、各自で参加可能の有無を記入してもらいます。

その中で最も参加者が多い日時と関先生のご都合のよい日時を調整。ツアー催行日は6月17日(土)に決定しました。

日時が決定したら、バスツアーのコースを決めます

今回は都内から日帰りできる場所で、古代史と縁が深いスポット、かつ、個人ではなかなか行きにくい(回りにくい)場所を考えます。

関先生と相談したところ、関東では英雄として人気の高いヤマトタケルゆかりのスポットを周ってはどうかというアドバイス。山梨県にあるヤマトタケルゆかりの「金櫻神社」「酒折宮」がおすすめとのこと。

金櫻神社は昇仙峡のそばにあるのでぜひ昇仙峡や、山梨の名勝・猿橋も観光しましょうということで決定。グーグルマップで各スポットの位置関係、移動距離などを調べます。

グーグルマップでバスツアーのコースを考える
グーグルマップ「ルート・乗換え」機能を使い、コースを決める

どの順番で周るとロスが少ないか、途中の食事場所をどうしたらよいかなど、グーグルマップを使うとかなり便利です。

およその予定が決まったらバス会社に見積りを依頼してみよう!

貸切バスの見積りはこちらからどうぞ

貸切バスの費用はどのぐらいかかるのかがわからないと、参加費が決められません。バスツアーにどのぐらいの人が参加してくれるのか、「調整さん」で参加したい方の人数をチェックし、だいたい15名前後と予測。

先生を含め16名が乗車できるバスとして正座席数が20名前後の「マイクロバス」に決定しました。

バスの見積り依頼で決まってないと費用計算できないのは以下の項目です。

  • 利用日(未定の場合は仮でもOK)
  • 出発地(ここは必ず確定、都道府県が異なると依頼するバス会社が変わります)
  • 行き先と途中の立ち寄り先(立ち寄り先は仮でもOK)
  • 乗車人数と借りたいバスの大きさ(バスの大きさが変わると値段も変わるので注意)
  • 荷物の量(マイクロバスはトランクルームがないので注意)

以下、見積りを取るために送った情報です。都内以外からも集まるので比較的アクセスしやすいであろう場所として「新宿駅」発着にしました。

新宿駅8時出発→昇仙峡入口11時着(散策)→昇仙峡周辺で食事12時着/12時50分発→金櫻神社13時着/13時30分発→酒折宮14時30分着/15時発→猿橋16時着/16時30分発→新宿18時30分着終了

グーグルマップでは移動距離や移動時間の目安なども表示されるので、それと滞在時間を合わせてだいたいの行程を決めました。

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貸切バスの大きさや種類
貸切バス乗車人数の目安
見積り依頼の前にチェック!

今回の貸切バス見積りは杉並区にあるバス会社「アルモニア」に依頼

アルモニア

グーグルマップで決定したバスツアーのコース(仮)でバス会社に見積りを依頼。料金やサービス、対応などを比較し、今回は杉並区永福にある「アルモニア」に依頼しました。

貸切バスの見積り金額は97,900円(税込)で、高速代はおよそ8,200円ぐらいとの回答。こちらをもとに、ツアー全体の経費を計算します。

ツアーの経費は以下のようなものです。

これらをざっと計算して1人当たりの負担額を決定。それを元にバスツアーのチラシを作成しました。

ヤマトタケルツアーのチラシ

こちらのチラシを元に、他に参加したい方がいないか、講座や古代史ツアーで声掛けすることにします。しかし意外に参加したい方が多く、すんなりと席が埋まってしまいました。

バス会社に予約したい旨を伝え、契約する

参加者も集まり、無事催行できそうなのでバスを急いで押さえます。というのも、6月はバス会社がどこも予約がいっぱいで早くしないと借りれない恐れがあるという情報をキャッチ。

全国旅行支援の団体向け予算が残り、6月末までに延長したことも影響しているのでしょうか・・・。

キャンセル料がかかり始まるのは運行の2週間前からなので、4月中旬にはアルモニアに予約したい旨を連絡します。

折り返し、振込先が書かれた請求書、バスの利用申し込み用紙、バスの行程表を記載する用紙が送られてきました。こちらに記載して先方へメールで送ります。

ツアー参加については「支払い=予約完了」としたため、皆さんからはすでにお金をいただいています。この条件だとバス料金の事前支払いもスムーズですし、バスの座席の空き状況も確定できて便利でした。

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日帰りバスツアーで立ち寄るスポットに電話をかけて、バス駐車場の有無などを確認

