こんな部活・試合送迎は要注意!貸切バス料金が高くなる&断られるケース

こんな部活・試合送迎は要注意!貸切バス料金が高くなる&断られるケース

部活やリトルリーグなどで遠征、試合にでかける場合、貸切バスはとっても便利で安心できる移動手段。遠征先や合宿などの行き帰り送迎は、保護者にとって大変な負担となっているからです。

万が一事故を起こしてしまったら、事故に巻き込まれてしまったら、保険に入っていれば済むという問題ではありません。そんな場合、プロドライバーが安全に送り迎えしてくれる貸切バスはありがたい存在といえるでしょう。

しかし、利用方法によっては大変高額になってしまう場合も。部活送迎で料金が高くなる、送迎依頼を断られるケースについて詳しく解説していきます。

部活送迎にぴったりなバスの選び方やレンタル方法は、以下の記事を参考にしてください。

送迎依頼を断られるケース「大阪から青森まで送迎してほしい」

バスタ新宿のターミナル
高速バスターミナル

貸切バスはお客様からの依頼に基づき、自由に行き先や立ち寄り先を決めることができます。しかしながら、運転手はロボットではありませんし、バスを安全に運行するための条件が、法律で厳しく決められています。

限界を超えて長距離・長時間移動することになるようなご依頼はお断りする場合があります。

例えば、大阪から青森間は距離にして1,078.1㎞、ノンストップで走らせても13時間58分かかります(ナビタイムより)。バスの場合、法令により2時間ごとに10分以上の休憩を入れる必要があります。また、乗用車よりも移動に時間がかかります。

その点を考慮に入れると、片道だけで移動時間はなんと約20時間かかります。途中で食事時間が入るなどを考えれば、丸1日以上バスで移動することに

バスに揺られていく学生たちも、試合で充分な力を発揮できないことは間違いありません

また1人の運転手で1日に運転してよい時間は9時間まで、運転距離は500㎞まで。早朝・深夜は400㎞までです。このケースでは交替運転手1名では足りませんので3~4名の運転手が必要、ということになります。

このようなケースでは、貸切バスの運行はできません。飛行機や新幹線、高速バスでの移動をご検討ください。

ちなみに高速バスでも大阪から東京まで移動し、そこでバスを乗換えて青森に向かう必要があります

ここに注意!

  • 1名の運転手で運転してもよい時間は1日9時間、500㎞まで(夜行は400㎞まで)
  • 交替運転手2名体制であっても1日18時間が限界
  • バス移動は2時間に1回休憩(10分以上)を入れる必要がある
  • 1,000㎞を超えるような移動は高速バスでも途中で乗換が必要
  • 夜行運行ではマイクロバスの利用不可(ドライバーが休憩できないため)

夜行バス運行は高額になる「大阪・東京を日帰りで送迎」

夜行バスで大阪・東京を日帰り運行

大阪から東京まで夜行バスがたくさん運行されています。値段をみると1人当たり2,500円~6,000円程度で移動できるので大変リーズナブルですよね。

しかし、同じ行程を貸切バスで依頼しようとなると、かなり無理があり、金額も高くなってしまいます。1人当たりの負担を考えれば、高速バスを利用するのがリーズナブルです。

例)大阪~東京駅間を日帰り往復(片道:8時間/510㎞)
大阪発22時発==東京6時着=(バス利用なし・運転手はホテルで仮眠)==東京16時発==大阪0時着終了

大型バス 396,660円(税込)~
中型バス 340,560円(税込)~
(夜行バスでのマイクロバス利用は原則できないため、参考価格:292,050円(税込)~)

※バス運転手2名分の宿泊費(イレギュラーな時間帯のため、2泊分×2名分の費用がかかります)、貸切バスの駐車場代金、高速道路通行料(片道の目安18,960~42,210円、バスの大きさで異なる)が別途実費でかかります。
※バス会社からバス乗降場所までの回送分、早朝・深夜運行の割増料金分は含みません
※ドライバーの休息時間は2024年4月より、原則連続して11時間以上は確保することになっているので、運行を断られる場合があります

ここに注意!

  • 運転手の宿泊費(1泊2食付き)や高速道路代、バス駐車場代は実費負担
  • ホテルのチェックイン時間以外の利用は2泊分の宿泊費が必要
  • 深夜・早朝(22時~翌5時まで)の利用は割増料金になる
  • 交替運転手2名体制の場合も割増料金になる
  • 夜行運行ではマイクロバスの利用不可(ドライバーが休憩できないため)

1泊2日でも微妙なケース「博多・名古屋を送迎」

博多駅
博多駅

福岡から名古屋まで夜行バスが運行されています。値段を見ると1人当たり8,000円~10,000円程度で移動できるようです。所要時間は10時間でした。

1人の運転手で運転してよい時間・距離を超えるので交代運転手が必要なパターンです。

例)博多~名古屋駅間を1泊3日往復(片道:10時間/770km)
博多発21時発==名古屋7時着==(バス利用なし・運転手はホテルで休む)==翌日名古屋10時発==博多20時着

大型バス 592,273円(税込)~
中型バス 503,415円(税込)~
(夜行バスでのマイクロバス原則利用はできないため、参考価格:426,899円(税込)~)

※バス運転手2名分の宿泊費(イレギュラーな時間帯のため、2泊分×2名分の費用がかかります)、貸切バスの駐車場代金、高速道路通行料(片道の目安21,010~47,690円、バスの大きさで異なる)が別途実費でかかります。
※バス会社からバス乗降場所までの回送分、早朝・深夜運行の割増料金分(1.5~2倍ぐらい)は含みません

ここに注意!

  • 行きが深夜、早朝時間帯にかかるので割増料金になる
  • 1泊2日であっても運転手1人で運転してよい時間、距離がオーバーするので交替運転手が必要(=高くなる)

★記事内で紹介した貸切バス料金目安は、2023年8月25日に国土交通省から発表された「新公示運賃額」に基づき計算した最低基準額です。
バス会社ごとに料金を算出する単価が異なりますので、あくまでも目安としてお考えください。
貸切バスをご利用になる場合は必ず見積りを取り寄せて、正確な金額を確認しましょう。

部活の遠征、試合送迎で貸切バスの送迎を依頼する場合の注意点まとめ

試合送迎は慎重に!貸切バスがおすすめ

部活やリトルリーグなどで試合遠征がある場合、生徒たちの送迎に頭を悩ましているという声をよく聞きます。保護者が交替で車を出して送迎したり、マイクロバスを運転できる免許を持っている人がレンタカーを借りて送迎しているというケースも。

しかしながら、大切な生徒たちの命を大勢運ぶというのは責任重大です。お金よりも命の方が大切と考えましょう。

貸切バスならプロドライバーに運転をお任せできるので安心ですね。

ただし、費用を節約したいがあまりに、無理な運行依頼をする方も!貸切バスで試合送迎を頼む場合でも長距離・長時間移動は高くなる、もしくは運行不可という場合があることを忘れないでください。

【部活送迎のモデルケース料金目安】

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バス観光マガジン編集部 編集ライター

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