リフト付（福祉）バスの仕様と定員数

福祉バスとは？

車イスに乗ったまま車内へ乗り込めるスロープや電動リフトが付いた車両のものを福祉バスと呼んでいます。バスの中で車イスから普通の座席に移乗する場合と、車イスのまま固定して乗れる場合があります。車イスを固定するスペースは、バスの仕様により異なりますが、1台から4台分のところがほとんどのようです。

標準仕様のバスを購入し、各バス会社で改造する場合と、メーカー側でリフト付き仕様のものを販売しているケースがあります。バスの大きさもミニバス（ジャンボタクシー）から小型マイクロバス、大型バスなどさまざま。テレビや冷蔵庫などの設備はもちろん、サロンタイプのものあります。ただし、トイレ付のものはまずないので、トイレ休憩をこまめに設ける、余裕をもって移動時間を設定するなど対応してもらいましょう。
いずれにせよ、リフト付きのバスはどのバス会社も所有台数は少ないため、手配しにくいことと、貸切料金が割高になってしまうのが難点といえます。

リフト付きバス料金の目安

バス料金は、国土交通省の「新公示運賃額（2023年8月25日公示）」に基づき計算した概算です。
運転手付、バスガイドなし（ワンマン運行）、東京発の平日・1日の貸切料金（10時間・250㎞）を運行した場合の概算になります。下記の料金には、有料道路代や駐車料金などの実費は含まれていません。
シーズンや利用時間、距離（出発地や到着地）などで料金も変動しますので、正確な料金を知りたい場合は、各バス会社から見積りを取り寄せてみましょう。

• 電動リフト付きバスなど仕様が特別な場合は割増料金で運行されます。バス料金は各バス会社ごとに自由に単価を決めて運行しているため（上限は決まっていない）、正確な料金は見積りをとらないとわかりませんので、所有しているバス会社に直接問合せてみましょう。
• 乗車できる人数は、バスの仕様により異なります。また、車いすの固定スペースがある場合とない場合があります。
• 貸切バスの高速道路料金計算方法はこちら

リフト付きバスの便利な使い方

老人ホームやデイサービスなどで遠足や旅行に出かける場合など、車イスの利用者さんが多いときは、やはりリフト付きが便利。また、持っていく車イスの台数が多い場合は、トランクルームが付いた中型バスや大型バスを手配するのが無難です。
バス会社によっては、ホームヘルパーや介護福祉士の資格を持ったドライバーが担当※することもあるようです。高齢者の方への気遣いやサービスに熟知したスタッフだと、より安心できますね。

普通のバスと福祉バス、どちらを選ぶべき？

車イスの利用者が少ない場合は、普通のバスを手配した方が費用を安く抑えられます。自力歩行が困難、もしくはできない利用者が多い場合、電動リフトを備えた福祉バスの方が、介助者の負担も少なく、乗り降りに時間がかからないのでおススメです。
また、短距離の移動であれば、車イスのまま固定できるタイプが便利。長距離の場合は、乗り心地を考え、普通の座席に移乗した方が負担がかかりません。いずれにせよ、参加者の状況や予算面などを考慮し、選ぶようにしましょう。

メーカーで販売しているリフト付きバスの例

小型マイクロバス

いすゞ自動車株式会社「フレンドリージャーニー」

室内格納式昇降リフター装着時レイアウト

• タイプ1　ロングボディ
  定員24名　内車椅子2名
  
• タイプ2　ロングボディ
  定員18名　内車椅子4名
  

• リクライニングシート
• 車椅子搭載床上げ部

写真はいすゞ自動車株式会社の小型マイクロバス「フレンドリージャーニー」の例。開口部分が広く、全自動式で床下に格納できる電動リフトが付いています。車イスを2台固定するレイアウトで利用する場合は補助席を含めて定員24名、4台の場合は18名です。

大型バス

いすゞ自動車株式会社「ガーラ」

写真はいすゞ自動車株式会社の大型バス「ガーラ」の例。電動リフトの付いた中扉仕様で、使用後が床下に収納できるので車内は広々つかえます。スライドシートを折りたたむことで、車イスのまま固定することも可能。車イスを2台固定するレイアウトで利用する場合は定員40名前後で、サロンタイプに対応することも可能です。

各バス会社が所有しているリフト付きバスの例

常南交通

【座席レイアウト】

• ノーマル　45＋3席
  
• 車いす固定2台
  
• 車いす固定4台
  

茨城県にあるバス会社、常南交通が所有しているリフト付きバス。サロンバスにも変更できる正座席45（補助席3席）の大型バス、いすゞ自動車「ガーラ」です。車イスは4台まで固定して利用可能。車イス1～2台固定の場合は正座席37、3～4台固定の場合は正座席29になります。

問合せ先：029-837-0737

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• リフト付きの大型観光バスを貸切で利用するには？

レスクル

観光バスタイプ

【座席レイアウト】

• ノーマル　49＋6席
  
• リフト最大6台乗車可
  

愛知県に本社を置くバス会社、レスクルが所有しているリフト付きバス。正座席49（補助席6）の大型バス、いすゞ自動車「ガーラ」です。車イスは6台まで固定して利用可能で、その場合の一般座席は35席になります。ドライバー異常時対応システム完備で安心。全座席にUSB端子がついているので、旅行中電池切れの心配はありません。

問合せ先：0562-85-1111

送迎バスタイプ

【座席レイアウト】

• 正席14＋リフト最大8台
  

レスクルが所有する送迎におすすめのリフト付きバス。正座席14席で立ち乗り乗車を含め、最大乗車可能人数は43名です。車イスは8台まで乗車できます。福祉施設や病院、学校での行事で外出する場合、便利な足として活用いただけます。

問合せ先：0562-85-1111

キタモリ

三重県にあるバス会社、キタモリが所有しているリフト付観光バス。車イスを固定できるスペースがあり、37名乗車（補助席も利用すれば43名）できます。また、この他にも席を跳ね上げて車イスを4席固定できるタイプもあります。

問合せ先：0595-38-1524

新倉観光バス

山梨県にあるバス会社、新倉観光バスが所有しているリフト付小型マイクロバス。車イススペースは3台まで確保。その場合は11名乗車（補助席も利用すれば15名）できます。

問合せ先：0555-22-2916

リフト付きバス所有バス会社一覧

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