各立ち寄り先のHPなどを拝見すると駐車場の有無は書かれていますが、バスが停められるかどうかは別。なので立ち寄り先に電話をして、駐車可能かどうかを確認しました。

特に「猿橋」はあじさいの名所として有名。あじさい祭が開催されているとバスを駐車することができなくなります。

観光協会に確認したところ、2023年は開催しないのでさほど混雑はしないだろうとのことでした。

しかし、ここで躓いてしまったのが「昼食場所」。コロナ禍でどのお店も人手不足のため、予約は不可「当日並んでください」となっていました。

仕方なく一軒、一軒、電話をして団体予約できるお店を探します。結果、「昇仙峡さわらび」が受入可能とのこと。こちらで予約しました。

しかし「昇仙峡さわらび」のある場所が金櫻神社とは逆方向。ここで行程変更を行います。

最初は昇仙峡散策→昼食→金櫻神社の順を予定していたのですが、最終的に昇仙峡散策→金櫻神社→昼食の順に変更しました。

中央自動車道は渋滞しがち、バス車内で楽しめるレクを考えます

以前、ワイナリーツアーを企画した時に大渋滞にハマり、予定の2/3ぐらいしか消化できなかった苦い思い出があります。今回も週末の土曜日なため、渋滞する可能性が大です。

バスレクでクイズ大会を開催

そこで、バスの中で楽しめるレクとして「ヤマトタケルクイズ(立ち寄り先の予習にもなります)」「関裕二先生トリビアクイズ(ファンツアーなので)」を企画。

それぞれ10問ずつクイズを考え、正解が多かった方には関裕二先生の著書をプレゼントすることにします。クイズのたたき台を作成し、先生に監修していただきました。

「日本、中国、朝鮮 古代史の謎を解く」関裕二著(PHP新書)
「日本、中国、朝鮮 古代史の謎を解く」関裕二著(PHP新書)

クイズに正解した数だけ駄菓子をプレゼント。両方のクイズ合計でいちばん回答できた方には、先生の最新刊(発売前)を差し上げるというサプライズも用意しました。

ヤマトタケルツアーで立ち寄るスポットを簡単に紹介する「旅のしおり」を作成

旅のしおりを作成

行き先や工程表など、すべて確定したので立ち寄り先の情報などを紹介する「旅のしおり」を作成。バス車内では先生から「ヤマトタケルの正体」について講義があるということなので、そちらも楽しみです。

「旅のしおり」はインターネットで検索するとひな型がいろいろあるので、使いやすそうなものをダウンロード。パワーポイントで制作し、コンビニで出力する際「冊子」を選択すると、自動で面付までやってくれるのでとても便利!

ただし印刷部数が多い場合は、ネット印刷に頼んでしまった方が安くすみますよ。

「ヤマトタケルツアー」出発日ギリギリでキャンセル続出!さあ、どうする?

出発日である6月17日(土)の3週間ぐらい前からキャンセルする方がちらほら。結構、席が空いてしまうことに。これはもったいないということで、再度お誘いをかけてみます。

追加で参加してくださる方がみつかり、ほっと一息。幹事は最後まで気が抜けません。

キャンセルが直前ででることを予想して、参加したい方が多い場合は、キャンセル待ちとした方が安全。バスの大きさを直前で変えると空きがなく、ツアーを中止しなければならなくなるので要注意です。

新宿駅の待ち合わせ場所「工学院」前は、観光バスの待ち合わせの名所

目印となるツアーの旗を購入

今回、バスの乗降場所に選んだのが新宿駅。貸切バスやツアーバスが乗降場所としてよく利用しているのが「工学院」前や「新宿センタービル」前です。

週末や休日になると、たくさんの観光バスが停まっているため、目的のバスを見つけるのに一苦労ということがあります。当日連絡できる私(幹事)の携帯番号と、ドライバーさんの電話番号(前日にわかる)をメンバーに知らせておきます。

さらに、アマゾンで刺し棒と旗を購入。当日、これを持ってバスのそばに立っていることも合わせて連絡しました。さあ、いよいよツアー出発です。

*旅行幹事のコツが知りたい方はこちらを参照してください*

<個人で初めて貸切バスを借りてバスツアーを企画してみたシリーズ>
個人でバスを借りてみた!~初めてのバス旅行幹事~
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個人でバスを借りる!古代史オタクが山梨へ日帰りで「ヤマトタケルバスツアー」に出発編

※記事内の情報は取材当時のものです。最新の情報は公式ホームページで必ず確認してください。

■取材協力
アルモニア

関 裕二(せき ゆうじ)さんプロフィール

1959(昭和34)年、千葉県柏市生ま れ。歴史作家・武蔵野学院大学日本総合研究所スペシャルアカデミックフェロー。
仏教美術に魅せられ奈良に通いつめ、独学で日本古代史を研究。
『藤原氏の正体』『蘇我氏の正体』『物部氏の正体』『神武天皇vs.卑弥呼 ヤマト建国を推理する』など著書多数。

NHKカルチャー青山教室目黒学園カルチャースクールで古代史講座が絶賛開講中。興味のある方はぜひ!

この記事を書いた人
ちくわ

旅行メディア編集長兼ライター、総合旅行業務取扱管理者、旅行会社勤務経験あり、目黒区ボランティアガイド見習い中。プライベートでも古代史オタクとして年に数回フィールドワークに出かける旅好き。時々バス愛がさく裂!?

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